
「今の仕事をこのまま続けていいのかな?」
「就職や進路、自分に合う場所は山形?それとも他県?」
社会人でも、学生でも、ふとした瞬間に訪れる「これからの自分」への不安。 そんな時、これまでは「転職」や「移住」といった大きな決断をしなければならないと思っていませんでしたか?
先日開催した「ヤマガタユアターンサミット」。このイベントのトークセッションゲスト『ソトコト』編集長の指出一正さんは、「もっとソフトタッチでいいんです」と語ってくれました。
トークセッションで指出さんが話してくれた「今の生活を壊さずに、でも新しい自分を見つけるためのヒント」を、未来ラボ読者の皆さんに特別にご紹介します。

「決めすぎない」ことが、新しい扉を開く
これまで「地域に関わる」といえば、思い浮かぶのは「観光」か「移住する」かのどちらかではないでしょうか。
しかし指出さんは、その考え方が今の私たちを少し窮屈にさせているのではないか、と言います。
「目的を決めすぎたり、正解を求めすぎたりすると、しんどくなってしまう。もっと曖昧で、もっと自由な関わり方があっていい。それが結果として、自分らしい働き方や生き方を見つける近道になるんです」
トークセッションでは、「交流人口と定住人口のあいだにある1〜99のグラデーション」を含む広い概念『関係人口』が、移住や就転職を二択で迫らず曖昧さを許容する関わりの入口を広げる鍵だと語られました。
「なんか良い」「好き」といった言語化しにくい感覚を大切にしながら、二拠点生活、農家支援、芸術祭への参加など、自分らしい関わり方から始めていい。そうした小さな一歩の積み重ねが、やがて移住やUターン就転職といった大きな意思決定へもつながっていきます。
そんな指出さんが伝授してくれた、今日からできる「新しい関わり方」のコツがこちらです。
1. 移住の前に「チャンネル(つながり)」を増やす
「100(定住)か0(観光)か」という極端な二択ではなく、1から99のグラデーションの中に、自分に心地よい温度感の場所を複数持っておくこと。
お気に入りのカフェがある、SNSでチェックしている農家さんがいる、たまにイベントに顔を出す……。そんな小さな「チャンネル(つながり)」をいくつも持っておくことが、今の環境のまま「新しい世界」とつながるための土台になります。
山形への関与はこうした「人・場・食」などのチャンネルを増やすことから始まり、現地で気になったことを帰宅後に調べ、次の訪問へつなげる復習型の関わりが大きな力になります。
2. 「夢」がなくても、「叶え組」として合流する
「地域で何かを成し遂げたい!」という強い夢がなくても大丈夫。指出さんは、誰かの夢を応援したり、面白そうなことにちょっと手を貸したりする「叶え組」の魅力を伝えています。
「何がやりたいかわからない」と立ち止まるより、最上川の流れに身をまかせるように、誰かのプロジェクトに「面白そう!」と乗っかってみる。その「合流」の先に、自分でも気づかなかった「やりたいこと」の芽が見つかるはずです。
3. 心地よい地域の目印「7つの柔らかいインフラ」と「関係案内所」
人が集まり、風通しが良い地域には共通するインフラがある、と指出さんは言います。
- 美味しいコーヒー / バチバチに速いWi-Fi / 同世代の仲間 / おしゃれな本屋 / 盛り上がるブルワリー / 使い勝手の良いコワーキング / 最高のパン(山形なら芋煮会かもしれない?!)
そしてもう一つ欠かせないのが、地域とあなたをつなぐハブとなる「関係案内所」の存在です。
山形には、地域に入っていくきっかけの人「関係案内人」がいる場所があります。
まずはこれらを探したり、訪ねたりすることから始めてみませんか?お気に入りのお店や案内所を見つけることが、地域との「ソフトタッチ」な関わりの第一歩になります。
4. 楽しみながら「作り手」側に回ってみるのもアリ
「カレー・BBQ・スナック」というコンテンツも地域と相性が良いです。参加者でも良いし、もし「自分でもこんな場を作ってみたい」という気持ちが少しでも芽生えたら、既にやっている人を手伝う・作り手になってみるのもアリ!
山形のリアルに触れる「やってみる場」へ
指出さんが提案してくれた「ソフトタッチな関わり」。 実は、ゆくゆく山形 by ヤマガタ未来ラボが展開している「プロジェクト」も、全く同じ想いでつくられています。

未来ラボでは、今の仕事や学業を続けながら、無理なく参加できるプログラムを多数用意しています。ここで出会えるのは、利害関係のない少し先をゆく先輩との「ナナメの関係」です。
「これからの働き方、どうしようかな?」と迷った時、まずは山形の人と話してみませんか?
💡 あなたの「チャンネル」を増やすおすすめプロジェクト
- [オチャノミ(お茶飲み)] 山形の面白い大人たちと、お茶を飲みながらフラットに対話するプログラム。
- [さし飯(学生のみ)] 山形の社会人と「サシ」でご飯を食べながら、本音で働き方を語り合う。
「利用者」として楽しむのか、それとも「作り手」にチャレンジしてみるのか。 指出さんが教えてくれたように、肩の力を抜いて、まずは小さな「チャンネル」を一つ増やすことから。あなたの納得できる選択肢は、案外、そんな軽やかな一歩の先に見つかるかもしれません。
指出 一正(さしで かずまさ) 『ソトコト』編集長。日本関係人口協会理事。山形県にも縁が深く、全国各地で「関係人口」の重要性を説き、多くの人の新しい生き方を後押ししている。最新刊「オン・ザ・ロード2 スーパーウェルビーイング』が販売中。






