こんにちは、(株)キャリアクリエイトの吉田です!

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今回の記事も前回に引き続き、山形大学の学生さんに記事を書いてもらった「インターンシップ編」の第2弾です。  「山形で活躍する企業に触れて見聞を広げる」「発信する力を養う」を目的として行ったキャリアクリエイトインターンシップの成果を皆さんにもご覧いただきます。今回ご紹介する会社は、身近なようであまり知らない「お墓」に関わる企業です。(取材のご協力を快諾いただいた米本専務、ありがとうございます!)  

それではどうぞお楽しみください。  

供養サービスが今後の墓石市場を盛り上げる

皆さん、こんにちは!山形大学3年㈱キャリアクリエイトインターン生の藤田です。

さっそくですが皆さんは墓石、もといお墓と聞いてどんなイメージをもつでしょうか?(墓石とはお墓の原料となる石材のこと)

亡くなった方の供養の場所ですが、昔から近所にあったり、毎年お盆に実家のお墓参りにいったりと、幼い頃から身近な存在ですね。

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高齢社会の今墓石の需要は上がるどころか下がり、実はこの墓石市場に大きな変化が訪れています。今回はその状況下で、今後の展望を見据えた山形の企業・株式会社ナイガイにお話を伺いました。

 

一休さんのナイガイ

この度訪れた会社は、山形ではテレビやラジオで流れるCM「一休さんのナイガイ〜♪」でおなじみの、株式会社ナイガイ。

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同社は、石材原料の仕入れから携わり、石材や製造した墓石を販売店舗に卸す卸売業者です。長年の加工技術を活かして、ホテルや公園の記念碑・モニュメントといった建築施工亊も手がける、まさに石のスペシャリストだ。

今回は同社で代表取締役専務を務める米本泰さんからお話をうかがいました。

−藤田:はじめまして、インターン生の藤田です。本日はよろしくお願いします。

−米本:よろしくお願いします。早速ですが藤田くんは、墓石について考えたことはありますか?

−藤田:正直まったくないです。お墓参りで目にするものの、いつか自分もこの中に入るのかと思うくらいで深くは考えないですね。

−米本:そうですよね。でもそれは当然のことで、必要に迫られない限りは50〜60代くらいになってもなかなか考える機会がないのが現状なんですよ。20代の方にはほとんど無縁ですからね。 でもだからこそ、もし自分の身内に何かあってからでは落ち着いて対応できない場合が多いです。今回の記事では少しでも墓石について知って頂ければ幸いです。

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墓石を買わない未来がやってくる?

−米本:ところで藤田さんは、家族のお墓はありますか?

−藤田:はい、あります。お墓に大きく「藤田家之墓」と縦に彫られてます。

−米本:でしたら新しい墓石を購入しなくても大丈夫ですね。実はいま墓石を購入しない家族が多くなっているのです。 というのも、藤田さんのように家族代々のお墓があると新しく買わないという方がほとんどです。

−藤田:そうなんですね。でしたら古くなったら買い換えるという買い方が主流なんですか?

−米本:そういった方もいますが主流とは言えません。実は今お墓を購入しなくなっている理由の一つに、納骨方法の変化もあります。時代の変化によって、お墓を必要としない家族はどんどん増え2050年には、墓石の需要は0になるとさえ言われています。

 

お骨はどこへ

−藤田:納骨方法はお墓だけじゃないのですか?

−米本:はい。散骨といって、故人の遺体を火葬した後の焼骨を粉末状にした後、海、空、山中などの自然にそのまま撒く方法や、一つのお墓に入らず大きなお墓に複数人の方が入る方法もあります。今だとこれら方法を取る方が増えていますね。

−藤田:どうしてですか?

−米本:遺される家族に金銭的に負担を掛けたくないからと考える方が多いようですね。 散骨ですと、方法にもよるので特定はできませんが、費用はお墓に納骨するよりも大きく下がります。

−藤田:勉強になります。ところで散骨のメリットは費用を抑えられることですが、デメリットはありますか?

−米本:ご家族のご決断ですからしかたありませんが、2,3年位過ぎるとお参りするところがなく寂しくなってしまうというお言葉をききます。お墓は供養の場所ですが、亡くなった方と親族を繋ぐ役割もあると考えています。大切な人を想い、関係を感じることのできる場所。だからこそ墓石購入も高いからとすぐにあきらめてしまうのではなく、ご家族と真剣に話し合い、一度相談にきて下さるとうれしいです。

‐藤田:大切な人を供養する場。費用はもちろん考えなければなりませんが、家族の想いを尊重した決断が大事なんですね。

 

今後の展望

‐藤田:それでは最後に(株)ナイガイの今後と必要な人材についてお聞かせください。

‐米本:墓石を新しく購入される方が少なくなるため、購入前後のサポートサービスに力を入れていきたいですね。 ご葬儀でもいろいろと忙しい中、墓石購入にかける時間はゆっくりととれません。そういったときに親族の方に寄り添ったサポ−トに重点を置いていきます。亡くなった方の供養はもちろんですが、親族の方々もご満足いただけるようなアフターサポートであったり、お墓の引っ越しであったりも柔軟に相談できる仕組みをつくり、努めてまいります。 だからこそ必要な人材は、様々なニーズのサービスに対応できる人でしょうか。 大切な人が亡くなって親族もつらい気持ちでいるので、真剣にご家族の想いを受け止め、真摯に応える人材をお待ちしております

‐藤田:本日はありがとうございました。

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まとめ

みなさん、いかがでしたか?
これからの墓石市場を見据え、お客様のニーズに答えるべくサポートサービスを充実させていく今後の㈱ナイガイ。
亡くなった方だけでなく、その親族にも満足と安らぎを提供できる人材がこれからの墓石市場を支えていくのだろう。

 

キャリアクリエイトのあとがき

大学を卒業したら学校の先生になることを目指しているという藤田さんは、将来先生になることができたら、生徒の進路指導にしっかり向き合っていきたいと話しています。キャリアクリエイトのインターンシップを通して、企業の見方や働く姿勢などを学び、将来の生徒指導に役立てたいという夢を語ってくれた藤田さん。墓石のことなども一生懸命調べて取材に取り組んでくれました。どうもお疲れ様でした。

株式会社ナイガイは、墓石の販売だけでなく、なかなかお墓参りに来られない方などを想定した手元供養商品を展開するなど、幅広いニーズに応えられる商品やサービスを手がけていらっしゃっています。

今回取材場所として提供いただいた「ギャラリー祀祈(しき)」は、今年リニューアルした店舗の隣に建てられた新しい展示ギャラリーです。今後は絵画の展示会や、ちょっとしたセミナーの開催も企画されているとのこと。店舗とはまた違った趣のあるギャラリーでお話を伺っていると、もしかしたら「心が落ち着く場所の提供」というのもナイガイさんの新しい事業領域になるのかもしれません。

石の種類の違いや、墓石の歴史なども細かく丁寧にお答えくださった米本専務。その優しい語り口は、人々の心に寄り添った事業を展開していく会社の雰囲気そのもののように感じました。

取材ライター:山形大学理学部 藤田翼さん

撮影:山形大学地域教育文化学部 難波夕季さん

 

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