人と人とがつながるブランドを創りたい。
石川 伸平さん(22)
農家修行中。
初めまして、と会った彼は、「見聞を広めたい」ということで、新庄から1週間東京に来ていた。農作物を使ったレストランなどを巡り、そして道に迷って銀座から秋葉原まで歩いたそう(時間にして1時間以上かかります。。!!)
最初の印象は、純朴という言葉がぴったり。道に迷った話では、「途中で気付けよ!」と突っ込まれていて「歩くの好きだし、、」と言っているのを聞いていて、なんだか微笑ましかった。だけども、話を聞いていくうちに、ガラリと印象が変わっていく。
小学校のときに、授業で、自分の住んでいる地区の名前の由来を調べるという時間があった。石川さんが住んでいたのは「塩野(シオノ)」地区。調べていくと、昔、塩野地区は「塩」が取れる塩田で、作物が育たない土壌であり、石川さんのひいおじいちゃん達が開拓してきた歴史があることがわかった。それを知った当時小学生の石川さんが思ったこと。それは、「ひいじいちゃんが開拓した、この塩野地区を守りたい」。
月日は流れて、現在、22歳。高校卒業後は、北海道の果物加工会社で3年半働いてきた。その後、2011年8月に、新規就農。元々、お父様が農家を営んでいたが、もう1つの仕事の方が忙しくなってきたということで、3人いる兄弟の中でも学生ではない、石川さんが継ぐことに。いまの仕事は、収穫したお米を袋に詰めたりといった、修行中の身である。
-どうして、農業をしようと思ったの?
「昔から農業がしたいと思っていたんです。農業がしたいと思っていた理由は、親が農業やっていたし、ひいじいちゃんが開拓してきたこの土地を守りたいと思ったから。」
-どんなことが将来やりたいですか?
「農業って、収穫できる時期と、できない時期と、バラつきがあるので、そのバランスが取れるようにしたいんです。北海道の会社では、収穫したけどそのままでは出荷することが出来ない「ハネもの」を加工して商品を販売する会社だったんです。だから、そこで得た技術やノウハウを活かして、農家やりながらカフェとかやりたいんですよね。そこの会社には、直営のケーキショップもあって、ケーキも作っていたんですよ。だから、加工品のことをやって、農家の人がプラスになればいいなと思うので、そうゆうことがやりたいです。最近も、多くのハネものが出るであろう、天童の大きい農家さんを紹介してもらって、”ハネものを使って加工品がやりたいんです”って話にしに行っってきました。お蔭様で”出来ることは協力するよ”って言ってもらえました。あとは、焼き菓子も作れるので、焼き菓子+お花屋さんと組んで、お彼岸セットとかも出来ると思うんですよねー…」
そう、行動力があるのである。モットーを聞いてみると、「言葉より行動で示す」。確かに、自らアピールはしないが、伺うと行動してきた実際の話が沢山ある。
そして、熱意があるのである。熱意があるから、ああ出来ないか、こう出来ないか、と工夫しようと考えているのだ。そして、将来やりたいことについてゆっくりと語っている姿を見ていると、悩みながら考えている情景が想像できる。そんな人柄が伝わってきた。
友人の大津さんが店舗をデザインして、そこで石川さんがシフォンケーキを販売する。
今はまだ夢だけど、なんと既にもう内装デザインのイメージもなんとなくあるらしい。
「農家みんなでてをつないで、山形から発信していきたい。出来ることなら、みんなでやっていきたい。」
”地域のおばあちゃんの働く先を作れたりしたらいいな”と語る姿が印象的でした。
「今すぐじゃなくても、将来事業として連携できそうかも」と思われた方、いろんな可能性は、すぐ隣にあるものなのかもしれませんね。
Profile
石川伸平さん
出身 新庄市 (石川さんと連絡を直接取りたいという方は、ヤマガタ未来Lab.までお問い合わせください。)
生年月日 22歳