新型コロナウイルスの影響で、大手各社がテレワーク・リモートワークを実施しています。政府は3月2日から小中高特別支援学校での休校を要請しており、共働きの核家族やシングル家庭では、仕事と家庭の両立の危機に直面しています。
山形県は、3世代同居率全国1位(2015年の国勢調査によると同居率は17.8%で、全国平均5.7%の3倍以上)ということもあり、家に子供の面倒をみてくれるじいちゃんばあちゃんがいるご家庭も多いと思いますが、次第に核家族化が進み、3世代同居世帯の割合も低下しています。さらに、近年は、ひとり親家庭が増加しているのが現状の山形県。
緊急事態に備えて、というか、今は緊急事態。
子どもを預かってくれるところがない共働き世帯は、どうすればいいのでしょう?
どちらかが会社を辞めることになるか、家庭が破綻するのが先か…。
経営者の皆さん! そうなる前に、山形で働く人が働きやすい環境を作るために、リモートワークを導入してみませんか?
いざという時だけでなく、これを機に会社で『テレワーク』『リモートワーク』が出来るような体制を作り運用していけば、人材が退職しなくても良くなる・採用に苦戦しないようになる、など良い影響も生まれる可能性大!です。
急いで記事作成したので、簡単にですが、『必要性は感じてるんだげっと、リモートワーク導入、実際どうやればいいんだず?』という経営者の皆さんに向けて、導入のポイント・山形での実践例をお伝えします。
テレワーク・リモートワークとは
まずは言葉の定義から。
『在宅勤務』は、家で働くことを指しますが、『テレワーク』『リモートワーク』は、働く場所が自宅に限定されません(サテライトオフィスやコワーキングスペースなど)。場所に捉われない働き方のことで、在宅勤務よりも、やや広い概念です。
リモートワーク導入のポイント
700人以上のリモートワーカーが在籍している企業、株式会社キャスターさんが、リモートワーク導入ホワイトペーパーを無償公開しています。 あらゆる点が網羅されていますので、何は無くとも要チェックです。
【2020/02/29追記】
米沢に開発拠点があるレノボ・ジャパンでも、全社員が一斉にテレワークする企業やはじめてテレワークを実施する企業にむけ、『はじめようテレワークスタートガイド』を発行、無償ダウンロード提供を開始しました。下記のリンクからご覧ください。
レノボ・ジャパン、全社一斉テレワークのノウハウをまとめた「テレワークスタートガイド」を公開~ 緊急テレワークのための対応マニュアル~
リモートワークを導入している先進的な企業
社員みんながリモートワークで働いている株式会社ソニックガーデンの社長倉貫さんが、ブログでリモートワークにまつわるあれこれを発信していますので、見てみてください。
この記事の目次には、デメリットとして以下のような項目が並んでいます。(※一部抜粋)
・雑談が消えた、アンフォーマルな情報共有がされない
・気軽に声をかけられない
・孤独を感じる、仕事をするのに不安を感じる
・働きすぎる、メリハリがなくなる
・家で仕事がやりにくい、居場所がない
・存在感が消えてしまう
・運動不足になってしまう
・飲みニュケーションがなくなる
・飲み会に誘っても来なくなる
そして、記事の後半で、倉貫さんたちがこれらの課題に取り組んだ結果が
★デメリットのままにせず課題として解決してきた方法
として記載されていますので、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか?
すでにリモートワークを実践し、課題に直面してきた先人たちの知恵を活用しまくりましょう。
山形市の会社に所属するリモートワーカーが『リモートワークの実態』について話すよ
みなさん気になるのは「山形の会社でリモートワーク導入してる会社あるの?」ってことでは??
ということで、リモートワークを導入している、山形県山形市に本社がある「非IT・非ベンチャー」企業をご紹介します。
それは、、、弊社です!
そう、このヤマガタ未来ラボを運営する株式会社キャリアクリエイトでもリモートワークを導入しており、この記事を書いている私も、実はフルタイムのリモートワーカー(正社員)。丸5年くらいこのスタイルで仕事をしております。
リモートワーク、、、どうなの??と不安・懸念・疑念がぬぐえませんよね。
ということで、山形市の会社に所属するリモートワーカーが、『リモートワークの実態』をお伝えします。
Q、サボってだ?
A、サボろうと思えばサボれます。
しかし、サボれば仕事が滞るだけなのでサボりません。
オフィスに出社して働けば、人の目があることによって自分を律することが出来ますが、リモートワークは誰も見てないので、自分で自分を律する『セルフマネジメントする力』が必要です。
私は、自宅でリモートワークをしていますが、本来『自宅=オフ』なのに、自宅で作業をしていると、仕事場に物理的に近いために、逆に働きすぎてしまう、ということもあります。
リクルートワークス研究所の調査によると、働く場所を選ぶことができる男性の17.3%が週に55時間以上働いているという調査結果もあるようです。
リモートワーク 研究所:https://www.works-i.com/surveys/panel-surveys.html
なので、いくら自由に働けようが、私はきっちり就業時間9-18時を守るようにしています。
『会社に出社すればサボらない・リモートワークにするとサボる』のでしょうか?
出社してもサボる人はいるでしょうし、出社しなくても仕事をきちんとやる人はやるでしょう。
サボるサボらないは働き方の問題ではなく、その人個人の問題によるところが大きいと思います。
Q、どうやって仕事しったの?
■スケジュール調整
グーグルカレンダーを使用して、一人ひとりの仕事のスケジュールを見える化し、メンバーみんなで共有しています。
■会議・MTG(議論、提案などのコミュニケーション)
zoomやグーグルのHungouts meetsというツールを使って打ち合わせをしています。打ち合わせの様子↓
■情報共有(報告、連絡などのコミュニケーション)
弊社では、チャットワークというツールを使って、情報共有を行なっています。画面はこんな感じです↓ テーマごとに部屋を作ります。例えば、未来ラボの企画については『未来ラボ本体企画』という部屋でやりとりをするといった感じです。「思いついたこと」「問題提起」なども行なっていますよ。
同様のツールで人気なのが、slack(スラック)というのもあります。
→ 世界中で大流行の「Slack」とは? 特徴と始め方、日本語化の手順を解説!
Q、リモートワーカーは、社内の雑務やらねんだ?(自分ばり楽して〜)
代表電話にかかってきた電話を取る、郵送物の受け取り、社内の掃除、来訪者へのお茶出しなど、会社の日常を円滑に回すための細々とした業務に関しては、リモートワーカーは物理的に離れているため出来ません。
会社に出社しているメンバーだけが雑務をやることになり、結果的に自分は自分の担当業務だけしかやってないことに、申し訳なさを感じています。
Q、リモートワークでどんなデメリット感じたっけ?
感じたデメリットと解決策の一例を。
(情報共有編)
【デメリット】→チャットで文字のやりとりだとニュアンスが伝わらない・情報量が少ない。
【解決策】→電話する。オンラインMTGを行う。
(オンラインMTG編)
【デメリット】→オンラインMTGで、聞こえない等で集中出来ない。
【解決策】→適切な音量を把握。スピーカーフォンを導入↓。これがあると、音が綺麗に聞こえます。
【デメリット】→オンラインMTGで「会社に出社している人:複数人」と「リモートワークしている自分:1人」とで意見が分かれた時、ただ単に意見が分かれただけなのに、自分が責められているような感覚になった。(被害者意識が強いだけ?)
【解決策】→「会社に出社している人:複数人」で1つの画面で話すのではなく、会社に出社している人も1人1画面で話すようにした。顔を出してMTGするようにした。
【デメリット】上記の改善したやり方でオンラインMTGすると、1つの部屋の中で発せられた声を複数人のPCマイクが音を拾うので、音がハウリングして聞きづらい
【解決策】→1人のPCマイクだけをオンにして、他はミュートにした。
Q、メリットはどんなところ?
・通勤不可能な環境=遠くに住んでいる、在宅で看護・介護・育児をする必要がある人の「山形で働きたい」という望みを叶えられること。
・有事=家族の看病がある、コロナウイルス感染拡大などの際であっても、仕事ができる。
リモートワークがうまくいく会社・失敗する会社
こちらの記事→新型コロナウイルスによるリモートワーク加速で、混乱する会社の問題点2つ では、
リモートワークを導入してうまくいく会社とそうでない会社の決定的な違い、それは「目的の明確化」とそれを達成しようとする「本気度」でしょう。
と、書かれています。
ツイッターでは、こんな話もありました。
先日、知人の妹さんから「在宅勤務制度」について相談をもらい、状況をヒアリング。
【懸念点】
・まず経営陣(ご年配)が否定的
・絶対に「サボる」と思っている
・評価の方法がわからない
・導入するメリットを感じていない
・前例がないと検討すらできないどの企業も止まるとこは同じだなと。
— 坂井真吾@在宅派遣おじさん (@ss_sakai_sin_ca) February 14, 2020
経営者の意思決定が大事ですね。。。
ですが、これだけは断言します。
リモートワーク制度を導入し、制度を作るだけじゃなく、実際に制度を使う人が増えるようになれば、今より『人が辞めにくく、採用がしやすくなる』会社になるはずです。
今回のピンチを契機に、リモートワーク・テレワークを本格検討、そして導入してみてはいかがでしょうか。