こんにちは。ダイエットセラピストの山田貴子です。雪の降らない瀬戸内海沿岸から山形に嫁いできて13年目を迎えました。今冬の積雪量はヤバそうだとの噂に、怯えています。
山形に嫁いで来て孤独を抱えていた過去の経験から(参照:ずっと地元・UIターン・転勤族・…いろんなママが混ざり合えば、より豊かに育児を楽しむ環境づくりができる!https://mirailab.info/column/10213)、同じく県外から山形にやってくることに不安を抱えている女性や現在進行形で不安を抱えている女性に、その不安を解消してもらいたくて、こちらでコラムを書かせていただいています。
山形での暮らしに対する不安や悩みは、なかなか人に相談しづらいものです。でも、県外から嫁ぎ、同じような葛藤を経てきた女性になら、安心してその胸の内を話したり、素直にアドバイスを聞き入れたりすることが出来ますよね。そして、自分が興味を持っていることや、自分らしくいられる習い事などを見つけ、心地よいと感じられる環境に身を置くことで孤独やストレスを軽減させることができます。(参照:県外からやってきた女性たちの「春のストレス」とその対策 https://mirailab.info/column/10616)
こちらでは、同じく山形県外からやって来て、サロンやお教室等を起業している女性達をご紹介していきたいと思います。
今回のやまがたで働く人
鈴木宏美さん(エステティシャン・サロン経営・美容商品開発)
栃木県宇都宮市出身の宏美さん。
高校卒業後、ビューティーアドバイザーとして大手化粧品メーカーに就職。
24歳のとき、結婚のため退職し山形へ。宇都宮の大学に通われていたご主人とは、5年間の交際を経て。(ご主人は、卒業後、一足先に山形へUターン。最後の1年間は山形⇔宇都宮の遠距離恋愛だったそうですよ)。
結婚後、同メーカーの山形販社へアルバイトとして再就職。
2001年、第二子出産のタイミングで退職し、自宅にてエステティックサロンを開業。現在に至ります。
誰も知らない土地での戸惑い。まずはお友達作りから
「真冬の2月に結婚したので、それは大変でしたよ。誰も知らない土地での疎外感や、大雪の中、車にも乗れないからどこにも行けないし、かなり落ちてましたね。
専業主婦に憧れもあったのだけど、まずはお友達を作らなくっちゃ!と思って、結婚前に勤めていた化粧品メーカーの山形販社でアルバイトを始めました。
アルバイトから始まって、パートになり、正社員になって、認められていく喜びを感じていましたね。」
▲山形販社の同僚ビューティーアドバイザーと。
社内コンクールで全国一位に
「シーズンごとの商品の売り上げを競い合う全国コンクールの、美白美容液の販売で全国1位を取ることが出来たんですね。
大都市とはあらゆる面で異なっている山形で、なぜそんなに売り上げることができたのかと社内誌での取材を受けたりもしました。
その後のコンクールでも10位以内をキープしていましたが、そのうち、そこから降りられなくなってしまったことが苦しくなってきたんです。
女性なら経験があると思うんですけれども、“ヘア商品を買いに行ったのに、気づいたら口紅買ってた…!?”みたいな。そんなお客様の気持ちに添わない販売の仕方に疲れてしまったんですよね。」
▲成績上位者への報酬として、海外旅行に行くことも。
自宅で会員制エステサロンを開業
「結婚当初、最上地方の主人の実家で三世代同居をしていたんですね。本家の嫁だったから、近所の人達からは随分言われましたよ。『子どもはまだなの?』って。
結婚してから6年間出来なくて、諦めかけてたんです。
次第に、私は何のために結婚したんだろう?仕事で認められたとしても、子どもがいないと、嫁としては認めらないのかな?って思うようになってしまったんですね。
でも、『子どもを作るために結婚したわけじゃない。』という主人の言葉に、ハッとしたんです。
そのお陰で、“二人だけの人生も、もっと楽しいかもしれない!”って、気持ちの切り替えが出来たら、途端に長女を授かったんです。その上、次女を年子で!」
▲長女の初節句。会社を辞めることを考え始めた頃。
「キャンペーンの時期なんかには、本当に忙しくて、帰宅するのは、もう娘はすっかり眠っている時間で、家族団らんの時間もないし…。
あんなに悩んで、あんなに望んでいた子どもなのに、私はいったい何をやってるんだろう?って、思ってしまったんですよね。
それで、年子で授かった次女を出産する1ヶ月前に、会社を辞めました。
周りには、それは反対されましたよ。安定した仕事を手放すなんて、もったいないよ!って。
でも、主人とたくさんたくさん話し合って、退社することに決めたんです。
でもね。次女が産まれてから3ヶ月程経ったころ、専業主婦として家事と育児に専念する毎日を過ごすうちに気づいたんです。
“私、やっぱり女性と関わる仕事をしていたい!”って。子どもとずっと一緒に居られる生活は楽しいけれど、女性そのものを輝かせる仕事をしていたい!って。
それから、エステティシャンになるための勉強をして、東京で資格を取り、会員制エステサロンを自宅の一室で始めたんです。
次女が生まれてまだ半年の頃だったから、子ども達には迷惑をかけたと思うけれど、主人のサポートがあったからやりきることができたんですよね。」
▲「当時は、子ども達への罪悪感もありました。でも今、子供が10代になってから、『ママはいつも楽しそう!ママみたいな大人になりたい!』って言ってくれることが、本当に嬉しいの。」
お客様との信頼関係を大切に。新規集客のために、広告は出さない。
「女性をキレイにできるし、家事も思う存分にできるし。子育てをしながらの仕事が、とっても楽しかったんですね。
始めた頃は、隣の部屋で子ども達にアニメを観せながら施術をしていて、売り上げもなくて、趣味みたいなものでしたけれど、本当に楽しかったんです。次第に、施術を受けてくれたお客様からの口コミで、遠方からもどんどんお客様が来てくださるようになったの。
だから、私はこのサロンを初めてから15年間、一度も広告を出したことがないんです。」
「ご予約は1日3組、新規の受付は会員様からのご紹介のみ、と決めています。
“何とか施術してもらえないか?”と、お問い合わせをいただくこともありますが、丁重にお断りさせていただいています。高飛車なようですけれども、それが今まで私を信頼してここに来てくださっている会員様を守ることにも繋がってるんです。
稼働は週3日で、それ以外は家庭と自分のために時間を使います。家事も完璧にこなしたいし、いつもお家の中はキレイにしていたいし、自分自身が広告塔だと思っているから、お手入れも手を抜きたくないし、全てが完璧でいたい。
触れた手から肌を通して、私の状態が全て、お客様に伝わってしまうんですよね。だから、心に余裕を持って、自分をパーフェクトな状態に整えていられる、今のスタイルが最善なんです。
ですから、もし、たくさんの女性達に施術を受けていただけるようにとオープンにしてしまったら、そのバランスは崩れてしまいます。
本当に望んでくださる方のために、より高度な技術を提供できるプライベートな空間を維持していきたいんです。」
▲オーストラリアから2週間ホームステイに来たエヴィと。
商品開発は、いつも“自分自身の不都合”を解消するために始まる
「次女を出産した時に、重度のアトピー性皮膚炎になってしまったんです。処方された強いステロイド剤を、当時は知識が無くて常用していたんですね。そうしたら、自分の顔を見るのも嫌になるほど酷い状態になってしまったんです。どんな高価な化粧水や美容液を使っても、元の肌には戻らなかったんです。
そのうえ、目の下に大きなシミができてしまったの! 何をやっても、そのシミは取れなくって、“まだ30代前半なのに!?エステの仕事をしてるのに、こんな肌でどうしよう!?”って、絶望しましたよ。
でも、私は絶対に自分を諦めたくなかったから、“よし!治るものが無いのなら、自分で作ろう!”って決意しました。
そこから、長かったですよ。商品開発に4年かかりました。
私、こんなに執念深かったかしら?って思うほど、とにかく細部までこだわりました。」
▲写真は、最新アイテムの抗糖化サプリ『ビーナスデュウ』。宏美さんが開発した全ての商品は、コチラ→(http://store.shopping.yahoo.co.jp/beauty-mania/)から購入できます。
「“これを付けて、次にこれを付けて…”って、あれもこれも売らなきゃいけないようなことをしたくなかったから、『これ一本付ければ、大丈夫!』っていう美容液のような化粧水を作りました。
試作の時も含めて何年も使ってるから、あんなに酷かったアトピーの痕も、大きなシミもなくなって、今では、どんなときもノーファンデーションですよ(アイメイクなどのポイントメイクはしています)。
研究所の方たちが根気よく付き合ってくれたお陰で、どんな肌の人でも、絶対にキレイになれる自信作が出来ました(毎年、バージョンアップしています)。ちなみに、全商品のロゴ・パッケージは、主人がデザインしてくれたものなんです。」
▲ご主人と始めた趣味の登山。「頂上に登ったときの達成感と爽快感は、やり遂げた人だけのもの。商品開発と通じるものがあるのかもしれませんね。」。
山形にオシャレを楽しめる大人の社交場を作りたい~HIMIKA’s美麗会~
「ポジティブで向上心を持った女性同士がお食事したり、楽しく集える場があったらいいなぁと思って、HIMIKA’s美麗会という「年齢問わずいつまでも美しく艶やかにいたい…、外見だけでなくつねに向上心を持って知的で品のある大人の女性を目指す女性限定の異業種交流会」をはじめました。」
▲仙台で開催した前回のHIMIKA’s美麗会。毎回、ドレスコードが設定されます。このときは、ホワイト。次回開催に関する情報等は、コチラからチェックしてくださいね(Facebookページ:https://www.facebook.com/himikabirei/?fref=ts)。
「私のサロンに来てくださるのは、本当に美意識の高い方が多くて、『美容についてもっともっと知りたい!』って、いろいろ聞いてくださるんですね。そのやり取りがとっても楽しくて、私ももっともっと教えてあげたくなっちゃう。
山形にも、そんな美意識を高く持った女性が、増えたらいいなぁと思うんですね。
女性って、何かのイベントのために洋服やアクセサリーを選んだりする時間が、とっても好きですよね。楽しくてワクワクしますよね。
そして、素敵な女性に出逢って、お話していたりすると、自分もこんな風になりたいって、キレイでいたいっていう気持ちが、とっても高まりますよね。
でも、華やかに装って出かける場所が、山形には少ないでしょう?
キレイにならない女性なんていない!って思うんですよ。皆、目覚めて~!って。」
▲HIMIKA’s美麗会を共に主催する青木香織さん(中央:RiMK plus+beautY代表)、齋藤美惠子さん(右:Esprit Vision代表)と、大好きなレストラン「コンフェッティ」にて
山形に来てよかった ~山形へ嫁いできたばかりの方へ~
「私ね、今の生活が大好きなんです。なぁ~~んにも、嫌なことがないんです(雪以外ね(笑))。
大好きな人達と一緒に居られて、大好きな仕事をすることが出来て、主人や娘達と楽しい毎日を過ごせて、今の暮らしがパーフェクトなんです。
それは、山形に嫁いできたからだなぁって思うんですよ。だって、山形に来てなかったら、商品開発なんて、絶対にやってないと思うし。あのまま宇都宮にいたら、ず~っとのほほ~んと過ごしていただろうなぁって。
だからね、もし結婚した21年前に戻ることが出来るとしたら、お布団の中で“宇都宮に帰りたい。帰りたい。”って泣いてた自分に言ってあげたい。
『大丈夫よ、宏美。あなたの未来は明るいよ。』って。
今、山形に嫁いできて、もし不安で泣いている人がいるなら、『あなたも、きっと大丈夫』って。
山形の人は、本当にあたたかいですから、きっとあなたを優しく迎え入れてくれます。あなたが愛したパートナーを信じて!そして、ポジティブな気持ちを忘れないで、家庭を明るく照らしていてください。」
▲年に数回、ご主人がワイン好きなご友人達と一緒に開催するワインパーティー。大人気で、いつもチケットは即完売してしまうそう。
「強く思っていれば、夢は絶対に叶うし、叶わない夢はないですよ。
40代になって、どんどん美意識が高まっている自分に気づいたんですよね。50歳になっても、60歳になっても、私はまだまだおばあちゃんにはならないし、次の夢を必ずまた見つけます。
挑戦することを止めたら、人はそこで終わり。私はまだまだ、終わらない。若い人達の見本になれるような女性でいたいって思っています。」
▲「アウトドア大好き!山形の海も山も、美味しいお酒も食材も最高。ただし、その後のお手入れも欠かしませんよ。」どんなことにも全力で、絶対に妥協をしない宏美さん。
編集後記
宏美さんのお話には、いつもご主人が登場されます。依存しすぎかな?とも、おっしゃっていましたが、お互いにお互いを信頼し、尊重している素敵なご夫婦の姿が目に浮かぶようでした。
UIターンも、妊活も、家庭と育児と仕事の両立も、パートナーとの信頼関係と相手への思いやりが何よりの秘訣のようです。
それから、せっかく女性に生まれて、山形で暮らしているのなら、宏美さんの美意識に一度は触れておかなくちゃ、人生損するかも!?と、お話を伺いながら強く感じました。次回のHIMIKA’s美麗会には、私も参加したいと思っています。おうちサロン起業に興味のある方、美意識を高めたい方、一緒に参加してみませんか?
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