山形の企業で働く、男盛りの30代。そして、外食大好きな食の意識高い系サラリーマンとして、私が未来ラボさんで、ランチと居酒屋巡りの記事を担当させていただくことになりました。
前回立てた週一更新の誓いですが、急遽出張が入ってしまい、10日間ほど右往左往していました。なんかもう、晴天の霹靂。苦行とも言える仕事の末、やっと山形へ無事帰還したところです。
それで、帰山直後のブログアップは、以前から訪問を決めていた、とっても昭和であたたかい喫茶店『牧歌亭』。
山形市江俣にある、燻し銀の佇まいがなんとも心惹かれるお店です。
およそ30年前ほどに建てられただろう店舗は、時代に左右されることなく、確かな存在感を放っています。ある種、純喫茶というレトロな言葉で例えられるわけでもなく、研ぎ澄まされたアンティーク感というか、求心力がハンパないっす。
入り口側には、お店の『ランチ券』を示す手書きのポップ。
普段700円の品が、11回券で6500円ならかなりお得。1回につき100円の割引です。かつ、ランチ券なるもの、ここ以外に山形県内で見たことはありません。ぜひ財布に忍ばせていたいアイテムのひとつです。
午前11時から15時までの長めのランチタイムも、我々営業マンにはかなり嬉しいポイント。毎日のように通う方も、いらっしゃるのではないでしょうか。
小上がりとテーブル席、カウンターがある店内は、実に理想的な喫茶。手づくり感があるランプシェードも、かなり乙です。交通量の多い西バイパスから一本入った場所に、このような静かにお昼の時間を過ごせる場所があったとは。まさに、隠れ家的な名店といったところでしょう。
かつ、蔵書が素晴らしい。あしてんこと、ちばてつや作『あした天気になあれ』は、愛蔵版コミックでコレクション。読破するには、果たして何時間かかるのやら。
しかしながら、食が好きな私は
九十九森作の『江戸前の旬』を選択。銀座「柳寿司」の三男で高校生の柳葉旬が、寿司を学び心を磨く物語に一喜一憂しながら、私は日替わりのランチ待つのです。
料理を待つ時間に良き漫画に出会えるかいなかで、ランチタイムの質には雲泥の差が生まれると言われています。その意味では、ここ牧歌亭、かなりポイントが高いです。
待つこと10分で登場したのが日替わりランチ。今日はハンバーグのデミソースです。
洋の主菜とともに提供される冷奴と味噌汁が、なんとも心落ち着く風景です。
それは日本人が愛してやまない洋食というか、見ているだけでわくわくできる大人のお子様ランチとでも言いましょうか。ご飯はボリューム満点で、ハンバーグのペース配分には、いくらか注意が必要かな。
しかしながら揚げナスや色とりどりのサラダでバランスも良く、「このお店に通える人は幸せだなぁ」としみじみ感じてしまいます。
水煮のマッシュルームにしかないあの芳香、いつか食べたソースを思い出させる中濃のデミグラス。また、良い焼き色をまとったパティが、食欲をそそります。
かつ、切れ目を入れると滲み出す肉汁に、視覚的なうまさを感じてしまいます。今日のランチ店選びは間違いなく当たり。かつ、再訪時の期待度がたまらなく高い!!
ひと口食べれば、これまた白飯が進む濃い目のお味で実にうまい。粒マスタードをアクセントに、箸を持つ手が止まりません。
ワンドリンクまで付いてくる。きっとアイスコーヒーなんかも、これからの暑い盛りにぴったりなのかも。これで700円、ランチ券を使えば600円? 個人店の実力に感激です。
ちなみに、なんと朝9時からのモーニングサービスもある模様。遅めの朝に、もしくはパワーブレックファーストに、近々Aセットを食べに来たいと思います。スクランブルエッグとハムとサラダ、トーストを、美味しいコーヒーとともにいただけるなら、それ以上幸せなことはありません。
昭和の名店「牧歌亭」、侮れない存在です。
[DATA]
牧歌亭
山形市江俣5-2-8
023-684-4836
第1第3第5日曜日定休
※ランチチケットは、お得感あります。
※コミックの蔵書もいい感じです!