はじめまして。大学生の丹野です。
ここ山形で生まれはや19年…生粋の山形っ子でございます。
初めてヤマガタ未来ラボで記事を書くチャンスをいただけたので、パソコンをカタカタ、腕をブンブン回して頑張らせていただきます。
今回の山形やって見た部の活動先は「くだものうつわ」
「くだものうつわ」さんは上山市に工房を構え、その名の通り!くだものの木を使ってお皿やスプーンなどの食器を作っています。
そんな「くだものうつわ」の商品は、今では在庫が追いつかないほど人気なのだそう!
今回は、人気の工房「くだものうつわ」さんで、箸づくりかバターナイフ作り体験ができるということで、箸づくり体験をしてきました。
果物の木で『マイ箸』を作ってみた
ちょうど箸が折れて新たな相棒を探していたわたくし…まさか自分で箸を作れるとは!
それでは早速my箸づくりの工程をご覧ください( *´艸`)↓↓
①木をセレクト
くわ、くるみ、さくらんぼ、ラフランス、柿の5種類から選びます。
どの木もきれいな色で悩んでしまいます…
②かんながけ
まずは、お手本を見て…
真剣モード…
そして…
早速、箸先を折る私…(笑)
細くしすぎると折れてしまう繊細な作業です!
削りカスがたまってくると達成感が出てきて、わくわくします♪
③やすりがけ(パート1)
高速で回転するやすり付きベルトに箸を押し付けて表面を滑らかにしていきます。
先輩、口をあんぐりしてますね(#^^#)
私はというと…
あ、あれ…く、口が(笑)
結構スピードが速いので加減を見ながら慎重にやるのがポイントです。
この作業を挟むとだいぶ箸の表面が滑らかになります。
④やすりがけ(パート2)
紙やすりで角を削っていきます。
さらにすべすべになった箸をずっと触ってしまっていました。
選んだ木の種類によっても感触が変わるところも面白いところですよ!
⑤はんだごてで文字入れ
いよいよ最後の作業です!
箸に自分の好きな文字や絵柄を書いていきます。
そしてすべての工程を終えた箸がこちら↓
色や太さ・長さなどバラバラで個性が出てますね~
ちなみに、私の箸はこんな感じで出来上がりました☆
自分の作った箸で食べることでもう一度、食べ物への感謝を忘れないようにこの文字を記してみました!
最後に参加したみんなで ((パシャリ))
最終的には職人さんが仕上げてくれて、2週間後くらいにお届けしてもらいます。
話を聞いてみた
想像以上の出来栄えに大満足した後は、「くだものうつわ」を立ち上げた鈴木さんにお話を伺いました。
もともと建具屋さんで働いていた鈴木さん。建具屋さんで使う木と果物の木は全然違います。先生からアドバイスをもらいながら、考えられないような努力を積み重ねられたそうです。
〇“果物の木”ならではの苦労したことはありますか
―果物の木は糖分が多いから乾燥させなきゃいけないのよ。それも最初わかんなくてね。張り合わせたところから割れてきたりして大変だったよ。完全に乾燥させてから張り合わせないとね。
〇ほかに苦労したことはありますか
―果物の木はすぐ割らないと黒くなるのよ。割って乾燥させてしまえば色も動かないけどね。あったかい時なんてすぐ腐るからね。
〇なるほど、でもほんとに木の色きれいですよね
―普通の木でこんな色ないよ。色がこんだけ豊富だと商品にしてもきれいだもんね。この器(下記に掲載)も考えて張り合わせているんじゃなくて、同じ色が続かないようにだけして適当に並べているだけなのよ。
〇何種類くらい使っているのですか?
―定番のさくらんぼから桑の木まで7~8種類くらいです。でも桑の木って見たことないでしょ?俺たちが中学校の頃は裏道通ると黒くて紫の実がなってて、食べると甘くておいしかったのよ。でも、舌が紫になるから裏道通ったのばれて怒られてたね (笑)。
あと、クルミも果物じゃないけど実のつくものは一応全部使おうと思って使ってるよ。
〇基本的にここにある木はいただいたものですか?
―そうだね。もともと畑で焚いていた木だからお金いらないっていうのよ。だから代わりにいただいた木で作った食器やスプーンとかをプレゼントさせてもらっているよ。
私:それいいですね~!(^^)!
〇すべて山形の農家さんから木をいただいているのですか?
―去年ね、青森の鰺ヶ沢のりんごの木をいただいたよ。あそこに奇跡のりんごっていう無農薬で育てているりんごがあるのよ。それが、原因がわからなくて皆枯れちゃったそうでね。その農家さんのことをある販売会で聞いて連絡を取ったのよ。そしたらすごいきれいな木でね。去年はたくさん使わせてもらったよ。
〇今は上山のお店だけで販売しているのですか?
―んだね。前はよく三越とか高島屋とかいったんだけどね、くたびれてね。今でも頼んでもらえたりするんだけどね。でもね、こういう仕事って作り手が半分で売り手も半分。んだから俺たちは定価の半分しかもらえないのよ。そんなことやってたら給料払えなくてね。だから今は一つの場所だけに卸してるよ。
〇どこに卸してるんですか?
―モンベルだけね、卸してる。登山用にマグカップを作ってほしいってね。登山する人は好んでリュックにぶら下げるらしいのよ。でもね、まだマグカップ作ったことない時に言われてね。これが大変だったのよ。一本の木から作らないといけないからね。そんで一回はできないって断ったのよ。
〇一本の木から作るのは難しいですもんね・・・
―んだ。したら、部長さんがやってきて金具持ってくるから取っ手くっつけられないかって言うんだけど、さすと木が割れちゃってね。それから付き合いもなかったんだけど、また別の人が来てね。いろいろ交渉して、サンプルとか送ったらすごく評価が良くて、売ることになったのよ。
〇今聞いてると手が回んないくらい忙しそうですね。
―うん。ほんとはもっといろんな種類作りたいんだけどね。作る暇なくてね。
〇作るのにどのくらいかかるものですかね。
―木を40ミリ角に割って自然乾燥させるのに4か月以内。んで一週間くらい乾燥室においてストーブを焚いて、2週間くらい除湿器に入れる。そこから削って張り合わせていったら2週間くらいで完成するかな。
す、すごい手間ひまがかかってる・・・
一時間弱お話を伺っただけでしたが、ここまで来るのにたくさんの壁を越えてきたことが伝わってくるお話でした。鈴木さんをはじめスタッフの皆さま、忙しい中お時間とっていただきありがとうございます!!
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まとめ
今回の取材で一番感じたことは、やまがたのモノづくりの未来はきっと明るいということです。
私は、モノづくりに触れたことが少なく、ましてや作り手さんからお話を伺う機会がありませんでした。「山形の観光資源…しょ、将棋の駒?とか…ですかね」レベルで、冒頭の生粋の山形っ子だなんてお恥ずかしい限りです。
しかし今回少しだけ山形のモノづくりに触れたことで、地域のつながり・知恵・助け合いなどみんなで作り上げてく形が見えました。そして私がまだ知らない世界がたくさんあります。
私たち若い世代が知らない世界がたくさんあります。
まだできることが少ないながらも“発信”していくお手伝いがしたいなともいました。初めてでなかなか何を綴っていいのかわからないながらも書かせていただきました。
ここまで読んで下さりありがとうございます。
オフショット!
やっぱり自分で作った箸で食べるご飯はおいしいですね( *´艸`)
絶賛、愛用中です!!!
山形やってみた部ライター:大学生 丹野
山形市出身の山形の大学に通うどこにでもいる普通の女子大生です。 まずは、山形住みの若者に山形の楽しみ方を知ってもらいたいと思い、山形未来ラボに_φ(・_・。)私が感じたワクワクを、なるべく文章を通して感じてもらえるよう頑張ります! そろそろ食いしん坊キャラ卒業したい今日この頃…だって、山形、美味しいものだらけなんだもん…
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