喜び、やりがいを感じる日もあれば、無力感に襲われ、切なくなる日もあるけれど、毎日続いていく『働く日々』。そんな、私たちの毎日の「働く」を応援する本を、山形在住ブックコーディネーターのえりさんがご紹介します。
今日の1冊 『働く理由~99の名言に学ぶシゴト論。』
戸田智弘 著
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン
「仕事すること」「働くこと」は社会人になれば人生の大半の時間を占めます。
「人生100年時代」といわれる今、仕事を一生の間に何度も、何種類も選択しなくてはならなくなる人も出てくるでしょう。
仕事に関してこのように悩んでいる・悩んだことのある人は多いのではないでしょうか?
・どんな仕事が自分にできるのか?
・好きなことを仕事にしてもよいものか?
・仕事が面白くない・ツラい・自分に向いていないかも?
・仕事を辞めたい
・転職しようかな?
・やりたいことがわからない…など。
そうした悩みを一人で考えるのではなく、”人生の先輩たち”の言葉からヒントを得よう!というのがこの本のテーマです。
本書に収められている国内外の著名人・作家・学者・経営者らの99の名言は、どれも示唆に富むものばかり。仕事に、仕事の悩みに、そして自分に向き合うためのヒントをくれる言葉たちです。
私は、社会人なりたての時に、仕事が自分に向いていないようで毎日が辛く、辞めようかどうか一人でずっと悩んでいた時期がありました。
そんな時にこの本を手に取り、掲載されていた小柴昌俊さんの言葉(本書52ページ)に心救われたのですが、それがこちら。
「~自分で試して体験してみないと、それが自分に合っているか合っていないか、やりたいかやりたくないかもわからないでしょ。やりたいことが見つかってからやるんじゃなくて、見つけるためにまずは何かやってみるんだよ。~」
これに対しキャリアカウンセラーでもある著者は、「いきなり今の仕事を辞める必要はない」とし、行動しながら軌道修正すること、試行錯誤してみること、興味ある仕事をしている人に会ってみることもできる、などのアドバイスを付け加えて解説しています。
この言葉は、当時モラトリアム状態だった私の支えになり、勇気づけてくれました。
私にとっては、仕事に関する悩みが出てきた時には都度読み返す本になっています。
響いてくる言葉がそのときそのときで違うのも面白いのです。1冊でいつでも読み返して役に立ってくれる、心強い味方のような本。
この本をぜひ紹介したいと思いました。
働くことを応援してくれる、悩みのヒントをくれる支えになる本です。
前に挙げたような仕事の悩みを持っている人に、この本は特におすすめです。
きっと響く言葉が見つかるはずです。
仕事について、働くということについて考えたい人にもおすすめします。
●山形読書会 ~Yamagata Reading Club~
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