※この記事は、東北経済産業局「平成28年度東北地域中小企業・小規模事業者人材確保支援等事業((2)事業)」の一環で制作しました。記事内の内容と現状と異なる可能性があります。ご了承ください。

2023年【人材募集中】最上川舟下りの船頭・観光船ガイド

 

五月雨を あつめて早し 最上川ー。

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最上峡芭蕉ライン観光株式会社で、船頭・舟下り観光船ガイドを募集

2023年【人材募集中】最上川舟下りの船頭・観光船ガイド

古の時代より最上川とともにあった戸沢村は、日本最大規模の川下りを中心に、観光業が中心となっている村。

この戸沢村で、源義経や松尾芭蕉などの歴史上の人物の縁の地として、また、国内およびアジアで爆発的な人気を誇った「おしん」のロケ地として広く知られ、県内屈指の体験型観光となっている最上川舟下りを運営するのは、最上峡芭蕉ライン観光株式会社。昭和39年の設立以来、地域経済の要となっている企業です。

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自己資本比率が高く、かつ、ほぼ無借金経営という、理想的な経営を長年維持し、また、関連会社として地域の交通インフラを一手に担うバス会社、最上川交通も運営しています。

2023年【人材募集中】最上川舟下りの船頭・観光船ガイド

 

「地域を興す」。設立より続く、経営の理念。

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“舟下りを運営している会社”。

世間一般的には、簡単にそのような定義をされる同社であるが、その設立は地域を興すという大きな使命を背負ったものでした。およそ50年前の会社設立の頃、最上川はときに氾濫し、また、豪雪地帯だった戸沢村は、今でいうところの貧困の村。農業に従事する傍ら、季節で出稼ぎに赴いて生活し、東北の厳しい自然を耐え抜く村では、生活苦というものが慢性化していたといいます。

当時の日本は戦後の復興期にあり、そのシンボルとして東京タワーが建設され、また、日本初となる東京オリンピックを成功させようと時代が大きく動いた時期。同じ頃、戸沢村でも経済発展の波に乗ろうという話が囁かれはじめました。“これからは国内観光が成長する。ならば最上川を資源とし、地域を興そう”と。

かくして、地元の有力者が出資し合い、行政ではなく民間主導の観光事業がスタートしました。それこそが、最上峡芭蕉ライン観光です。創業の精神はただひとつ、“地域を観光で活性化したい”というものでした。

昭和39年の東京オリンピックで日本は豊かな時代に突入し、万国博覧会以降に徐々にではあるが国内観光の需要が伸びていったが、それまでの観光は神社仏閣へ参拝に行く程度のもの。今でいう旅行業者は存在せず、レジャーとしての観光という概念は無かったそうです。

 

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「当時も日本は、東京一極集中型で発展を続けていました。そんななかで、地方を観光事業で盛り立てて行こうと、貧困だった戸沢村を村民みんなで盛り上げようとしたのです」。

現在、同社4代目社長である鈴木富士雄社長は、まだ国内観光が走りだった時代に、リゾートホテルグループへ入社し経験を積んできた人物。戸沢村出身だったこともあり、先代の社長に誘われて同社へ入社したということだが、大事なのは創業の精神を貫くことであると、その熱い想いを話してくれました。

「地域のみんなで豊かになろう。それが、当社の出発点です。企業は創業の精神を忘れずに、経営を続けなければだめ。倒産する会社は、そんな大事なことを、きっと忘れてしまっているのだろう。かくいう私も、いっときはそんな風になりそうになった時もあったけどね(笑)」。

バブル後期には年間32万人の利用者があった同社。鈴木社長は、反省の言葉を口にすると恥ずかしそうに微笑んでいました。

 

「東北観光の勇になる」。それが鈴木社長のビジョン。

創刊140周年を迎えた山形新聞の新しいプロジェクト「けらっしゃいYAMAGATA」の一環として、インバウンドに関しての広告が掲載された。山形の人が台湾の人に来て欲しい県内観光地ランキングと、台湾の人が行きたい観光地ランキングの対比を目的としたものでした。

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最上川船下りは、9月に発表された”山形の人が来てもらいたいラインキング”では、8位という結果だでしたが、10月半ばに発表された”台湾の人が行きたい観光地”としては3位。これからはインバウンドも視野に入れてという鈴木社長の意向が読み取れる順位です。

 

鈴木社長、これから、この会社をどうしていきたいですか?

「私はね、東北の観光業界の勇になりたいんだ。いや、なる。これが私の夢、目標、ビジョンなんだ。

現在は年間10万人の利用者がいる。中長期の目標としては、10年内に20万人へと伸ばしたい。国内はもちろん、国外からの利用者も併せてね」。

観光業界では団体客の意味が変わってきています。バブル期は会社の慰安旅行など本来の意味での団体客だったのに対し、現在は旅行は個人化が進み、同じバス1台という団体であっても、中身は個人客の集合体。

なので、観光地もそのニーズに応えようと、さまざまな商品を開発しています。

そしていま、インバウンドという新たな流れが生まれ、さらなる発展のために同社にも変革が必要とされています。

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2023年【人材募集中】最上川舟下りの船頭・観光船ガイド

鈴木社長が求める人材像とは。

「とにかく、志のある方。観光事業を通して、地域を豊かにしていきたいという方がいい。私の後継者になるかも知れないと考えれば、年齢は私よりも下がいいな(笑)。基本は人です。設備や資金は用意しますから、それをいかんなく振るってくださる方であれば最高」。

現代において、世襲制の企業は多い。中小企業が多い田舎・地方はその傾向が強い。

しかし、同社は山形県内で一番人口が少ない最上地方に位置しているが、世襲制ではない。頑張ろうという意欲があり、実績を出せば、執行役員・社長になることが可能。

 

同社で働く人は、近隣の市町村出身の方もいれば、山形県に縁もゆかりもなかったIターンの方もいます。ほとんどの方は、中途採用です。

 

中途でも、若くても、執行役員への門戸が開かれている。

同社の3名の執行役員も全員、中途採用。

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総務を統括する小形さん(右)はまだ30代。

若くても執行役員になれるということが印象的でした。

営業部門の佐藤さん(中央)は、現在インバウンドを強化するための商品を開発中とのことだが、これからさらに伸びる海外旅行者のシェアを考えれば、同社で働くということはとてもやりがいに満ちたものだと話してくれました。

確かに国内旅行者の数は減少傾向にあるとされているが、海外旅行者をさらに取り込むことができれば、同社の経営はさらに強固なものとなるでしょう。

普段は、基本的には、皆さん自分の担当業務をしているが、繁忙期であるお盆休みの時期などは、船頭としてお客様を舟下りで楽しませる事もあるそうです。

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舟下り観光船のガイド=船頭・運行管理者という仕事。

函館出身の南条さんは、20代前半をプログラマーとして過ごし、川崎在住のときに、ふと手にした求人情報誌で同社のことを知りました。

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「プログラマーとして本気でやれるのは20代だけ。体を動かす仕事、机から離れた仕事に就きたかった」。

異業種出身。山形への来県経験もなし。もちろん、舟下りの経験もなし、そんな彼が同社の仕事を選んだのは、船頭という言葉に抱いた憧れが理由でした。

「現在、お客さんの入りを想定しながら毎日の船の予定と人員の配置を組む、運行管理者の仕事をしています。そして、機械いじりが好きだったこともあり、船のメンテナンスをする整備士と、また忙しいときは船頭の仕事も兼務しています」。

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最上川に一日として同じ風景はない。その魅力をお客さんに感じてもらい、また、楽しんでもらう同社での仕事に誇りを持っているという南条さん。一回のクルーズをコンサートに例えるなら、さしずめ船頭はアイドル的存在。歌って踊れるアイドルのように、管理とメンテ、そしてガイドと忙しく過ごす日々は、充実してならないと話します。

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営業兼船頭、かつ、バスの運転手という仕事。

「営業兼船頭。そして、バスの運転手とインターネット上の広報をしています」。

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柿崎さんは、携帯キャリアやブライダル関連企業での営業を経験。以前、旅行業に従事していたときインバウンド事業の立ち上げに携わり、観光ルートを組んでは運転手兼ガイドとしてひとりで旅行客を案内できるようにと、大型二種の免許も取得してきた。

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観光業も経験した柿崎さんは、同社への入社前に、予約もないのに驚くほど多くの観光客が訪れるこの施設に魅力を感じたという。それが、同社への入社を決めた理由であり、社員となった今になっては、自慢のひとつです。

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「 最上峡(戸沢村)を、世界の観光の勇にしたい」という想いに共感する方

中小零細企業では、さまざまな業務を兼務することが求められる 。

お気づきのように、それは社員数55名の同社も同じ。人員的に足りない部分は、社員それぞれが協力し、補い合っています。

知名度は全国区。

「川下り」の直接的な競合企業は東北になく、地球から山形県に送られた「最上川」という観光資源を武器に、これからの国内観光へ挑みます。

 

「これからの時代に、この最上峡(戸沢村)を世界の観光の勇にしたい。東北観光の勇になる」

その鈴木社長のビジョンに共感する方は、ぜひ一度、鈴木社長と話しをしてもらいたい。

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