山形県内で働く20代に、突撃インタビュー!!

ヤマガタ未来ラボ編集部では、山形で働く20代を“ミライさん”と呼んで、応援しています!

※いつもは「社会人」が対象ですが、今回は「起業して働く学生」特別編です。

 

今回は、大学在学中に横浜から村山市に移住し、「B.BASE」プロジェクトなど様々な活動に携わる、ローカル・インキュベート代表取締役末永玲於さんに、やまらぼインターン生の日野がインタビューしました。

末永さんは富山出身。大学生になるまで山形との関わりがなかった中で、どのような思いを持ち、何に魅力を感じて山形に来ることを決断したのかについて聞いていきたいと思います。

 

今回のミライさん★

末永玲於(すえなが・れお)さん

富山県出身。慶應義塾大学4年生。ローカル・インキュベート代表取締役。

大学1年生の時に東京で開催されたイベントで山形県の人と出会い、軽いノリで山形に来ることに。それから何度か訪れ、様々な活動に携わるうちに村山市の人柄、土地柄の良さに惹かれ移住を決断。現在は、クリエイターが集う拠点をつくり、クリエイティブの力で地域をもっと面白くする「B.BASE」プロジェクト、村山市の関係人口創出事業などに携わり、多方面で活躍している。

 

ーー末永さんは富山出身、東京の大学に通いながらも山形に来た経緯について教えてください。

僕自身、高校生の時に富山県に住んでいて、富山の人は保守的な人が多いと感じていたので、早く富山から出たいなという思いを持っていました。その時から今やってるようなこと(起業)についてやりたいと思っていて、手っ取り早い手段は上京かなと思って大学進学のタイミングで富山から出ました。その後東京で山形県の人に出会って、山形に来ないかと言われたので軽い感じで行くことに決めました。当初は飲み仲間みたいな感じだったんですが、僕野心的な所があって「こういうことやってみたいんすよね」と言ってみたんですけど、「事業としてやろう」と村山市の方が言ってくれて、大学2年生で商売人としてはじまりました。それからうれしかったですね、こういうことをやりたいと言ったらやらしてくれる環境が、そこから村山市が大好きになって、活動を続けていくうちに食える算段がついたので、村山市に移住を決断して今に至る感じです。

ーーもともと地方創生に興味はあったんですか?

そういう気概がないわけではないですけど、地方だけとか、地方を絶対盛り上げるみたいなことは特にないです。結果自分の住んでいるところが楽しくなればいいかなって思っています。もちろん盛りあがってほしいですよ、村山には(笑)。

ーー現在はどういった活動、お仕事をしているんですか?
  • クリエータースタジオ B.BASE…3年前くらいから仲良くしている人に、家を買わないかと聞かれて、当初は「買わない」と思っていたんですが、値段は手頃だし、とてもいい物件で買うことに決めました。クリエイターを集める、面白い場所にしたいと思っていて、お金をクラウドファンディングで集めて改修しました。

 

  • 広告代理店…ホームページや動画の作成、デザイン、マーケティングなどを行う

 

  • 村山市委託事業…関係人口創出のデジタルプロモーション、Instagram、YouTubeを用いたプロモーションなどを行う

 

  • カフェ、シェアハウス等の運営…来年オープン(甑葉プラザ隣)

 

手前の民家をカフェ、奥の民家をシェアハウスに外観、内装などの計画案

手前の民家をカフェに、奥の民家をシェアハウスに   外観、内装の計画案を見せていただきました

 

ーー仕事は楽しいですか?楽しむために意識していることは何ですか?

それはもちろん楽しいです。そのために意識していることは、きついことも頑張ること、自分に正直でいることです。きついことから逃げたら後に苦しくなるので、毎日が戦いです。あと「Doing」よりも「Being」を大切にすることです。自分が何をしたいか(Doing)は自分にはあまりなくて、どういう風になりたいか、どう自分がありたいのか(Being)を大切にしています。本とか、人の話を聞いてビビッとくることってあると思うんです。こいつむかつくなとか、いい生き方してんなとか、この生き方には嫉妬するなとか。それは自分が心の底からそうなりたい、そういう生き方をしたいと思っている証拠で、自分もそういう生き方ができるように努力しています。

ーーやりがいは何ですか?

鉄板のやつで言えば、自分のやったことを誰かが喜んでくれること。あとは、もっと興奮する、こういうことがしたいと思っていたことが実現した時です。

ーー失敗や挫折はあったんですか?失敗からどのようにして気持ちを切り替えていますか?

失敗はありますよ、昨日も営業失敗したし...。そういう時は発泡酒を飲みながら、焚火を眺めます。そのあと人のせいにするか、自分で受け止めます。人のせいにする時は、自分にとってどうでもいいことだと思っていることで、自分で受け止める時は、今後も続けていきたいと思っていることです。

ーー移住する時、活動をはじめる時、地域に住んでいる方の反応や協力はどのようなものがありましたか?

もちろん反対はありました。一方で喜んでくれる方、協力的な方もいてくれました。地域の方の協力について細かいことで言えば、あいさつ回りをする時に一緒に誰と行くのかがすごい大事で、地域の方から信頼を得ている人とあいさつに行くと反応が違います。地域の方が自分に対しても信頼できる人かなと思ってもらえるようになるんです。あとは野菜をくれることです。

ーー村山市の良さはどういったところに感じますか?

自分のやりたいことをやらせてくれる、協力してくれる、すごく許してくれる、人柄だったり土地柄の良さ、やっていけそうな雰囲気があることです。お米がおいしいとか果物がおいしい場所は他にもありますし、村山だからこれがいいといえるものは特にないと思います。村山市と例えば大江町とかも正直そこまで変わらないと思うし、でも大江町で同じことをやろうとしていたらもっと怒られていたかもしれないし、僕と村山は相性が良くて、やりたいことをやらせてくれる環境があると感じています。

ーー村山市のこれからの可能性を感じるものは何ですか?

1つは「人がいないからこそ、起業することだったり、何をするにしてもライバルが少なく、自分のやりたいことができること」です。今やらせてもらってる「デジタルプロモーション」を自分もプロですが、東京では多くの人が自分よりも高い技術を持って、仕事にしているので、東京で同じことをやろうとしても難しかったと思います。でも、村山市では仕事としてやらせてもらえて、有り余るフロンティアもあり、自分でやり尽くせる環境が整っています。

もう1つは「こういうことをやらせてください」ということに対して、レジリエンス(柔軟さ)があることです。程よい距離間で、なじみすぎると逸脱したことができなくなるし、反発されるとやりたいことができなくなる、ここまで行くと怒られて、ここまでならOKみたいな人のしなやかさがあります。これは、村山だけでなく、山形の地域に多いように感じます。

ーーこれからの目標・達成したいことは?

ローカル・インキュベートという社名のインキュベートのとおり、挑戦者のゼロイチの支援を行い、地方で事業を作っていく人たちと一緒にゼロイチを作っていきたいと考えています。また将来的に地域版のファンドを作りたいと考えています。お金を未来の伸びそうなところに投資する、それを地域版でやりたいです。

 

ーーインタビューに答えて下さった末永玲於さん本当にありがとうございました!

やまらぼインターン生あとがき

山形の魅力は、目に見える果物やお米といったものだけでなく、人がいない場所だからこそ生まれる、都会にはない新たな可能性を発見し、それに全力で取り組もうとする人を応援してくれる人柄や土地柄の良さにもあるということを末永さんへの取材を通じて知ることができました。

私自身山形の良さを目に見えるものでばかり考えていましたが、この新たな経験を通じて目に見えない山形の良さについて考えてみたいと思うようになりました。

山形をつまらない、面白くない、可能性がないと思っている人もこれまで自分が経験したことのない山形の「もの」に触れてみることでこれまでにはなかった面白さ、意外な可能性に気付けるかもしれません。

ぜひ皆さんも探してみてください!!

やまらぼインターン

記事をシェア



友だち追加
ヤマガタ未来ラボ LINEの友だち登録でおすすめコラム・求人情報をお届け!


この記事を書いた人

やまらぼインターン

「ヤマガタ未来ラボ」や「ヤマガタ仕事ラボ」を活用して、『自分の山形と関わるキャリア』を自分の手で作っていくことができるのが特徴のインター...

副業・兼業・体験・インターン・プロボノ・なんかやりたい
【完全無料】実績500人以上!山形特化の転職支援サービスを利用する