この記事は、2019年12月に掲載した記事を再編集して公開しています。

 

「自分の生きる場所・働き方」の選択をする時というのは、いつだって迷うもの。

  • UIターンも考えているけど、地方に『やりがいある』仕事ってある?
  • 山形でも『志』を持って、仕事をしている人はいるのだろうか・・?

 

そんな不安を持つあなたに、勇気を与えてくれる山形の『挑戦者』をご紹介!!

山形から全国へスケールを拡大するビジネスを展開すべく、アナログな介護業界に『IT』の力で新たなサービスを仕掛ける、志高き経営者に話を伺いました!

 

今回のやまがたで働く人

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株式会社LINK代表・三浦亮さん(32歳)。山形市で『デイドリームセンター笑顔のたね』『デイドリームセンター笑顔のアトリエ』2つの介護事業所を経営。今年7月より新たにケアマネジャー向け情報プラットフォーム【Care Space -ケアスペース-】を運営。

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ここのデイサービスは一般の施設と異なり『自分で1日の予定を考える』ことから始まる。

利用者の方々は、レクレーションではパチンコ・麻雀等のギャンブルのようなゲームや、油絵・料理など『自分の趣味』を存分に楽しんだり、事業所で導入している『仮想通貨-ドリーム-』を使用してサービスを受けられたりと、様々なプログラムを展開している。

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介護が必要になっても趣味・夢を諦めることなく『人生を楽しむ』をコンセプトとして運営している、新しいスタイルのデイサービス。

斬新なアイディアを取り入れながら、この場所でたくさんの『笑顔の花』を咲かせる。そんな場所を目指して、利用者の方々を全力でサポートしている。

そして現在、株式会社LINK・代表三浦氏はこのようなデイサービス事業と共に、介護業界の新たな事業として【Care Space -ケアスペース-】という新サービスをスタートさせた。

 

ケアマネージャーの「業務効率化」を実現するWEBサービスを開発!

【Care Space -ケアスペース-】はケアマネジャー・介護事業者向けの会員制無料Webサービス。

今まではケアマネジャーが直接電話で問い合わせるしかなかった、介護施設の空き状況・施設の雰囲気などの情報がWEB上で検索可能となり、ケアマネジャーが簡単に新しい情報を得ることができる。

『効率化』という観点では、まだまだアナログな介護業界。

しかしながら、三浦氏はそのアナログな現状と、介護という避けては通れない課題に『新たな可能性』を見い出し、新規事業へと踏み切った。

 

無知からの挑戦

大学在学中に両親が起業。その姿は彼の憧れであり、とても格好良く見えたという。

漠然と「将来的には経営者になりたい」そう思いながらも、大学4年生になって就職活動が始まり、卒業してからもまだ自分のやりたいことはわからないままだった。

経営の先輩である父親からの「お前は何をしたいのか?」という質問に、表面的な思いだけでは答えきれない…。見かねた父から出た言葉は「まず、俺のところで勉強しろ。」それがこの業界に立つ、スタートとなった。

右も左もわからない中から始まった、介護業界の仕事。社長の鞄持ちのような仕事から、自分で見て仕事を覚える毎日。

2014年新しい会社を作るというタイミングで自ら手を上げ、当時26歳で念願の社長となる。

「自分で創意工夫して、チャレンジするというフィールドに立つ」そんな想いを叶えようやく社長になったものの、わからないことが山のように出てきて圧倒される毎日。だが、無知が故に好き勝手に考えられた。

「どうやったら面白いことができるか?ほかと違うことは?自分が行くなら、どんなデイサービスがいいのか…?」

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そんな手探りながらも見つけ出した想いが、自分も行きたくなるような『笑顔の生まれる場所』であり、今も大事にしている考え方のベースとなっている。

より多くの利用者(お客様)に来てもらうために、三浦氏自ら営業に出て、病院や事業所の現場にも声を伺いに足を運んだ。

その中で改めて気付いたのが、ケアマネジャーという介護業界のキーパーソンが抱える『大きな課題』であった。

 

在宅介護サービスのキーマン・ケアマネージャーの「負担」を減らしたい

一般的に、自宅に住みながら介護に関するサービス(在宅介護サービス)を受ける際には、資格を持った「ケアマネジャー(介護支援専門員とも呼ばれる)」という存在が必要となる。

ケアマネジャーの仕事は大きく2つ。

利用者(顧客)が元気になる『ケアプランを設計』し、利用者のニーズを聞き取り、その人に合った『施設(介護事業所)を紹介』することだ。

ケアマネジャーは多忙を極める。

1人につき30名程の利用者を担当し、一人ひとりのケアプラン作成に加え、利用者の自宅への訪問、施設に入れる空きがあるかどうか1件1件電話で問い合わせる…といった作業のひとつひとつに手間がかかるのだ。

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また、ケアマネジャーは利用者に合った介護施設を紹介するために『新しい情報』を得る必要があるが、日常の業務に追われもはやそんな時間は皆無。あまり知らない事業所へ顧客を紹介するリスクを考えると、なかなか新たな挑戦も難しい。

一方、介護事業所は、より多くの利用者に来てもらうために『施設の特色』をケアマネジャーに伝えたいが、なかなか話す機会も持てない。

そんな両者の現状と、実際はケアマネジャーが多忙すぎて馴染みの介護事業所に紹介せざるを得ない…そんな課題に気付いた三浦氏は、

「ケアマネさんの業務の効率化をお手伝いできれば、結果、自分たちが作りたかった『高齢者の安心』をつくることができるのではないか」と考えた。

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『介護サービスが必要な人』と『介護事業所』をつなぐ調整役として、重要な役割を担っているケアマネジャーという存在。

「在宅介護サービスの【キーマン】であるケアマネジャーの負担を減らせるような、介護事業所と人を繋ぐ、新たなプラットフォームをつくりたい」

思い立った三浦氏は、最初は介護事業所の空き情報を、ケアマネジャーの代わりに1件1件電話で問い合わせて一覧化したリストを作成。それをFAXで送るという事からのスタート。

「介護はまだまだアナログで、効率化とはほど遠い業態。まずは寄り添ってやっていこう」

そんな気持ちではじめた事業は、すぐに喜びの声が届いた。

そこにニーズがあると確信した三浦氏は、FAXでは限界があるためオンラインサービスに切り替え、2019年7月ついにウェブサイト【Care Space -ケアスペース-】(会員専用Web)をリリース!

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▲日々さまざまな勉強を続ける三浦氏

施設の空き情報のほか、ケアスペース上で介護事業所が『SNS』のように写真やテキストで情報を投稿できるフォームなど、新しい取組みも随時更新しており、順調に登録ユーザー数を増やしている。

しかしながら「効率化だけのサービスを作りたいのではなく、その先には『人』がいることを忘れたくない」と、三浦氏は想いを語る。

 

『介護×IT』ビジネスで、山形から全国へスケールを広げる!

介護業界は、『情報』が不足している上、担い手たちの負担が大きいことや人手不足が続くなど課題が多い。

ケアスペースから得られるのは、ただの『情報』かもしれない。

しかしながら、その情報によってケアマネジャーの業務効率化が実現となり、その分浮いた時間で生まれる『心の余裕』がより”相手を想う”時間を生む。

このプラットフォームに集まる情報が、そんな”あたたかい時間”をつくることも、できるかもしれない。

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「ひとつのプラットホーム上で、お客様の笑顔のために高めあえる、お互いの『想い』が報われる、そんなサービスを提供したい」

そう笑顔で答える三浦氏は、今後の展開として各事業所による空室情報の『オンライン更新』や『PR掲載』サービスなど、より使いやすいプラットフォームにする為さまざまな構想を練っている。

高齢者が関わるサービスゆえ、一気にデジタル化を進めるのは容易なことではない。

今後の目標を伺うと「今はまだ一歩ずつでも、寄り添いながら。このサービスを必要とする各地のケアマネジャーへ情報を届けるため、山形から全国へのスケールを目標としている」

このプラットフォームを通して、より多くの人の笑顔が生まれる…そんな未来を信じて。

「『介護×IT』という可能性の溢れるこの事業で、これから夢を一緒に追いかけてくれる仲間に出会えていけたら嬉しい」と語った。

採用情報:営業 兼 カスタマーサクセス

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◉株式会社LINK 〒990-0831 山形市西田1-2-5  ☎︎0120-005-115

HP:http://www.egao-tane.com/company/

Care Space Facebookページ:https://www.facebook.com/carespace.jp/

メール:info@care-space.jp

 

編集後記

颯爽とバイクに乗り、爽やかな笑顔で迎えてくれた三浦さん。

頑張れるのは、想像の先にある相手の『笑顔』のため。

私のイメージしていた介護業界に対するネガティブなイメージとはまったく異なる視点で、そのまっすぐな目は、その先にある『未来』を見つめていました。

人を想うこころが、人のこころを動かす*

学びに対して謙虚な姿勢と止まらない熱い情熱は、これからきっと、たくさんの笑顔溢れる未来を創っていくでしょう!

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この記事を書いた人

伊渕 南々絵

平成元年生まれ。県内の女子校を卒業後、東京の大学に進学。大学では社会心理学、主にビジネス心理学に興味を持ち『経営者のプロフェッショナリズ...

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