「起業」という言葉を聞いて、どのようなイメージを持ちますか?

価値観や働き方も多様化してきた現代では、学生や会社員をしながら、ビジネスを始める” そのようなことを耳にするのも、最近は珍しくなくなってきたように思います。

実際、山形県では昨年度より「やまがたビジネスプランコンテスト」が開催され、山形市でも平成28年度より毎年「山形市創業アワード」を開催しています。

山形県や県内の市町村等、地方でも「起業・創業」を応援する取り組みが増えてきており、また、教育の観点からも起業家を育成する「起業家精神(アントレプレナーシップ)を養う」学びの環境が徐々に整ってきています。

コロナ禍や地球規模での環境問題。先の見通せない変革期を生きる私たち。

そんな我々が今こそ身につけるべき力は、自分たちの手で課題を解決する・やりたいことを実現する。そんな自分の道を、自らの力で切り開いていく力』。

今回特集する「山形大学EDGE-NEXT」は、地方から尖った(エッジが利いた)人材の育成を目的に2017年に発足し、2018年に起業家育成教育プログラムがスタートしました!(写真は2018年4月開校当初)

2018年度記事:【新たな可能性と出逢う】『自分の人生をデザイン』山形からイノベーションを仕掛ける 山形大学EDGE-NEXT

今年度5年目を迎え、現在は学生・社会人を対象に「コロンビアビジネススクールVenture for All® Programとコラボレーションした講義も展開しています。

2020年度記事:山形にいながらMBAのエッセンスも学べる!【山形大学EDGE-NEXT】にオンライン取材してみた

今回の記事はEDGE-NEXTを受講した「起業する大学生のリアル」や、山形にいながら「世界の最先端教育を受ける高校生」(前編・後編)

また、EDGE-NEXTを受講した学生・社会人のその後を追った「山形大学EDGE-NEXT 卒業生の今」(前編・後編)を連載形式でお届けします!

インタビューをした方々のそれぞれの選択・考え方・生き方から、これから人生を選択していく際のヒントになる『新たな選択肢』が見えてくるかもしれません*

・将来が不安だけど何から始めていいかわからない・起業に興味があるけど、どういう経緯で起業したのか知りたい・様々な生き方のロールモデルが知りたい etc…

起業に興味がある方も、将来の選択に迷う方にとっても「何か一歩を踏み出す『勇気』をもらえる」。この記事が、そんなきっかけになりましたら幸いです。

 

[目次]
  1. ⽊を扱う商品のブランド「Gnome」の金山杉を使った“触れる入浴剤”

    東北芸術工科大学デザイン工学部コミュニティデザイン学科3年 鈴木美里さん

  2. スキルを求める農家と、得意を役立てたい学生が出逢う「スキルシェアアプリ」

    AGRINK(アグリンク):早稲田大学・東京理科大学・山形大学合同チーム

 

 

1.⽊を扱う商品のブランド「Gnome」の金山杉を使った“触れる入浴剤”

東北芸術工科大学デザイン工学部コミュニティデザイン学科3年 鈴木美里さん(山形大学EDGE-NEXTベーシックコース:B7チームリーダー)

-鈴木さんは、将来「起業しよう」と最初から考えていたのですか?

自分の将来の生き方を考えた時に、“どこかに就職して働く”というのがしっくりこなくて。実は、1年生の時にもEDGE-NEXTに参加していました。

その時は“起業したい”という想いはあったものの、「何」で起業するのか決めきれず、モチベーションが続かずに途中で辞めてしまったんです。

でも、その間も学科の講義で自然との共生を学んだり、YouTubeで環境問題を目の当たりにした時に“このままでいいのだろうか”という想いや使命感にかられて。

就職するのもひとつの道だけど、自分にはまた違う道があるんじゃないか。どんな方法かは決めてなかったけれど、やはり環境問題に関する何かをしたいと思い、今年度のEDGE-NEXTに参加しました。

-現在はどんなプランで、起業を考えているのですか?

⽊を扱う商品のブランド「Gnome」の金山杉を使った“触れる入浴剤”を商品化する為に、合同会社を立ち上げる準備をしています。会社名『A HUMAN』は、地球に生きる生物に配慮しながら人間の暮らしや文化も尊重できるような、共生した社会を目指すことを目的としてます。

EDGE-NEXTという起業を目指せる環境があるのというのは、私の中でとても大きく、動き続けてきた結果「自分の未来が形になってきている」、歩き始めている感覚がすごくあるので、大学以外の活動でこういう場に出逢えたのは本当有難いと思ってます。

-EDGE-NEXTで、影響を受けたことはありますか?

リーダーとしてどうチームを引っ張っていけばいいのか迷っていた時、講師の戸田さんにも一緒にミーティングに参加してもらいました。

その時に『みんながこの商品で消費者の心を変えることができるんだよ。それって凄くない?』と、”自分たちが未来を手掛けているんだ”と、将来の展望を明るくイメージさせてくれたおかげでメンバーの心に火がつき、前へ進むことが出来ました。

現在は東北芸術工科大学・山形大学のメンバーで活動中!

鈴木さん率いるのB7チームは、この一年の成果として山形大学とJTグループが連携した『JT SDGs プロジェクト賞』も受賞!

JT SDGs 貢献プロジェクト:JTのSDGs重点領域とする「格差是正」「災害分野」「環境保全」に繋がる事業を行っているさまざまな団体に対し、地域社会の活性化につながる活動への支援(助成)を行うことを目的としている。

山形大学 EDGE-NEXT 起業家育成プログラムにおける、事業プランを検討するチーム活動の中から「JT SDGs 貢献プロジェクト」の趣旨・テーマに沿った優秀なチームを選定。受賞チームの自由な発想と具現化をサポートする助成金の授与が実施されました!

-受賞された時は、どんな気持ちでしたか?

大学の研究室で作業していたのですが、受賞を聞いたときは本当に驚きました。学生だったらなかなか手に出来ない額の助成をいただいて・・・。でも、これは自分の夢が形にできるチャンス」だと思い、商品を形にするデザインなどの制作費や材料費、商標や会社の設立資金として活用したいと思っています!

-今後の活動ビジョンを聞かせてください!

全国的にも林業の環境問題はあるので、金山だけでなく全国のいろんな木を用いて、その木が育った「街」を表現した形やデザインにもこだわった入浴剤を作りたいと考えています。

また、入浴剤だけではない色んな商品をつくると共に、環境を考えるイベントを開催したり、人間の生活空間の中に、少しずつ自然のものが増える、そんな選択肢や生活を提案していきたいです。

▶編集者コメント

一度は挫折を経験しても『想い』を持って再度チャレンジし、EDGE-NEXTでチャンスを掴んで着実に夢に近づいてる鈴木さん率いるB7チーム!

「環境と人間の共生」というサステナブルなテーマは、私たちにとっても大切なテーマですね。想いを『商品』として形に変えていき、我々の生活の中に自然なものが増えていく日も、もうすぐそこまで◎

 

2.スキルを求める農家と得意を役立てたい学生が出逢う「スキルシェアアプリ」

AGRINK(アグリンク):早稲田大学・東京理科大学・山形大学合同チーム

-さっそくですが、みなさんのチームのビジネスプランを教えてください!

AGRINK(アグリンク)はスキルを求める農家と、得意を役立てたい学生が出逢う「スキルシェアアプリ」です。本サービスでは、学生は【遠隔地】からIT等のスキル提供を行うことで農家さんをサポートし、農家さんはそのお礼として育てている作物を【仕送り】のようにお届けすることができます!

-学生さんはどんなスキルを、農家さんへ提供をするのですか?

例えば、ホームページの作成やパッケージデザイン、宣材写真の撮影、新製品の開発、SNSの運用など、遠隔から行える様々なスキルを提供することが可能です。

学生さんには「自分のスキルを社会に活かす場」として、農家さんには「気軽に新しいことに挑戦する場」として本サービスをご利用いただいております。農業の持続可能性を追求する中で、一次産業と若い人との気軽な接点を創出できればと考えています。

-複数の大学のメンバーで構成されていますが、みなさんはどこで出逢ったのですか?

2020年に早稲田大学が主幹校として開催した起業家養成プログラムのイベントが最初の出逢いです。プログラムでは、Skyward EDGEで連携している5大学の学生が集結し、地域の社会課題を解決すべく戦略を立案しました。その際にチームで優秀賞をいただいたことをきっかけに本格的な活動を開始しました。

https://waseda-edge.jp/overview

その後、新たなメンバーも加わり、現在は早稲田大学・東京理科大学・山形大学から成る5人体制で活動しています。

Skyward EDGE :文部科学省次世代アントレプレナー育成事業(EDGE-NEXT)に採択された、主幹機関を早稲田大学、協働機関を滋賀医科大学、山形大学、多摩美術大学及び東京理科大学で構成するコンソーシアム。

埼玉県本庄市と連携し「With/after コロナ時代における大都市近郊地域のイノベーション」をテーマとして、ビジネスアイデアの創出・地域イノベーションを起こすことを目的としたプログラムを開催。

その後も、AGRINKは多数のビジネスコンテストに出場。国内最大級の学生ビジコンCampus Venture GP東京大会では225チームの中から「優秀賞」を獲得!

-この活動を通して、印象に残っていることはありますか?

やはり、初めて本サービスでマッチングが成立し、学生さん農家さん双方から喜びの声をいただいた時は本当に嬉しかったです。

特に学生さんからは、「自分がお手伝いした農家さんから直接みかんが届いた時は感動ものだった。人生で食べたみかんの中で一番美味しく感じた。」という感想をいただき、本サービスが世の中へ好影響を与える契機になったと実感しました。

-今後のチームの活動を教えてください!

現在はアプリのβ版が完成しているので、春頃のリリースへ向けて準備を進めていき、このチームでビジネスを成功させていきたいと思っています。

諦めずにチームの力で乗り越えていくことができるメンバーと巡り合えたのは、とても貴重なことです。文理融合・複数拠点のメリットや、チームメンバー各々の強みを十分に発揮しながら、農業界がさらなる発展できる一助になるよう日々邁進し続けます!

本コンテンツを読んでいただいた皆さんで、「私のスキルが活かせるかも?」「農園の新たな可能性を若者と共に見つけたい!」と思っていただいた方がもしいらっしゃれば、下記 公式LINE@からご連絡いただければ幸いです!

LINE@ :https://lin.ee/tmHN8mm

▶編集者コメント

他大学の学生が連携し、チームでビジネスを始めるAGRINK。個人で乗り越えられない壁も、チームの力で乗り越えていく。オンライン取材でも彼らの熱量を感じました!

農業が遠い存在にある学生にとって、このサービスは「仕送り」というメリットだけなく、きっと新たな気付きや経験も得られる素敵な機会。持続可能な農業を模索していく、チームの勇姿に乞うご期待です!

 

いかがでしたでしょうか?今回はEDGE-NEXTに参加し、諦めずに挑戦していく大学生チームの姿をお送りしました!

次回後半は、中学生の時からビジネスプランコンテストに参加して「世界の最先端の教育プログラムに挑戦する高校生」や、EDGE-NEXTが提供する「スーパーエンジニアプログラミングスクール」など、現役高校生の活躍に迫ります!どうぞ、お楽しみに!!

関連記事:山形にいながらシリコンバレー・スタンフォード・東大など【世界の最先端】の教育プログラムを受ける高校生(山形大学EDGE-NEXT:学生ライフ後編)

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伊渕南々絵

この記事を書いた人

伊渕 南々絵

平成元年生まれ。県内の女子校を卒業後、東京の大学に進学。大学では社会心理学、主にビジネス心理学に興味を持ち『経営者のプロフェッショナリズ...

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