山形で学生してるけど、何をしたらいいのかわからない、、
将来もそろそろ考えなきゃ、、という
学生諸君!
人生の先輩から学ぶことで、学生生活を華やかにしよう。
この春、社会人となった筆者が大学時代を振り返る「卒業日記」です。
筆者はこの方
羽田 春香(はねだ はるか)
出身:福島県郡山市。その後、2~4年のスパンで福島県内で転校を繰り返し、山形大学進学を機に山形へ。専門は国際金融論(経済学)。学生団体ではAgasuke Houseという、空き家をリノベーションしたゲストハウスを運営する団体にも所属。さらに学外では、地域の社会人と学生を繋げるイベントの企画・運営をしたり、山形未来ラボでの学生記者も務めた。
「海外に1人で行く」と5年前の自分に言ったら笑われます
大学時代は積極的に海外に行っていた私ですが、実は高校生の頃は、海外に一人で行くなんて考えてもみませんでした。
高校の友達と、「私たちは日本に一生住むつもりだから英語は必要ないね」なんて話してました。そんな私が、国際交流に興味を持ったきっかけは、高校生の時に参加した福島県の東日本大震災復興プログラムです。イギリスで2週間ホストファミリーと生活する中で、もっと多くの国の異なる背景や価値観を持つ人たちと話してみたいという思いが生まれました。大学では国際交流サークルに所属し、様々な国の留学生と話しました。
大学2年生のイベントにて
国際交流サークルの仲間と山寺でお花見
その国の文化や宗教など、日本にはないものを知ることができて、とても楽しい時間でした。しかし、自分の思ったことが英語で伝えられないもどかしさを感じることが多々あり、悔しかったです。
「このままではせっかく国際交流が好きと思えたのに、自分の英語に自信がなくて諦めそうになる。そんなのもったいない!夏休み2か月もあるし、まるまる使って英語勉強したいな。でも1人じゃ絶対だらけるな…。」
英語を絶対に話さなきゃいけない環境に身を置けば英語を少しは使えるようになるのかも!と思い、自分でフィリピンの語学学校について調べ、入学手続きを進めました。
旅をして実感。故郷について知らないことの恥ずかしさ
5週間の語学学校では、毎日マンツーマンの英語の授業と、台湾人のルームメイトのおかげで強制的に英語を話さなければいけない環境でした。体感では英語の耐性はついたと思います(日本でも英語の勉強はできますが、私は現地で追い込まれたほうが集中できるタイプなんだと思いました)。
フィリピンで420mもあるジップライナーに挑戦
しかし、その5週間で私が衝撃を受けたのは、高校の時に行ったイギリスとの生活の差でした。シャワーは水しかでなかったり、ストリートチルドレンが日本人に物を売ろうとしていたり、狂犬病を持った野良犬が街をうろうろしていたり。その光景を見たとき、私は大学時代にもっと多くの国を自分の目で見たいと思うようになりました。
海はこんなにもきれいなのに、、
私は4年間で、海外はアジア、ヨーロッパ、アフリカの9カ国、国内は青春18きっぷを利用して1日に平均10時間電車で揺られながら各地を旅行しました。今までの自分と全く違う環境で育った人の異なる想いを毎日吸収する時間は刺激的でした。
フィリピンの時のルームメイトに会いに台湾へ
モロッコで初めての砂漠&ラクダ
最初は「自分の英語力の未熟さが情けないな~」と思っていたのですが、旅をするにつれて「自分では知っていると思っていた自分の故郷、東北や日本のことを知らないことがすごく情けないな」と思うようになりました。
Agasuke Houseとの出会い
大学2年生の春、サークルの先輩がAgasuke Houseの構想を私にお話してくださいました。「山形へのインバウンド観光を目的としたゲストハウスを創ろうと思っていて。仲間を探してるんだよね、、はるかちゃん一緒にやらない?!」
世界各国から来たお客さんをおもてなしできることへの期待と、自分が今まで出会ってきた人たちに山形に実際に来てもらって、魅力を肌で感じることができる場所づくりができたら…と考えるとワクワクして一緒にAgasuke Houseを創り上げていくことを決意しました。
Agasuke House。今はメンバー20人います
山形って思ったより情熱的な人が多いじゃん!そんな街素敵じゃん!と思い、この活動に取組ました。
クラウドファンディングでの資金集めや、空き家をリノベーションすることで、「学生だから」「山形だから」できないという思い込みは捨て去ることができました。学生だからこそ、何かできるかもしれない!と。それまでの活動範囲は学内のサークルに収まっていましたが、学外の方と積極的に活動することが多くなりました。
Agasuke HouseのOpen Ceremonyの様子
私は、それまで地域の大人と話す機会は大学の教授かバイト先しかありませんでした。しかし、Agasuke Houseの活動を通して、たくさんの大人に出会うことが出来、自分の仕事や山形での生活に誇りを持っている方がとても多いことに気づきました。その中には、山形をよりよくしたい、盛り上げたいという考えを持った方もいました。
山形でも、好きなことを仕事にして、充実した暮らしを送ることってできるんだなということに気づきました。
そして私の中には、山形で暮らす社会人と学生が本音で語り合えるような場所がほしい!だったら自分で、作ろう。という思いが生まれました。
自分が発信することで誰かのきっかけになれたら
私は早速、地域づくりに興味がある同級生4人に協力してもらい、初めてイベントづくりに挑戦しました。当日は、山形で働く社会人をはじめとし、大学生や留学生まで約30名が集まってくださいました。そのイベントに参加した方から声をかけてもらい、山形LOVEな人が集まる「第12回 山形LOVE飲みッ!」の実行委員長をさせていただきました。
山形LOVE飲みッ!のイベント様子
社会人の方と初めてイベントを企画することで、イベント時の細やかな配慮や企画を考えることの大切さを学びました。当日は、「もっとうまくなりたい!」と思っていた司会を任せてもらい、約70名の前でド緊張の中やり遂げたことは、とても貴重な経験になりました(笑)
ヤマガタ未来ラボで記者初体験
ヤマガタ未来ラボでは学生記者として、山形で働く大人の方にインタビューする貴重な機会をいただきました。学生時代は、どんなことを思って生活していたんだろう…。進路はどう考えていたのかな…。など学生目線で気になることや聞きたいことをズバッと聞く取材をさせていただきました。
第一弾の記事(YAMAGATA DESIGN株式会社で広報を担当している、長岡太郎さんにインタビューしました)
第二弾の記事(株式会社ベーシックのWEBエンジニア長谷川博貴さんにインタビューしました)
私の記事を読んで、未来ラボの記者をやってみたい!と言ってくれた学生もいて、「私の活動が誰かのきっかけになっているのかも!」と、とても嬉しかったです。
未来ラボでは学生限定のイベントの企画・運営にも挑戦
学生のうちにこれやっとけ!
私は、「イギリスでの復興プログラム」「国際交流」「Agasuke House」「学生と社会人を繋げるイベント」「学生記者」などの出来事から今の自分に至っていますが、どれか1つでも欠けたら今の自分はいないなと思っています。
山形の学生は特に、自分の「好き」を追及していってほしいです。
小さなきっかけを活かしたことが、私の今に繋がっていると思うので、自分が好きなことを磨き続けて、チャレンジしていく姿勢を大切にしてください。
山形にはチャレンジする学生の背中を押してくれる大人がたくさんいますよ。
私は、大学生活でいろんな人たちと出会って、自分の固定概念をもみくちゃにされたのが良かったなと思います。
【 常識とは、18歳までに身につけた、偏見のコレクションのことをいう 】
というアインシュタインの名言がありますが、、私はまさに自分の偏見コレクションを破壊されたのが大学生活でした。
イベントを通して、「誰かににきっかけを与えることができているのでは?」「一人では出来ないことも、助けてくれる仲間がいれば実現できるのでは?」と思えたのは、いろんな人と出会うことができたからだなと思います。高校生の時はFacebookの友達が10数人しかいなかったのに、今ではもう約650人です。
後輩たちに何か伝えられることがないか頭を抱えて悩んだり、自分の4年間をじっくり振り返ったり。とても貴重な体験でした。
Haru’s Comment
学生記者としての活動は、初めての取材や文章で伝えることの難しさも感じましたが、学びが多く、充実した時間でした。私の記事を読んでくださったすべての方に感謝の気持ちでいっぱいです。
そして未来ラボ編集部のみなさん、貴重な機会をありがとうございました!
この記事が山形で学生生活を送る、みなさんの何かのきっかけになれたら嬉しいです。