こんにちは、(株)キャリアクリエイトの吉田です!

yoshida

いつかは山形に戻ろうかと考えているビジネスパーソンの皆さんに、地元で挑戦を続ける山形の企業を紹介させていただいているこのコラム。いつもはビジネスパーソンに向けた内容でなのすが、今回はインターン特別編として、山形大学の学生さんに記事を書いてもらった大学生向けの内容をお届けします。

キャリアクリエイトでは、「山形で活躍する企業に触れて見聞を広げる」「発信する力を養う」を目的として2週間のインターンシップを実施しました。今回は山形大学から2名の学生がインターンに参加し、取材対象企業の事前調査からインタビュー内容の検討、実際の記事作成までを行う実践的な体験をしてもらいました。その2週間の成果がこちらの記事です。(取材のご協力を快諾いただいた田島社長、ありがとうございます!)

プロのライターさんに比べればまだまだ荒削りですが、大学生が感じた「経営者の熱意」が記事にしっかり込められていますよ。それではどうぞお楽しみください。

 

田島社長の熱いおもい!お客様がいてこそ商売ができる

みなさんはじめまして。(株)キャリアクリエイトのインターン生難波です。

大学には機械や建物などの図面を書く学部・学科もありますよね。理系の学生の中には、考えたものがどんな技術を用いて形になるのか知っている人も多いのではないでしょうか?

では、実際に「どんな会社でどんな人が作って形にしているか」は知っていますか?この記事では、図面を形にする、山形の熱い会社を紹介します。

プレス金型設計製作・金属プレス加工をしている田島製作所

普段私たちが目にする様々な商品。考えたものがいきなり完成するのではなく、色々な過程を経て商品になります。

今回は商品が形になる前の部品を作っている、プレス金型設計製作・金属プレス加工をしている上山市にある(有)田島製作所の田島誠一社長にインタビューに行きました。(右・難波)

田島社長とインターン

金属プレスとはプレス機械を使って、金属の板を変形させる技術。上下の金型を用いてプレスすると、板状の金属が次第に立体になります。機械の小さな部品や大きな自動車のボディなど、様々なものを作れるのです。

―田島:これがうちでプレスした部品。何工程もかけて形にしているんです。銀行にある紙幣を数える機械の部品や、パソコンの中の部品などの内部部品をつくっています。

―難波:よく見ると、一つの部品にはいくつかの小さい部品がついていて、素材も違うようですね。

金属プレス

―田島:そうだよ。これを別々のところに発注して集めるのは、お客様にとってはものすごく手間になっていたらしいんです。なので、当社に一括で発注いただけば全て管理し、図面一枚あれば希望の形にして届けることができるようにしました。これがお客様のニーズにマッチしたんですね。

ニーズに応える

―難波:お客様のニーズ、他にどんなことがあるのですか。

―田島:例えば、自然環境に気を使っている企業には、環境保全に取り組むことでニーズに応えています。金型をつくる時にでた端材をそのまま捨てるのではなく、また金属として再利用。また、放射能を測定する機械を購入して、商品が安全であるということを証明できるようにしました。

小量ですぐにほしい企業には、金型をつくらずレーザーカッターで製作。レーザーカッターはもともとあった機械ではなく、お客様の要求に応えるために、昨年導入しました。

―難波:お客様のニーズに合わせて、設備を整えているのですね。

田島社長

―田島:私たちは「お客様が存在しないところに、商売は成り立たない」という基本的なことを大切に考えています。どこが評価されているか知るよりも、お客様に対して何かしらのメリットを出すことが、会社が続くカギになる。

私たちはこれからもお客様のニーズに応え続けることをベースに、未来へ挑戦していきます。

欲を持って欲しい

―難波:学生に向けてアドバイスはありませんか?

―田島:最近の学生は欲が無い。欲しいものがあんまり無いよね。

―難波:確かに、絶対欲しいというものはないかもしれないです。

―田島:「欲は市場を生む」と考えています。何も望まない先には希望した就職先はないと思います。

倹約もいいけれど、欲を持って市場をつくり出していってほしいな。でないと、将来市場がなくなっていき、自分たちの首を絞めることになってしまうんじゃないかな。

田島製作所

ーよくニュースで「若者の〇〇離れ」を耳にします。なぜ問題なのかと感じている学生も多いのではないでしょうか。なぜ問題なのか、それは欲が無いと市場がなくなるからです。

市場がなくなると、私たちが働きたい仕事もなくなってしまうかもしれません。倹約も大切ですが、興味があることや、将来やりたいことに繋がるようなことには、それがなくならないために買う、つまり投資をするようにしたいですね。

最後に、田島社長から学生にメッセージをお願いします!

―田島:やりたいことが決まっている人には、後は特にないけれど、まず、やってみること。学生にしかできないことはある。徹夜で研究したり、英語を勉強したり、色々挑戦してみてください。

 

編集後記

(有)田島製作所のように、企業向けに製造している会社と私たち学生の接点はなかなかありません。しかし、私たちが普段使っているものは、こういう会社があるからこそ完成する。

考えたものが形になるのは、単に機械で作っているからではなく、田島社長のような方の熱い気持ちが、それを支えているからだと感じました。

 

キャリアクリエイトのあとがき

様々な企業を見て、自分のやりたいことを探すヒントにしたいという理由でインターンシップに参加した難波さん。ノート何ページにも渡って下準備して、熱心にインタビューに臨んだ姿に好感が持てました。文章を書くのはあまり得意ではないそうですが、苦労しながらも頑張ってくれました。お疲れ様でした。

田島社長は、キャリアクリエイト主催の「まみがさきMG」にいつもご参加され、社員とともに長く学び続けていらっしゃる教育熱心な社長です。「教育はやったからすぐに利益に結びつくわけではないけれど、会社の成長のためには教育をやめることはできない」とお話されていたのが印象的でした。教育熱心だからこそ、今回のインターンシップ生のインタビューにも真摯に対応してくださったのだと思います。工場の見学なども含めて2時間も対応いただき記事内では紹介しきれなかったたくさんのお話は、学生にとって大きな刺激となりました。

「いつかは自社製品も作ってみたい」と語った田島社長。学生の拙い質問にも丁寧に一つづつ答えてくださった社長の姿勢から、社員をしっかり育てて自社製品を作る夢を叶えることができる日も、そう遠くないように感じました。お忙しい中ご協力ありがとうございました。

取材ライター:山形大学地域教育文化学部 難波夕季さん

撮影:山形大学理学部 藤田翼さん

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