山形で学生してるけど、何をしたらいいのかわからない、、将来もそろそろ考えなきゃ、、という学生諸君!
人生の先輩から学ぶことで、学生生活を華やかにしよう。
山形のアツい大人に、日々将来の自分を模索した学生時代や仕事観、山形観を語っていただくこちらの企画。
題して、
『学生のうちのこれやっとけ!』
今回のゲストさんは、学生記者Haruが来春から就く「エンジニア職」で、かつ「冒険心」がある方をキーワードに選ばせていただきました。
今回のゲストは、こちらの方!
長谷川博貴さん
出身:山形県山形市、現住所:同左
山形大学大学院卒業
実はヤマガタ未来ラボのランキング機能ができたのは、長谷川さんのおかげなんだとか。
山形で楽しく働く大人の「今」
Q.現在の仕事を教えてください
A.株式会社ベーシック( https://basicinc.jp/ )という会社のサテライトオフィス、山形ラボで働いています。株式会社ベーシックは、webマーケティングを軸に事業展開を行っている会社です。僕は、ベーシックで一番売り上げがあるサービスのプロダクトマネージャーかつエンジニアマネージャーという職種で働いています。そのプロダクトの成長に責任を持つ人というような立ち位置です。メンバーは全員東京にいるので、リモートワークかつ1ヵ月に1回くらいは東京に行っています。
Q.長谷川さんは、現在の会社に入る前は東京で勤務されてたと伺いました!山形にUターンしてきたのって、何が理由なんですか?
A.元々、三年間は東京で死ぬほどやる(仕事に打ち込む)って決めていて。奥さん(当時は彼女)に遠距離恋愛を甘んじて受けてもらっていたんですけど、二年目で奥さんのお母さんが亡くなって、あ~違うな。って。家族と幸せになることが大事だろうと思って。それで山形に戻ってきました。ただ、webの職が少ないなと思っていたら、ヤマガタ未来ラボ編集長の田中麻衣子さんに教えてもらって。
Q.今のお仕事のやりがいって、どこですか?
A.プロフェショナルとして働いて、組織における結果を出した時にやりがいを感じます。なぜかというと、それが自分のミッションにつながっているから。メンバーが結果を出したとか、自分が携わったことでより良くなったとか。そういうものがやりがいですかね。
Q.長谷川さんにとって、仕事はどういう位置づけですか?家庭も持たれて、仕事の位置づけは変わりました?
A.変わってないですね。僕の中での仕事は変わってなくて。自分の人生のミッションのためにやっている。まあ、自分の人生のミッションは常にアップデートされていくんですけど。
Q.大きい指針があると、自分の方向性も決まってくるということですね
A.組織での目標は、結果を出すこと。それと自分のミッションがリンクしてないとダメですね。誰から見ても、いい結果を出してるけど、自分が楽しくなければ意味がないじゃないですか。こういうところ(到達点)にいきたいから、今この会社でこれをしているんだ、と言えないと。じゃなきゃ、つまんないですよね。
いい仕事の定義って、自分にとっていい仕事と、組織(会社)にとっていい仕事というのがあって。僕が言っているのは、前者としてのいい仕事。組織としてのいい仕事は、自分が主軸になって利益貢献しましたとか。でも、「それをやるだけ」とか、やったあとに「つまらなかったな」とか、つらくてうつ病になっちゃうとかだったら、それは自分にとってはいい仕事じゃないです。組織の仕事を通して、自分のミッションにつながるような仕事をしないと。
長谷川さんの学生時代にタイムスリップ
当時、大学4年生の長谷川さん
Q.学生時代の頃、どんな進路を考えてました?
A.端的に言うと、何も考えていなかったです。
Q.ほんとですか?!
A.最初は。まあ、どうしても来るじゃないですか、考えなきゃいけないとき、みたいな。ただ、どこかで就活に対する漠然とした不安みたいなものはありつつ。工学部だったので、大学3年生か4年生で進学か就職かを選ぶときが来るんですけど。僕は目の前の部活、ラグビーを本気でやっていて。ラグビー生活を引き延ばしたいなという思いだけで進学したんですよね。(笑) ラグビーは中学生の時からやっていたので。だからある意味何も考えてませんでした。
ラグビーに全力で取り組む長谷川さん。筋肉すごいですよね(笑)
でも、進学したはいいんですけど、また大学院1年生の時に、その選択に迫られるんですね。そこでさすがに就職に対して何かしなきゃいけないなと思いました。でも、「とりあえず説明会に行く」というところにものすごく違和感があって。当時はいつから就活ですよみたいな雰囲気が山形大学は特にあったんですね。で、それを完全に無視して、相当早めに動きました。
自分なりに調べたら、どうやらインターンシップというものがあること、当時はかなりITとしては名の知れた、社員さんに超優秀な層が集まっているらしいという評判のワークスアプリケーションズという会社があるということを知って。とりあえずそこ行ってみようと思って、説明会に行きました。今でもはっきり覚えているんですけど、めちゃくちゃ人がいるんですよ。山形大学ではまだ(就活の動きが)何も始まってないのに。
代表の牧野さんのお話を聞いた時、それが本当に僕の中で大きなパラダイムシフトで。今振り返ると、僕は本当に井の中の蛙だったなと思い知らされました。で、具体的にはいわゆる起業家の価値観というかものの考え方、自らの手で変えていくとか。そういう視点から進路を考えていくようになっていきました。
ただ、実際のスキルは伴っていなかったですね。まあ筋肉はあったんですけどね(笑)
Q.それはプログラミングとかのスキルですか?
A.とか、マインドっていうか。今でも思い出すんですけど、一番最初に受けたある企業の面接で、周りの学生が「東大です」「起業してます」「SFCです」「帰国子女です」みたいな。圧倒的にあのレベルだと(※自分の足りない部分が)すぐ見抜かれて。あれは結構屈辱的だったんですけど。まあ今振り返ると、うわべのスキルじゃないところで勝負すればよかったかなと思うんですけど。
Q.じゃあ、ラグビーしてた時は、そこまで変わってなかったけど、その牧野さんのお話を聞いたことでガラッと変わったんですね。
A.そうですね。意識高い学生になった瞬間ですね(笑)学生ってみんな就職活動に対して嫌なイメージがあると思うんですよ。もう入学した時から。で、今別にやらなくてもいいからという折り合いをつけて学生生活を送っている気がする(笑) 僕もそんな感じでした。
ラーメンと髪の色が一緒!!!
Q.長谷川さんは、学生の時になりたかった像ってありますか?
A.そのインターンで受けた衝撃に端を発しているんですけど、30代に(長谷川さんは現在30歳)もう起業家として大成しているというイメージはありました。
Q.じゃあ、そのぶっちゃけなりたかった大人にはなれてる、、?
A.なれてないっすね。なれてないっていうのは、言い方を変えると、なる必要はないかなと思っていて。実際なってないですし、ただとにかく僕は今幸せなんですよね。というのも、なんでなりたい像になる必要がないかというと、価値観とか指針は常にアップデートされていくべきだと思っていて。だから学生の時になりたかった自分になる必要は必ずしもないと思っていて。ずっと、夢を見続けていて、ゴールを変える必要がないって思い続けて着実にたどり着くのも全然いいと思うんですけど。変な言い方をすると、それにとらわれているっていう可能性もゼロじゃない。ゴールまでは常に50%くらいで、ずっとゴールを伸ばしていったほうが、自分にできることって変わってくると思う。
今は、起業家として大成するというよりも、家族(奥さんとお子さん2人)と平和で幸福な家庭を築くことが僕には大事なことですね。
当初のミッションは山形を代表する会社を創るっていつも言っているんですけど、重要なのはそれに向かう意思みたいな。そのスタンスを持ち続けることが大事かなっていう。だからあんまり不安にならなくていいと思います。その時にこうならなきゃとか。
学生時代にこれやっておけ!
Q.長谷川さんは学生時代ラグビーに熱中されてて、今はやりたい仕事をされてて、家庭も持たれていて。学生時代にもっとこうしておけばよかったな、学生はこれしておくべき!とかいうものはありますか??
A.それ、僕、思いを巡らしてみたんですけど、ないですね(笑)。これは、企画を覆すようなこと言ってしまいますけど、ないです(笑)その質問は、僕はナンセンスだと思うんです。気持ちはわかるんですよ。僕も学生の時ならその質問すると思うんですけど。逆説的に、その質問を本気でするのはどうかなと思えることが大事。たとえば、僕がここで学生時代にやっておいたほうがいいことで「プログラミングです」「海外旅行です」とか言ったとして、それを真に受けてやる人は、僕は相当バカだと思います。
Q,それは、、なぜですか??
A.まあ、素直に従うことも大事なんですけど、自分の頭で考えるということが大事なんですね。ただ、しいて言えば、やりたいことを一生懸命やる。自分の頭で考えられるようになるということ。まあこれは普遍的なんですけど。それはやっておいたほうがいいと思う。
自分で考えて、決めて、行動する。それが大事なんだってことを気づくこと。
が学生で気づけたらすごいと思いますよ。
学生へのメッセージ
A.いろいろ不安だとは思うんですよ。ただ、焦らないで目の前のことに真剣に取り組みつつ、自分のゴールとかミッションに向かおうとすることが大事だと思います。
なんにせよ、これからどう生きるかって自分自身なんですよ。で、自分にウソってつけないんで。「本当にやりたいこと」と「今やっていること」の不一致に折り合いをつけていくような人生ではいけない。それはジブンをごまかしているんで。ジブンをごまかすには早すぎるんで、学生は。まあ、90歳とかになって国会議員になりたいとかいうのはちょっと難しいかもしれないけど。学生だったらなんだってできますし、全然遅すぎるっていうことはないので。
僕もそうだったんですけど、自分のミッションがわからないから困っている人も多いと思うんですね。ただ、重要なのは、そこに向かおうとする意志が必要なんだと思います。きっと、その意思があればたどり着くと思うので。向かっているわけですから!その意思がいろんなものの原動力になってくると思います。
そして、今自分が向かおうとするゴールを掲げようとしないとずっとそのままじゃないですか。最初は逆に進むこともあるかもしれないけど、動かないとずっとそのまま。そこにいこうとする意志が原動力になるんだなと思いますね。
店内にあったかばの置物を使って説明してくださっています(笑)
Q.実際逆方向に進んでいたとしても、アクション起こしていれば、いずれはたどり着くんですね!
A.はい。それは、遠回りしているように見えますけど、それが一番の近道なんですよね。なかなかすべてうまくいく、直線っていうのはありませんから!
Haru’s Comment
長谷川さんの学生時代の写真、とても充実されていますよね(笑)
私が取材で一番印象的だったのは、「なりたかった自分になれているか」という質問に対して、「なれていない。というよりも、なる必要がない。」とおっしゃっていたところでした!
確かに、私も大学に入りたての頃になりたかった自分には正直、なれていないです。
なりたかった自分は、英語ペラペラになる自分だったので。(笑)
でも、今は4年間を通して出会えた多くの人たちと活動できていることが、とても充実しています。大学1年生の時は、こうして未来ラボで学生記者になって取材しているなんて、全く想像つかなかったなあと思いました。
長谷川さんのお話を伺えたことで、自分の中でまた新たな価値観に出会えることができました!
Cafe’s Information
今回利用させていただいたカフェは、山形市七日町にあるBOTA coffee( http://bota-coffee.com/ )
オーナーの佐藤英人さんと一緒に
長谷川さんは常連さんのようで、取材の日もコーヒーの豆を購入されてました!
オーナーの佐藤英人さんは、学生に対してとても寛容で、私も国際交流のサークルで50名規模のハロウィンパーティーや学生団体の交流会など、多くのイベントで利用させて頂いています。
コーヒーはもちろん、自家製ジンジャエールもとてもおいしいので、おすすめです。