ー山形には意外と、いろんな人がいるんだな。

いろんな思いを持って仕事をする山形の人を紹介します。 『山形仕事図鑑』

山形で働く女性を紹介します。『働くオンナ』

 

今回のやまがたで働く人

川本きょうこさん

東京都出身。大学卒業後、肌をきれいにする仕事をしたいと思い化粧品メーカーに就職。自身が肌荒れに悩んだ際に、「身体は食べたものからできている」という考えから、次第に食の世界へ。オーガニックスーパーでアルバイトから社員、新規店舗の立ち上げを経験した後、フリーランスとして活動。現在は自然栽培食材を使って、無添加の食品加工や販売を行う、株式会社いにしえで働いている。

 

この記事を書いた人

やまらぼインターン生・遠藤。今後のキャリアをどうしていこうか絶賛考え中。自分らしく生きている方のパワーの源や、働く女性がその道を選ぶまでのストーリーを知りたいと思い、株式会社いにしえで活躍する川本さんにインタビューをお願いしました。

 

肌の悩みは化粧品だけで限界を感じ、食に興味

今でこそ、食・オーガニック・ナチュラルと熱い想いで関わる川本さんですが、「フランス留学をしていて、就活は大学4年の秋にスタート」「会社を辞めて、バックパックで九州放浪の旅をしていた」など、今に至るには紆余曲折があったそう。

山形で働くまでのストーリを教えてください!

2023年10月から株式会社いにしえで働くために、東京から天童市に越してきました。生まれも東京ですし、これまでは東京で仕事をしていました。大学生の頃からオーガニックや地球環境に興味を持っていたんですけど、新卒ではオーガニックコスメに興味を持ち化粧品メーカーに勤めました。

そこから、食に興味を持ったんですね?

化粧品メーカーで働いている時に、実は体調を崩して肌が荒れちゃった時期があったんです。人の肌をきれいにする為に化粧品メーカーに入ったのに、私自身が肌に悩みを持っていて、化粧品だけでは限界があって。気づいたら憧れていたナチュラルな生活も出来ていなくて、初の社会人でギャップに打ちのめされちゃったんですよね。

そこから自分の肌をきれいにしたいと思って、自分でどんどん調べていくうちに、身体は食でできていることに行きついて、気づいたら食の世界に入ってました(笑)。それで、同じように悩んでいる人に対しても、健康や食について発信していきたいって気持ちが生まれたんです。

会社を辞めてそんなことを考えている時に、日本在住のフランス人の友達に、日本にあるオーガニックスーパーを教えて貰ったんです。自分がスーパーで働く姿なんて全く想像していませんでしたが、試しにやってみようとアルバイトとして勤務を初めてみたら、とても楽しくて私ってこんなに食べ物が好きだったんだって気づいたんです。働き始めて、周囲の人にも「目がキラキラしているね」って言って貰えたんです。

食の世界ににはまりこんだ川本さん。働きながら知識をつけるため、オーガニックを学べる学校に行ったり、実力をつけるためにセミナーに通ったり、大変勉強をされたそうです。

 

 

フリーでの限界も感じ、大きなことに挑戦するために天童・いにしえで働くために移住

オーガニックスーパーでの仕事はどうでしたか?

仕事も楽しく、働く人たちもみんないい人で、すぐに社員になりました。そこから店長を経験し、新店舗の立ち上げも経験しました。オーガニックについて勉強したことを使って働いているうちに、お客さんと仲良くなることも増え、「〇〇店の川本さん」って呼ばれるようになったんです。

次第に店員としてではなく、個人として発信をしていきたいという気持ちが大きくなり、フリーランスとして活動をすることにしました。オーガニックについてはもちろん、趣味でやっていた占星術リーディングなど自分のスキルを活かし模索しながら個人活動を行いました。

一方で、個人で活動をしていく壁にもぶつかりました。フリーランスは人脈が大事なので、色んな人とつながることで幅広いことに携われる分、大きなことに挑戦することに難しさを感じました。例えば「こういう商品を作りたいな」と思っても、一人ではなかなか挑戦ができませんでした。そういう大きなことに挑戦するために成長したいと思っていた時に、今の株式会社いにしえに出会ったんです。

いにしえでは、どんな仕事をしているんでしょうか?

そうですよね(笑)。私も最初は「何をするんだろう」と思っていました(笑)。会社の社員は11人で、それぞれ倉庫担当、調理場担当などの担当を持っています。今はマーケティングを担当していて、例えばオリジナルの加工食品を販売する、天童のマルシェの集客をしたりしています。マルシェでどう販売したら購入いただけるか、どう発信したら山形の人に来てもらえるかを企画しています。

今は山形のメンバーと一緒に仕事をしていますが、今後東京にカフェの出店を計画していて、その時は東京に戻ってきて店舗のマネジメントをする予定です。その時に活きるよう、ここで成功体験を積みたいと考えています。

マーケティングのご経験はありましたか?

マーケティングは今回が初めてです。これまでは、店舗に来たお客さんにどうやって買ってもらうかという営業の立場なので、周りの方の知識ををお借りしつつ、学ばせて貰いながら試行錯誤しています。

こういう環境って普通は無いと思うんです。何かを学びたいと思ったら、普通はお金を払って学ぶのに、働きながら新しい知識を身につけられる恵まれた環境だと思います。いにしえには食とは違う業界から来た人も多く、私からみんなに伝えられることも沢山あります。

 

入社してみて、どうですか?

とにかくいい人たちです!みんないい人で、お互い距離が近くて、最初出会ったときは皆が密にコミュニケーションを取っていて、この輪の中に入れるかな?ってドキドキしました。

でも後から聞くと、代表の伊藤さんの雑談しながら働いて欲しいっていう考えがあったからだと知りました。ずっとパソコンに向かって集中するだけじゃなく、「そういえばさ〜」って仕事のこともプライベートのことも、雑談しながら仕事をする。そういう日々の会話の中で、ふっとアイディアが生まれるという考えなんだそうです。今では会話の中で、私もツッコミを入れています(笑)。

初めての山形の生活はどうですか?

今年の冬は雪が少ないようですが、自転車ユーザーの私には大変でした。でもこの半年で、天童から自転車で行けるところは一通り行きました。私より山形の在住期間が長い人にも、「え、もうそこに行ったんですか?」と言われるくらいです。

 

自分の夢に迷わないこと

仕事も生活も、どんどん新しい体験をし、常に変化していく川本さん。その原動力を知りたいと思って更に伺いました。
どうして、前向きにそんなに行動できるんですか?

元々、何となく普通の人生を送りたくないっていう考えはありました。大学でフランス留学をしていた時に、「日本人は何で1年しかフランスにいないの?」って聞かれたんです。日本では就活が一斉にスタートするから、みんな就活が始まる大学3年生の夏頃までに帰国するけど、周りにいた外国人の友達は、日本の就活に合わせた学生生活をすごく不思議がっていました。それを知ってから日本の就活文化により違和感を持つようになり、周りに合わせることはせず自分のやり方を見つけようと思って、私は大学4年の秋から就活を始めました。

そんな私もいざ会社に入ったら、気づいたら普通に働いていたんですよね。そんな時、四角大輔さんという方の本を読んで励まされたんです。四角さんは、いわゆるノマドワーカーで、ニュージーランドと日本の二拠点生活を生活をされている方で、そんな人の生き方を知るうちに、やっぱり普通の人生を送りたくない、何かわくわくすることがしたいって想いが強くなったんです。

(川本さんのビジョンボード)

思っていても、なかなか行動に移すのって難しくないですか?

そうですね。私も常に悩んでますし、今でも迷ってます!だからこそ、自分と向き合い続けています。

いにしえで教えて貰ったことなんですが、「仮に」でもいいから自分のモデルを決めてみることが大事だと思います。私の理想の人生はこう、理想の暮らしはこうって。「仮に」って決めてやってみて、「こういうことをしたら私は嬉しいんだな」「次はこれがしたいな」って分かれば、ちょっとずつ変えていく。私はオーガニックのことが学べる学校に行ってみたり、事業をやっている人に会いに行ってみたり、やってみて、次はこっちの勉強をしてみようってチェンジしていきました。

今も自分の夢を『ビジョンボード』に落とし込んで、繰り返し見直すようにしています。自分の夢と会社の夢が重なっている部分があるから、目の前のちょっとしたことが夢に繋がっているって思って頑張れるんです!

 

ビジョンボード、私もやってみます!私のように進路や生き方に悩んでいる人に、メッセージはありますか?

自分が何をしたら嬉しいのか、自分は何が得意なのかぜひ言語化してみて下さい!自分のことって分からないんですよね。『ビジョンボード』を作ってみたり、ノートに書き込んでみたり、周りの人に聞いてみるのもいいかもしれません。

私は長谷川エレナさんという方の『自分言語化ノート』というのを使っています。ワークをひたすらやっていくと、自分が何をしたら嬉しいのか、好きなのかを貯めていけるんですよね。例えば、私の場合レベル1の状態だと美味しいコーヒーを飲むと元気になる、レベル2だとちょっと遠出する、レベル5になると海外旅行が必要という感じ。本当にお勧めです!!

 

編集後記

自分の好奇心に従って勉強をしていること、自分と向き合うためのツール・環境を持っていることが、とても印象的で、
「自分のことって分からない」ということ、「やってみて、こっちの勉強してみたいなと思ったら、変える」という感覚に、共感を覚えました。
「自分の人生をこうしたい!」という望みが私自身あると思うので、それを自分で感じられるようにしたいなと思いました!
川本さん、ありがとうございました!

 

 

川本さんが働く、株式会社いにしえ

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100年後の新しい農業の姿を作りたい「生きものを大切にする農業」「薬に代わる食」に取り組む(株)いにしえ 山形仕事図鑑 #133

 

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この記事を書いた人

株式会社いにしえ

山形県天童市に拠点を置き、人と地球により良い食品製造に取り組みます、株式会社いにしえです。
原料調達は、農薬や肥料に頼らず生きものと共生...

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