鶴岡市地域おこし協力隊として活動し始めて一年が経ちました。

長かったようで短い一年。 そして、お国からお給料を貰えるのはあと2年しかないなんて、わかっていながらも足が震えます…。

 

キャーーー!!!笑

 

限られた時間をどう過ごしていくかで、協力隊の任期が終わってからの自分の生活が大きく変わってくるので非常に大事な2年間。


今のところ、これといって目立った事業はしていません。 が、地道に動いてきたことが少しずつ実を結び始めていることを実感しています。

 

今回は、街場から30kmも離れた里山に住み続けて一年が経ち、その中で自分が取り組んできたこと、見つけたことをまとめてみました。

「特定の事業をやるために協力隊になった!」とか、「一年目から起業しました!」、情報発信や道の駅を盛り上げるなどのミッション型の協力隊の方は高みの見物で構わないのですが、過疎地や人里離れた集落で住民のサポートを行っている協力隊であれば少しは頷いてもらえるんじゃないかな…。

ではいきましょう。

 

地域おこし協力隊として一年目にやってきたこと

地域を知る

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1月に行った悪魔払いという行事。

着任して一番初めに取り組んだことであり、これからもずっと取り組んでいくこと。

書面として残っている地域の歴史を調べたり、人から聞いたり、実際にその場に赴いてみたりしていました。

地域の人は、自分の住んでいる地域のことを本当によく知っている。集落の成り立ちや言い伝え、伝説。風習や行事、生業…。

 

大阪や神奈川に住んでいた頃の僕は地域にある建物の名前は知っていても、成り立ちや特徴などは一切知らなかったので、地域の人にはしこたま驚かされます。

 

地域の人と繋がりを持つ

地域行事、共同作業、寄合(会議のようなもの)…自分が手伝えることにはドンドン参加しました。おじいちゃんだろうが同世代だろうが、一緒に汗を流すと妙な親近感が湧くのは同じ。

 

あと、毎月一回、A4用紙に両面刷りで新聞を作って全戸に手で配布をして回っています。別にメディアに取り上げられるような大した取り組みでは全くありませんが、これがジワジワと効いてきている。 

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僕の住む集落では人口が100人もいないのですが、毎日みんなと顔を合わせることは出来ないので、協力隊がどんな活動をしているかを知ってもらうために始めました。

最初は回覧板で回して貰っていたのですが、途中で自治会長さんから「自分たちの手で配れ!地域の人の名前を覚えろ!」と言われた。内心「メンドクサ!」と思っていたのですが、直接家に伺って手渡しすることで月に一回は集落の人たちと顔を合わせて話す機会ができました。

紙を配って回っているだけなのに、コーヒーを貰ったりご飯をご馳走になることもあるし、流し台のつまりを直したり、柿を一緒に収穫したり、薪運びを手伝ったり、パソコンを教えたりもする。新聞を配りという名の『便利屋』ですね。

 

地域の人と一度お酒を呑んで語ることも大切だとは思いますが、僕は1分でも2分でもいいので回数を重ねても会うほうがよっぽど信頼されると思います。

月一回の作業なのでそんなに負担にはならず、地域の人の困り事を見つけるチャンスにもなり得るし、仕事を教えてもらえるキッカケにもなり得ます。

ただし、その場その場で頼まれごとをすることもよくあるので3年間が地域の便利屋で終わることのないよう、やりたいことに時間を割けるようにしっかりと線引きをしておかないといけません…。

 

地域外の若者と繋がりを持つ

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僕は寂しがり屋なので、同世代の人としばらく話が出来ないと夜な夜な星を眺めては、積極的に北極星に話しかけます。

なんて冗談はさて置き、僕の住む地域には20代が僕一人の『寂しすぎる協力隊!』なのですが、山を降りれば同世代がいます。

まちづくり塾という鶴岡市の若手を集めた事業や、各種イベントに参加し、地域を超えて若い人と少しずつ知り合ってきました。

 居酒屋文化にドップリ浸かっていた僕が、里山のぬくもりあるコミュニティーで孤独を感じる理由。でもお話しましたが、何よりも大切なのは、同じ時代を生きている人だからこそ分かり合えることがあるということ。

「これからの世の中は本当にわからない。会社も平気で潰れる時代だし、僕らは年金も貰えないかも…」と地域のおじいちゃん・おばあちゃんに投げかけたところで、同じ目線では語り合えない。

だから時に、若い人とリアルで語り合える繋がりは持っておくべきだと思う。

 

里山に住みながら稼ぐ方法を模索。

僕は協力隊の任期が終わった後に役場や会社に勤めるという気は今のところないて、まずは個人事業主になりたい。

なので、そのための手段をあれこれと考えておく必要がある。

僕の場合、小さな収入を複数作ることでリスクヘッジをしながら働くスタイルを提唱している『月3万円ビジネス』『ナリワイを作る』という本を熟読しました。

なぜなら、里山は複業をする働き方に適している環境だから。

地域の人は季節によって仕事を変わるが、資源を活かして複数の仕事をして稼ぐという方法を既に体現していて、これは月3万円ビジネスやナリワイが言っていることとかなり近いものがある。

そこに、現代的なネットでの告知や販売、ワークショップなどを組み合わせていけば、いくらかは稼いでいけるはず。 地域の人と同じ里山の資源を扱うにしても視点を変え、やり方を変えれば仕事が成り立つかもしれない。

 

今年度から非常勤一般職から非常勤特別職という立場に代わり副業が可能となったので、少しずつお金を稼ぐ練習をしていきます。

 

地域のモノを適正価格で売ってみる

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地域内で出回るお米や山菜、キノコの値段は驚く程安い。

お米に関して言えば、10kgで2,000円(農協出荷価格)で売買されていて、スーパーで買うより遥かに安い。

買う側からしてみれば嬉しい悲鳴なのですが、いざ自分が提供する側に立ったときに同じ価格でいいかといえば「ちょっと待て!」と言いたい。

山奥で昼夜、四季を通じて寒暖差が激しく、めちゃくちゃ美味しい天然の山菜やキノコが採れ、雪解け水が田んぼに注ぎお米も美味しい。 付加価値を付けるに値するほどの条件は十分揃っているのに農協や青果市場が決める買取価格に全てを委ねてしまっては勿体無い。ネットで見れば倍以上の価格で販売されている。

ということで、昨年の10月鶴岡市内のお祭りで天然の山栗を出品してきました。

山栗をいくらで売っているかを事前に地元の人にリサーチしたところ、500gは250円で販売していた。

ネットで見れば500円や良い品物は700円とかで販売されていたので「250円は安すぎるな~」と思い、500円で出品。

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「売れ行きが悪ければ値下げすればいいや」と思っていたのですが、50袋が完売。

宣伝方法やパッケージを工夫した部分もありましたが、これはかなり嬉しかったし、何より地元の人が喜んでいた。

地域内ではお互い様・助け合いの精神が強く、一人勝ちが中々許されない雰囲気があるので、価値ある商品でも農協や青果市場の価格以上に高く販売する習慣が殆どない。

しかし、地域の人が思っている以上に価値があるモノが存在するので、販路を変え、適正価格まで上げ、付加価値を付けて売ることにチャレンジしてみることで道が開けるかもしれない。

 

『地域づくり』『集落の特性』について机上で学び、自分の活動と地域の未来を考える。

基本的には現場主義な僕ですが、有識者から学ぶことはかなり有意義でした。

明治大学の小田切徳美先生やNPOかみえちご山里ファン倶楽部(新潟県上越市)の関原専務理事のお話は超オススメ。僕は両者のおはなしを直接聞いて、目からウロコが5,000枚落ちました。

 

地域とは何なのか、どんな特性を持っているのか、将来はどのような枠組みで地域が運営されていくべきなのか、地域復興の兆しが見えるまでは何をしたらいいのか、見え始めたら何をしたらいいのか、大まかなことは知識として頭に入れておく必要がある。

学者の意見も、現場で培ったノウハウ・提言も自分の地域に当てはめた時に全てが応用可能とは思わないし、言う通りの未来が来るとも思わない。けれど、自分の今後の活動や地域の将来について深く考えるキッカケに繋がる。

 

僕が3年後も地域に住み続けようと決意できたのも、お二方の話を聞いたおかげです。

地域おこし協力隊や緑のふるさと協力隊であれば、JOINが主催している研修会などで小田切先生が登場することがあるので、できれば一年目のうちに話を聞きに行って欲しい。 その他、書籍で言えば「地域再生のフロンティア」や定番の「里山資本主義」がオススメです。

 

情報発信の基盤を作る

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個人のブログのひろろーぐと、大鳥のHPである大鳥daysを運営しています。

それに加えてfacebooktwitter。そしてブログを寄稿させて貰っているヤマガタ未来ラボさん。

これらを去年の5月頃から同時進行で続けてきています。

 

ひろろーぐは昨年の5月時点で1,000PV/月。現在では3万PV/月となりました。

大鳥daysは昨年の7月に初めて、現在で1,000PV程度。FBページは約250いいね!。

Twitterのフォロワーは1,600人。 数字だけ見ればまだまだですが、着実に実を結びつつあります。

ヤマガタ未来ラボさんに寄稿して頂いている記事を読んだ方からワークショップの依頼を頂いたり、大鳥出身者から直接メッセージを頂いたり、50年ぶりに大鳥に足を運んで貰ったり…

 

情報発信は一日にしてならず…広告や新聞を使わないなら尚更。

社会的に大きな影響力を持つには足りませんが、届けたい人に届けたい情報をこれからも書き続けていきたいと思う。

 

DIYに挑戦

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太陽光発電装置やロケットストーブ、カホン、テンゴなどを自作してきた。 最初のキッカケは単純に興味本位。「冬だし、時間あるし、ロケスト作ってみよっかな」くらいのノリでした。

 

作ってみて気付いたのですが、色んなものを自分で作れるとその分支出も抑えられるし、生活に工夫や創造が生まれてくる。

「家具が欲しいけど、作ったら楽しいし安上がり♪デザインも自分が好きなようにできる!」みたいな感じ。

ゆくゆくは月3万円ビジネス的なワークショップが開催できる可能性もあるのかなぁ~なんて淡い夢を抱きつつ、作っているのが楽しくて、その楽しみをアウトプットする意味も込めて作り方を僕なりに丁寧にブログにアップしたら、今でもかなり多くの人が見てくれています。

 


方法を包み隠さず無料で教えるというのは結構大事で、「こんな情報が欲しかったんだ!」というかゆいところに手が届く+自分が作れることのPRにもなる。

素人でも頑張れば作れちゃうレベルのものづくり(レシピなども可)+How Toを細かく説明した情報発信をセットでやるとものすごい力を発揮します。

とはいえ「作り方を教えてしまったらワークショップなんて開催しても人集まらないでしょ?」と思う人もいるかもしれません。 けど、これは間違い。 

事細かにブログで作り方が説明されていたとしても、実際に作る人は恐らく一割にも満たない。

それは機会があれば作りたいけど、自分ひとりで作ることがめんどくさかったり、道具が無かったり、知っている人に教えて貰いながら作らないと怖かったり…各々に理由があるのかなと思います。

 

だからワークショップが成り立つ。

月3万円ビジネスの藤村先生も、非電化冷蔵庫の仕組みをHP上でアップしていますが、非電化冷蔵庫作りのワークショップは毎回大盛況だそうです。

実は僕自身もこれを経験していて、2014年5月にはミニソーラー自作ワークショップを共同開催させて頂きました!凄く良い経験になった。

但し注意しておかないといけないのは、誰にでも応用可能なHow toは自分のモノから他人のモノになっていくということ…。

こと細かく作り方を発信しても、その内容を昇華させて情報発信をする人が現れる。 ブログでもかゆいところに手が届くHow To記事は沢山存在しますが、方法だけであれば誰が書いても同じなんですよね。説明書と同じ。


大切なのは自分らしさ。

自分が説明するからこそ面白い、価値があるというようなものを実践していきながら磨いていくしかないと思います。

 

終わりに

協力隊一年目のテーマは『知る』でした。

新しい環境、新しい出会い、新しい知識、新しい価値観、新しい方言、新しい食べ物…

山奥の空気と自分の肌を擦り合せながら3年後も自分が大鳥に住むことを色んな角度から確かめた一年だった。

 

月20万をも稼げる仕事の地盤を作っていたわけでもなく、補助金獲得&事業展開にあくせくしていたわけでもない。

輝かしい活躍をしている協力隊に比べると、僕のしていることなんてちっぽけ。 

けど、そこに住む理由、そこにいたい理由、やりたい理由を見つけることの方がお金を稼ぐよりもよっぽど大切なんじゃないかと思う。

お金を稼ぐなら東京でも出来る。 でも、わざわざ協力隊になって少ない給料で地方にやってきた、その理由。そして住み続けたいと思う理由。

 

3年間あるうちの一年間、理由を見つけることに費やしてきたようなもんですが、無駄だったとは思わない。

自分のやりたい理由、住みたい理由が強ければ強いほど、心が折れそうになった時に支えてくれるから。

人生何があるかわからないので、明日いきなり貧乏になるかもしれないし、明日いきなり金持ちになるかもしれない。

けど、僕は死なない程度であればここを離れるつもりもないし、突如金持ちになっても外に引っ越すつもりはない。地域内で家は買うかもしれないけど…笑

目の前に突如として苦難が現れることもあるだろうし、甘い蜜もあろうかと思う。

けれど、一時の大波に流されず、惑わされず、自分が思い描くほうに進みたい。

そう思える理由を一年目で見つけられた僕は凄くラッキーなのかもしれないですね。


そして2年目に差し掛かった今、昨年とは全く違う動きをしています。

テーマは『深める』です。

と、この続きを書いていきたいのですが、ダラダラ書くと誰も見てくれなくなっちゃうので次回にします。

次回は「協力隊2年目に活動に対し意識することと、取り組んでいきたいこと」というようなテーマで書いていきますねー!


ではまた!