山形で学生してるけど、何をしたらいいのかわからない、、将来もそろそろ考えなきゃ、、という学生諸君!

人生の先輩から学ぶことで、学生生活を華やかにしよう。

山形のアツい大人に、日々将来の自分を模索した学生時代や仕事観、山形観を語っていただくこちらの企画。

題して、『学生のうちのこれやっとけ!』

今回は、学生記者ぴーちが、「大学で学んでいる芸術やデザインを活かして仕事をしたいけど、どのように活かせるのか分からない」という学生の皆さんのために、山形で工芸品作りを生業としている方にインタビューしてきました。

今回のゲストはこの方

 

大山芙由美(おおやま・ふゆみ)さん プロフィール
山形県村山市出身。東北芸術工科大学環境デザイン学科卒業後、仙台のガーデニング用品の会社に勤務。2017年から2019年まで村山市の地域おこし協力隊として活動。現在は「あとりえ・しっぽう」で七宝焼作家として活動をしながら「民泊工房FUu」を運営している。 東京で開催されたアジアアート展では、七宝焼の作品で秀作賞を受賞。

七宝焼と自然に囲まれて育つ

七宝焼とは、銅板などの金属にガラス質の釉薬を盛り、高温で焼成する工芸です。
奈良時代、遣唐使が伝えた有線七宝が一子相伝の秘宝として珍重されました。
明治時代なって、仏教教典にある七つの宝物「金、銀、真珠、翡翠、サンゴ、メノウ、コハク」の色が出せる焼き物ということで七宝焼と名付けられました。(あとりえ・しっぽうHPより)

▲七宝焼の作品

Q,七宝焼に興味を持ったのはいつですか? 

七宝焼を始めたのは4歳頃からかな? 七宝焼の先生をしていた母を見様見真似で遊んでいました。小さい頃から身近にあったので、いつの間にか七宝焼が遊びの一つになっていました。

Q,七宝焼作家になろうと思ったきっかけは何ですか?

小さい頃から母を見て、いつか七宝焼を生業にしたいという思いがありました。そんな中、大学3〜4年生の時に学校祭で七宝焼を販売して、今となっては恥ずかしいのですが、ハートのペンダントや鍵のモチーフなど、当時流行っていたモチーフのアクセサリーを作っていました。人に物を売ることが初めてだったのですが、作品を手に取ったお客さんが「かわいい」と喜んでくれたり、七宝焼を初めて見た人が興味を持ってくれたりしたのが嬉しかったんです。そのときは、すぐにそれが仕事になるとは思いませんでしたが、後々、この経験がきっかけで、七宝焼を仕事にしたいと改めて思うようになりました。

Q,東北芸術工科大学に入学したのはなぜですか?

母が趣味で畑に様々な木や花を植えていたので、私も小さい頃から畑で花を育てたり焼き芋をしたりして育ったことで自然に興味を持ち、芸工大の環境デザイン学科に進むことに決めました。大学ではランドスケープを専攻していました。

Q,大学卒業後はどのような進路に進みましたか?

環境デザイン学科で学んだランドスケープが好きだったので、自然と触れ合えるような職業に就きたいと思って、ガーデニング用品の製造を行う会社に入社しました。会社では、お客様の要望に合わせてCADでフェンスやデッキの図面を書いたり、設計事務所に営業に行ったり、ガーデニングを考えているお客様に商品を提案したりしました。

地域おこし協力隊から起業へ

Q,村山市に戻ったきっかけは何ですか? 

 私はもともと「いつか村山市に戻りたい」と思っていたんですね。そんな中、母が倒れてしまって、「村山市に戻りたいけれど仕事どうしよう…」と思っていた時に、村山市で地域おこし協力隊を募集していることを知り、応募しました。

Q,地域おこし協力隊時代はどのような活動をされていたのですか?

私が村山市に戻ってきた時に子供の頃よりも商店街の活気がなくなっていたので、「商店街を活気づける」というミッションを立てて活動しました。商店街のお店の一部のスペースをお借りして、お店に特化したワークショップやカフェを行う「やどおかりカフェ」を行ったり、商店街にお客様を呼ぶことで、商店街側が自発的に変わることができるようなお手伝いをしました。地域おこし協力隊として活動する一方で、特別支援学校の生徒さんに七宝焼を教えたり、村山市のイベントで七宝焼体験をしたりもしていました。

▲やどおかりカフェ・ハロウィンの様子

民泊工房というスタイルで工芸を生業に

Q,『民泊工房FUu』はどのように始めたのですか?

ワークショップでは七宝焼を作るための時間も材料も技法も限られていたので、「宿泊しながら七宝焼が作れるような体験型の工房がしたい」と思っていました。地域おこし協力隊2年目の時にある方から家を紹介していただき、七宝焼を生業にするための計画を立て始めました。

地域おこし協力隊を卒業してこの家に住み始めた頃は、農家の手伝いやワークショップ、イベント活動などをして暮らしていましたが、2019年6月頃から、大学の同期や山形県内外の地域おこし協力隊に手伝ってもらい、1〜2ヶ月かけてリノベーションしました。まずは地域の理解を得るために近所の方にお披露目をしてから、2019年10月3日に正式にオープンしました。

今は、母が主宰している「あとりえ・しっぽう」で七宝焼作家として活動しながら、「民泊工房FUu」を運営しています。

▲民泊工房FUu

▲リノベーションをしている様子

Q,民泊工房FUuを利用されている方はどのような方が多いですか?

近所の方だけではなく、海外の方や山形県内に住む家族連れも多いですね。最近は再オープンして間もないので、宿泊よりも七宝焼の体験に来る方が多いです。私としては泊まって七宝焼を体験していただきたいのですが、まだまだ多くないですね。

Q,民泊工房FUuのこだわりや、運営する中で工夫していることはありますか?

 自然が豊かなところにあるので、どの世代が来ても肩の荷を降ろして落ち着くことができるような場所にすることを心がけています。やわらかい雰囲気になるようにオレンジのライトにしたり、部屋から見える畑にトマトやナスを植えたり…。今の時期(6月〜7月)は、部屋から蛍も見えるんですよ。

▲民泊工房FUu〜で参加者が七宝焼を体験している様子

Q,民泊工房の楽しさや、やりがいは何ですか?

宿泊施設なので、自分の時間がなくなってしまいますが、それが楽しいんですよね。お客様と話がしたいという気持ちが強いと思います。ただ、そう思いつつも、未だにお客様との距離の取り方は緊張しています。でも、とりあえず考えるより行動することを心がけて、「声かけようかな?」と思ったら声をかけるようにしています。

お客様が帰る時に「とても良い場所だった。また行きたい。」と言われると、「この活動をやってきて間違いじゃなかった」と思いますし、日々やりがいを感じています。

七宝焼作家として

 Q,七宝焼作家としてこだわりや大切にしていることはありますか?

固定概念をなくすことでしょうか。作家を続けていると作品も似たようなパターンになりがちですが、七宝焼体験をしていると、参加してくれた方の作品から学ぶことが多いんです。教えることで学んだことを、自分の作品作りにも活かしたいと思っています。今後は、今まで作ったことがない作品やもっと大きい作品を作って、新しいことに挑戦し続けていきたいです。そう思えるのも、いろんな人との出会いがあるから。

私は人がすごく好きなんです。民泊を始めたのもそのせいかもしれません。たくさんの人と関わって自分も成長していきたい。そう考えると、作家というのがおこがましくなってきましたね(笑)。

▲七宝焼を作っている様子

Q,芸術的な活動を仕事にしていくにはどのようなスキルや準備が必要だと考えていますか?

「自分が楽しめるかどうか」かな。私の場合は自分が楽しめないと続かないと思ったので、綿密な準備はしていませんでした。あと、やってみてダメなら途中で軌道修正すれば良いと考えるくらいのおおらかさも大事だと思います。

Q、大山さんの目標とする人はいますか?

母かな。私が小さい時、母は自宅で子育てをしながら七宝焼教室もしていたんです。仕事とプライベートを分けない生き方をしていた母を見て、私も母のように仕事と生活が共存するような生き方をしたいと思っていました。

地域との関わりとこれからの活動について

Q,あとりえ・しっぽうや民泊工房FUu以外でされていることはありますか?

ひっぱりうどん研究会に入っています。戸沢地区がひっぱりうどんの発祥地なので、お客様にもひっぱりうどんを勧めていますね。あとは、郷土料理を楽しむ会にも入っています。月一回会員になっている人達と郷土料理を勉強しています。じゅんさい沼でもお手伝いをしています。じゅんさい沼のお手伝いに来た方にチラシを配って民泊工房FUuを宣伝したり、お手伝いした時にいただいたじゅんさいを民泊工房FUuのお客様に食べていただいたりしていますね。

Q,現在の活動は地域にどのように貢献できていると感じますか?

基本的に民泊工房FUuでは食事を出していないので、来た方には村山市内の飲食店や観光地、温泉などの情報を提供しています。戸沢地区は若い方が少ないので、若い方が歩くだけでも活気付くと思います。ゆくゆくはこの場所に来た人が「村山市って良いところだな」と思って、移住のきっかけになれば良いですね。

Q,これから挑戦してみたいことはありますか?

家の物を全て七宝焼で作りたいですね。民泊工房FUuは永遠に変化し続ける場所でありたいですし、いたるところに七宝焼があるような七宝屋敷にしたいです。あとは、大きい作品を作って賞を取りたいという気持ちもあります。

それから、ケーキを作るのが好きなので、来た方にコーヒーやケーキを出せるような場所にもしていきたいです。裏庭が空いているので、そこで青空カフェもしたいし…。やりたいことがたくさんありますね。

 

学生時代を振り返って…。学生へのメッセージ

Q,学生時代にもっとこうしておけば良かったことはありますか?

単位を取るために授業を受けていたので、興味のある授業をしっかり学んでおけば、様々な分野の知識も広がったのに…と思っています。あと、もっと海外旅行に行けば良かったと思います。学校祭も1年生の時から友達と何か出せば良かったな。学食も全種類食べれば良かった…(笑)。 

Q,最後に、学生へのメッセージをお願いします。

私が起業した時に頼れたのが学生時代の友達なんですよね。設計事務所をしている子にリノベーションを相談したり、不動産に勤めている子に家を見てもらったりしていたので、学生の時の繋がりって大きいと思います。あと、挑戦や失敗ができるのも学生の時だけだと思いますね。経験は何よりの財産だと思います。いろいろな環境でたくさんの人と様々な経験をしてほしい。それが後々何かしらに繋がってくると思いますよ。もちろん、遊びも本気でやってほしいですね。

ぴーち’s comment

今回取材をする中で、大山さんは、七宝焼や畑で植物を育てていた経験など、幼い頃からの経験が仕事に活きていると感じました。私も就職活動をする中で、何をしている時に楽しいと感じるか、やりがいに感じるかを分析しようと思います。今回はzoomにて取材させていただきましたが、今度は民泊工房FUuにお伺いして七宝焼を体験したいです!

【民泊工房FUu】

住所 〒995-0202 山形県村山市大字白鳥1152-1

MAIL fuyuminko@gmail.com

電話 090-4048-8772

Facebook  https://www.facebook.com/pages/民泊工房fuu/100284498055092

Instagram  https://www.instagram.com/minpakufuu/

ウェブサイト https://www.minpakukobo-fuu.com

【あとりえ・しっぽう】

住所 〒995-0034 山形県村山市楯岡五日町3-9 

電話 0237-53-2669

ウェブサイト http://atelier-shippou.com

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ヤマガタ未来ラボ学生記者

この記事を書いた人

ヤマガタ未来ラボ学生記者

山形県内在住の3人の学生が活動中。学生目線で、山形の情報を届けたい!山形に関わる大学生に、山形っていいね!って思ってもらいたい。そんな想...