こんにちは。やまラボインターン生の荒川です。

大学院で観光のことを学んでいるので、日頃から山形の観光について興味があります。

そんな中、ヤマガタ未来ラボ編集長とDMC天童温泉の鈴木さんが対談しているyoutubeを見て、もっとDMC天童温泉について知りたいと思い、山口社長にお話を伺ってきました!

 

今回の山形で働く人

山口 敦史さん

山形県天童温泉【ほほえみの宿 滝の湯】4代目社長。旅館のみんなで作った地域経営会社「DMC天童温泉」で天童を活性化するため、仲間と力を合わせて頑張ってます!

 

天童温泉の「観光×まちづくり」

【荒川】山口社長、本日はよろしくお願いします!DMC 天童温泉がどんな会社で、天童温泉でどのような仕事をしているのか、教えてください!

 

【山口社長】

DMC 天童温泉が行っているのは、「観光×まちづくり」

もともと「観光」が対象としていたのは観光客である来訪者と言われる人たち (例:天童市以外から天童市や山形県に来る人 ) で、「まちづくり」が対象としていたのは住民 ( 天童市に住んでいる住人 ) というのが、観光とまちづくりにおける大きな違い。

こうした観光とまちづくりの対象の違い乗り越えて 「観光まちづくり」 とすることで、どちらか片方だけが利益を得るのではなく、観光客にとって訪れてよしの観光地・地域、その場所に暮らす住民にとっても住んでよしの地域を目指して活動しているんだよ。

【荒川】
訪れてよし、住んでよしの町ですか。
確かに観光客と住民がお互い気持ちよく過ごすことのできる地域って魅力的ですね。
では、そうした観光まちづくりがどのように DMC 天童温泉の設立に繋がったのですか?

【山口】
DMC天童温泉設立の背景には、天童温泉における観光客数の減少に繋がった複数の課題がある。

その 1 つが宿泊施設によるお客さんの 「囲い込み」。

これは、旅館、ホテルなどの宿泊施設が、お客様が施設の外に行かなくても済むように、お土産を買うための売店や居酒屋、カラオケスナックなどを旅館の中につくることなんだ。囲い込みは旅館、 ホテルの設備が整うことでお客さんにとって便利になる一方で、 浴衣を着て温泉街を街歩きする人を減らした。

その結果、既存の店舗が潰れてしまい、空き店舗が増え、温泉街の景観が悪化し、それが浴衣を着て街歩きする人の減少と合わさり、 結果的に天童温泉から「温泉情緒」が損なわれるという悪循環になってしまった。

今は 「新型コロナウイルス」 という新たな問題も発生しており、観光地にとって非常に厳しい状況が続いているんだ。

 

【荒川】
天童温泉には解決すべき沢山の課題があったということですね。

 

【山口】
そうなんだ。 以上の課題をどのように解決していくか考えた時、 まずは天童温泉における我々が取り組まなければならない課題を抽出する力、 発見する力が必要で、 そこから課題に対処するために一緒に活動する仲間がいなければならない。

こうした背景があって DMC 天童温泉を立ち上げたんだ。

DMC 天童温泉の使命は 『地域で、自力で稼ぐ力をつくる』 ために、 『持続可能な企画、事業を起こす』、 これらの活動を通して 『天童を住んでよし、訪れてよし』 の地域にしていくこと

そして最も重要なミッション、事業の核になる目的はお客様に『天童温泉に来てもらう』 ことで、その為に我々は何をするのかについて考えているんだ。

DMC 天童温泉設立時のメンバー 1 番左側が山口社長

【荒川】
DMC 天童温泉の観光商品やマーケティングについてもお聞きしたいです。

現在は旅行者の観光目的も多様化してきているため、地域全体で魅力を上げていく必要があると思うのですが、

DMC 天童温泉では地域の魅力を観光客に体験して貰うために様々な旅行商品を提供しているそうですが、例えばどのような旅行商品をつくったり、マーケティングをしたりしているのですか?

 

【山口社長】
DMC 天童温泉の役割は『天童温泉に来てもらうこと』。そこで、地元の資源を天童や山形に訪れる魅力に磨き上げることをしています

また、旅行商品を企画する際に、「観光客に自分たちが現地へ行って何ができるか」 を伝えるために、 商品づくりと併せてプロモーション用の動画を作成し、 それをお客さんに見て頂いています。

旅行商品はさまざまなアイデアによってつくられているよ。

例えば朝摘みのサクランボの収穫ツアーや、現在「時を超えるラ ・ フランスツアー」を企画 ・ 実施しているんだけど、 収穫してから美味しく食べるまでに 1 ヵ月かかるラ ・フランスを前編後編に分けてツアーを組むことで、前編の 10 月の収穫から後編の 11 月に食べるまでラ ・ フランスに関わる特別な体験ができるツアーになっているんだ。

そこではラ・フランスと同じく完成までに 1 ヵ月かかる 「クラフトビール」 と 「大石田焼き」 づくりの体験もできるし、実際に生産者と交流しながら他じゃ味わえない時間を過ごすことができるものになっているんだ。

 

 

【荒川】
朝摘みのサクランボに、ラ・フランスなんて、果物王国の山形らしい体験ができますね!
商品づくりと一緒に PR 動画を作っていることも驚きです。旅行者にとって行ってからじゃないと味わえないドキドキも確かに旅の醍醐味ですけど、動画があると自分が行って何ができるかイメージしやすいし、動画の楽しそうな雰囲気を見ると行きたくなりますね。

実際、 山形に自分が住んでいると、観光客にとって魅力的なものが身近にあって当たり前になってしまいそうですが、「首都圏や海外の人が天童の果物や温泉、特産品にどのような価値を見出すか」という視点で考えていくことも重要ですね。

 

山口社長、ありがとうございました!

是非、天童温泉に行って色んな天童の魅力を味わいたいと思います。

 

▶︎DMC天童温泉WEBサイト

 

▶︎DMC天童温泉Youtube

 

 

取材後記

今回は DMC 天童温泉の山口社長に取材してきました。
天童温泉の現状や DMC の理念、 事業内容を聞くことができたことは貴重な経験でありました。また、話を聞き取材を進める中で山口社長という素敵な方と知り合えたことも大変ありがたく、今回の取材総じて素晴らしい時間でした。

 

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