• HOME
  • コラム
  • 徹底した水管理欠かさない。「米作りは赤ちゃんみたいに手間かけたい」 山形仕事図鑑#140

山形県鮭川村で米とししとうを生産している土田和昭さん。前職は自動車販売店の営業マンという経歴を持ち、農業に従事してからは、米作りに真摯に向き合い、その誠実さで周囲から信頼されています。土田さんが栽培するお米やししとうには、生産者としてのこだわりと愛情がたっぷりと込められています。
今回は、そんな土田さんに農業の魅力ややりがいについてお話を伺いました。
(取材日:2024年2月13日 取材・文:農家のつくえ取材チーム)

――土田さんが特におすすめするお米について教えてください。

まずおすすめしたいのは、夢ごこちですね。夢ごこちの特徴は、甘みの強さともっちりした食感です。炊飯は水を少なめにするのがポイントで、弾力が強く、粘り気も抜群に炊き上がります。おすすめの食べ方は「塩おにぎり」。お米そのものが美味しいからこそ、シンプルな味付けでお米本来の風味を味わってほしい。本当に美味しいので、明日のご飯が待ち遠しくなるくらいおいしいお米なんですが、作るのにすごく手間がかかるので、鮭川村でも3人ぐらいしか生産者がいません。

雪若丸もいいお米ですよ。2023年は猛暑で米作りが難しい年でしたが、うちの雪若丸は収量も品質もすごく良くて、すぐに売り切れましたね。雪若丸の特徴は、大粒で噛み応えがあることですかね。クセがないのでどんな料理にも合わせやすいです。

――米作りでこだわっていることは何ですか。

やっぱり田んぼの管理ですね。
米を作っている時期は、朝晩必ず田んぼの見回りを欠かしません。特に水の管理が大事で、田んぼごとに特徴が違うんです。水が抜けやすい田んぼもあれば、溜まりやすい田んぼもあります。水が抜けなくて同じ水のままだと腐ってしまうこともあるんですよ。米を作っている時期は、毎日朝晩、田んぼの様子を見に行くことは欠かせません。

米に対する気持ちは誰にも負けない自信がありますね。会社勤めと違って、自分一人の責任ですから、妥協はしませんよ、絶対に。特に、夢ごこちは管理が一番大変で、赤ちゃんを育てるように手をかけて育てています。

――農業にやりがいを感じるのはどんな時ですか。

豊作になった時ですね。一生懸命汗水流して作ったお米が豊作だと、本当に頑張ったかいがあったなぁと思います。それに加えて、質のいいお米ができた時は、また次も頑張ろう!という気持ちになります。

あとは、自分の作った米やししとうをおいしいと言ってもらった時ですね。

赤ちゃんを育てるように丹精込めて作った米を、買ってもらった人からおいしいと言ってもらうのが本当に嬉しいんですよ。大変だったけど、またがんばっておいしい米を作ろう!というモチベーションになりますね。

――農業が大変だと感じる時は?

大変なのは、やっぱり天候に左右されることですね。こればかりは自分の力ではどうにもならないことですから。なので、天気予報は10日先まで必ずチェックするようにしています。農作業はもちろん大変ですが、仕事だと思えばぜんぜん苦にならないです。がんばればがんばった分だけ報われる職業ですからね。

――農業を本格的に始めたきっかけは何ですか。前職についても教えてください。

まずは、農業を一人で続けてきた父の体調が心配だったことです。

いずれは農家を継がないととは思っていましたが、当時は自動車販売の営業でそれなりの収入はあったので。安定した仕事をわざわざやめて、農業一本でというのは究極の選択ではありましたね。もちろん家族にも反対されました。

でも周りの農家さんから田んぼをやってほしいと頼まれることが多くなり、田んぼの面積も増えて、農業一本でもやっていけるかもしれないと思いました。

自動車販売の営業、その前は土木関係の仕事と、いろいろとやってきましたが、雇用されるのではなく、自分の裁量で仕事をしたかった。

――趣味や、空き時間の過ごし方は?

友人や同業者である生産者と一緒に飲むお酒が一番楽しいですね。特に、同じ生産者と情報交換したり、共感し合いながらワイワイ楽しむのが好きです。仕事の後に飲むお酒は格別で、達成感を感じながら仲間と共に楽しむひとときは最高です。ライバル視するような人もいないし、競争したくもない。お互いに高め合いながら、仲間として楽しく過ごしたいと思っています。

他にも、車が好きです。田んぼに行くときに高級車に乗っていったら、面白いじゃないですか(笑)。いつか実現させたいなと思っています。

――土田さんといえば、TikTokのフォロワーが2.1万人(2024年2月現在)もいますが、TikTokを始めた理由を教えてください。

不器用ですけど、人を笑わせるのが好きなんです。たくさんの人に自分を知ってもらって、喜んでもらいたい。ただそれだけですね。

――消費者の皆さんにメッセージをお願いします。

自分が丹精込めて作ったお米を買ってくれてありがとうと、心から感謝を伝えたいです。一生懸命作ったお米を消費者の方に買ってもらうと、本当に嬉しいんです。前職の自動車販売では感じられなかった、特別な喜びがあります。消費者の「おいしい」という言葉を聞いたときには、今までの努力が報われたような気持ちになります。そんな瞬間、心から感謝の気持ちが湧いてきますね。

――土田さん、取材ありがとうございました!

土田和昭さんについて、もっと詳しく知りたい方は、ぜひ土田さんのSNSをチェックしてみてください!

【Instagram】 土田さんの日々の農作業や、ユニークな投稿が満載!リアルな農業ライフを覗いてみましょう。
Instagramでチェック

【TikTok】 土田さんが繰り広げる楽しい動画や農業の裏話をお楽しみください。
TikTokでチェック

さらに、最上地域の農家さんの魅力を知るなら、『農家のつくえ』もチェックしてみてください!
【Instagram】
地域の農家さんとつながる
Instagramでチェック

【Webサイト】
『農家のつくえ』の取り組みや農家さんについて、もっと詳しく知ることができます!
Webサイトでチェック

記事をシェア



友だち追加
ヤマガタ未来ラボ LINEの友だち登録でおすすめコラム・求人情報をお届け!


この記事を書いた人

合同会社麦角社

山形県を拠点に活動する制作会社。WEBコンテンツやWEBサイト等の制作、企業ブランディング、イベントサポートなどを行う。得意なジャンルは、医療...

求人情報などの
新着情報が届く!
簡易相談・面談予約が
チャットでできる!
気になる企業・求人の
質問ができる!