もがみオーガニックフォーラムvol.1映画「いただきます ここは、発酵の楽園」&菌ちゃん先生講演会が、118日に新庄市民プラザ大ホールで開催されました。

130名を超える参加者がご来場され、中には遠方からの方もいらっしゃいました。(コロナウイルス対策として、受付での検温・アルコール消毒などをしっかり実施しておりました)また、菌ちゃん先生こと吉田俊道先生の講演会では、農業や食育だけでなくコロナウイルスについてのお話もしてくださいました。

今回は、自然そのままの環境で野菜栽培に取り組む保育園や、オーガニックに取り組む農家を追ったドキュメンタリー映画「いただきます ここは、発酵の楽園」&菌ちゃん先生講演会のイベントをレポートします。

 

『いただきます ここは、発酵の楽園』とは?

『いただきます ここは発酵の楽園』とは、山梨県の「みいづ保育園」の園児たちが田植えや稲刈り、炊飯までを行い、「菌ちゃん先生」と子どもたちから呼ばれ親しまれる有機農家の吉田俊道さんをはじめ、自然や愛溢れる環境の中で育つ子どもたちや、自然が持っている力を活かしたオーガニック農法に取り組む人々を追ったドキュメンタリー映画です。自然の力を信じ、自然を愛する人たちのメッセージをたくさん詰め込んだ作品になっています。

映画のテーマは、「植物、微生物(菌ちゃん)、ありがとう」

私達が普段から口にする野菜や果物には、農薬や化学肥料が使用されていることが多いです。しかし、それらを使用せず、「自然そのまま」を大切にするのがオーガニックの考え方。オーガニックで育てられた野菜には、たくさんの微生物が存在しています。それらの微生物が、「土や野菜を守ってくれている」ことが最近のDNA解析で判明しているとのこと。

映画の中では、農家の方々と子どもたちが一緒にオーガニックの野菜を育て、自然の恵みと愛情こもった野菜を自分たちで食べる姿がありました。子どもたちの素直な表情や言葉から、その美味しさがとても伝わってきました。

映画が見終わる頃、心がほっとするような、自然の美しさが分かる、とてもハートフル映画でした。

 

菌ちゃん先生こと吉田俊道先生の講演会

講演会の冒頭で、吉田先生は「マスクは表情が分からない!特に、乳幼児期は表情から感情などを受け取って学ぶ大切な時期です。目と目を合わせて、笑い合ってほしい。また、たくさんの菌に触れて育ってほしい。これからの時代を生きる子どもたちに「生きる力」をつけてほしい」と熱く語っていました。

ちなみに、皆さんは有機野菜(オーガニック)についてどんなイメージをお持ちでしょうか。

私は、「農薬を使っていないから身体には良さそうだけど、有機野菜は値段が高い」というイメージがありました。有機野菜に関して様々なイメージはありますが、中でも思いつくのが「虫が食べるほど新鮮・安全で美味しい」ということ。しかし、吉田先生は「虫が食べる野菜は美味しくない野菜」だと仰っており、とても驚きでした。

「自然界には腐敗と発酵という世界があって、虫は腐敗の世界で生きていて、人間は発酵の世界で生きています。虫が好んで食べる野菜は、腐敗している土で作られた作物です。」

吉田先生は、ジブリの名作「風の谷のナウシカ」を例えにして、分かりやすく説明してくださいました。腐海の森は、人間にとっては猛毒で嫌われる存在ですが、実は人間が汚染した世界を浄化する役割を担っており、虫はその腐海の森を守っています。生きているものには、それぞれ役割があって、繋がっているんだと。

吉田先生が伝えられた大事なお話はたくさんありましたが、中でも「自然や人間や私達が食べているものは、みんな命があって、私達は命のサイクルに生かされているということ。そして、私達は地球とつながっている」という言葉がとても印象に残りました。

また、映画の中では吉田先生が園児たちと生ごみを活かした土づくりのシーンがありました。

汚そうな生ごみから、とても美味しくて元気な野菜ができるのです。

生ごみを使ってできた野菜は、放置していてもなかなか変色しません。それは、つまり酸化(病気や老化)を防ぐ力が強いからなのだと。また、野菜はえぐみが少なくなるため、人参やピーマンも生で食べれるくらい美味しくなるのだそう。そんな美味しい野菜を、園児たちと先生が育てているのです。

園児たちは野菜が大好きになり、野菜を皮や芯ごと活かした給食を食べ続けた保育園では、以前に比べて病気した時に休む日数が少なくなったそうです。

吉田先生の講演は、事例や実例を紹介しながら、データに基づいた内容であり、少し専門的な話もありましたが、参加者の中には家族で参加された方もおり、吉田先生の話を聞きながら大笑いする子どもがたくさんいて、難しい話をするより面白く!楽しく!お話してくださいました。

そして今、世界はコロナウイルスで大変な状況になっています。

「まずは免疫を強くすることが大事!!」と吉田先生は言います。

免疫が弱った人が、風邪を引いたり、インフルエンザになったりまします。免疫を強くすれば、免疫が病気をやっつけてくれます。

コロナ時代の今、吉田先生の微生物の話やオーガニック野菜作りのお話は美味しく!楽しく!免疫をあげるヒントが満載で、病気を必要以上に恐れない体づくりを学べました。

今こそ菌ちゃん野菜で免疫アップ!コロナウイルスに負けない身体をつくりましょう!

いただきます ここは、発酵の楽園」HP

(文・奥山純子)

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