JR高円寺駅北口を出て、高円寺純情商店街方面へ歩くこと約3分。
商店街のアーケードをくぐると、すぐに右手に『山形県飯豊町アンテナショップ IIDE』があります。

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飯豊町のアンテナショップ「IIDE」が高円寺にある理由

飯豊町の美味しいお米や名産品を発信する場として2014年7月に高円寺純情商店街にオープンした「IIDE」は、高円寺の小学生たちとの農業体験交流がきっかけで誕生しました。

当初は、「米沢牛の焼肉ランチ」などを提供するお店でしたが、2019年3月に「おにぎり」を主力商品としてリニューアルオープン。テレビ取材(フジテレビ「ノンストップ」など)の影響もあり、3月の来店者数は前月までのおよそ5倍になったそうです。

図2

「IIDE」でしか出会えないものとは?

●「若乃井酒造」の日本酒

飯豊町で唯一の酒蔵「若乃井酒造」の日本酒。常時これだけの品揃えがあるのは都内ではここだけ!図3
「若乃井酒造」の日本酒は、飯豊山の雪解け水が伏流水となって湧き出た清水を仕込み水に用いた地酒です。また、「若乃井」を天然の雪を活用した雪室で低温貯蔵した「四季シリーズ」は、「春」「夏」「秋」「冬」とそれぞれ違う味わいが楽しめます。

●飯豊町直送の野菜

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図5浜辺農園のミニトマト

図6生にんにく1個400円

飯豊町から直送される飯豊町産の野菜も、都内ではここでしか手に入らない商品の1つ。この日、店頭にならんでいたものは「浜辺農園」のミニトマト、紫玉ねぎ、にんにく、月山筍、つるむらさき等々。野菜は農家さんとの直接取引なので品質が良く、安心・安全なものが並んでいます。普段、東京のスーパーで見かける野菜よりも大ぶりで、とても新鮮な印象でした。種類や届くタイミングは野菜の収穫時期に応じて変動するそう。「IIDE」にはまさに今が旬の野菜たちが並んでいます。

●おにぎり

図7

このお店の主力商品は、「おにぎり」です。棚には飯豊町産の「つや姫」(※季節により変わることもあります)で作られた、安心・安全な食材の「おにぎり」の数々が並んでいます。

“定番おにぎり”は、誰もが知っている「おかか」(200円)、「ツナマヨ」(200円)、「明太子」(230円)、「塩むすび」(140円)など全12種類。中でも1番人気は「紅鮭」(220円)とのこと。どれもこれも美味しそうなので、本当に迷ってしまいます。

そして、飯豊町産の具材を使ったおにぎりでおすすめなのが、「米沢牛しぐれ煮」(270円)。飯豊町直送の米沢牛A5ランクの特級品を使用しており、甘辛い味付けに生姜のアクセントが絶妙です。ちなみに、米沢牛の約4割を占めるのが飯豊町産の牛肉なのだそう。山形出身の私でも知らなかったので、聞いてびっくりしました。

そのほか、季節毎に登場するおにぎりもあり、今日は「青菜(せいさい)」があったそうですが、残念ながら完売。その日の売れ行きにより一日に何度か追加のおにぎりを作っているそうなので、時間帯によっては出来立てのおにぎりを食べることができるかもしれません。

図8店内で作られたお惣菜も並んでいます。

また、こちらの玄米おにぎりは、主に宮城県で作られている「金のいぶき」というブランド玄米を使用。飯豊町産の「金のいぶき」で作られたおにぎりは数量限定です。

図9

「IIDE」から始まる新たな交流

「IIDE」を運営している(有)HOT WIRE GROUPは、地域に根差したイベント活動の企画・運営などもしており、これまでも、高円寺の銭湯で「若乃井酒造」の日本酒風呂や杜氏さんとのトークイベントを開催したり、ライブハウスで酒田市出身のシンガー白崎映美さんと飯豊町出身のミュージシャンとのコラボイベントを企画して芋煮を出すなど、魅力的なイベントを開催されています。山藤さんご自身も何度か訪れたことのある飯豊町の魅力を、「IIDE」を通してもっとたくさんの方に知ってもらいたいとのこと。
今後、機会があれば、高円寺の「ンメモンラボ」や「まら」、中野区大和町の「椿」など、山形と縁のあるお店ともコラボしたいと考えているそうです。

【取材後記】
山形にいる頃は、自分が住んでいる地域以外はあまりよく知りませんでしたが、東京にいると「山形」という単語に自然に反応し、知らなかった「山形」に出会えます。今回の取材で、また山形を再発見することができました。

東京にある山形県の市町村のアンテナショップは「IIDE」と、前回伺った河北町の「かほくらし」の2ヶ所のみです。ぜひそれぞれの町の旬を東京で味わってみてください。
(ライター:本多裕子、酒田市出身)

IIDE

住所
東京都杉並区高円寺北2丁目7-6

営業時間
10:00~20:00

電話番号
03-5356-9922

アクセス
JR高円寺駅北口から徒歩3分

定休日
無休