2021年3月から開催している「自分の未来をつくるゼミ」。

山形在住の方に話を聞き(取材)、伺ったお話をレポート記事にして未来ラボに掲載する、という活動を通して山形との繋がりと自分の「山形と関わる未来」を作っていくプログラムです。

ゼミ生の1人、数年以内に山形にUターンして何か「場づくり」的な何かがやりたいかも?と考えているHさんが、山形市内でゲストハウスを経営する長濱さんにお話を伺いました。

 

今回のやまがたで働く人

合同会社GLAMPiC  長濱 温子さん

東京都出身。大学時代から海外旅行でゲストハウスを利用し、自分自身もゲストハウスの運営に興味を持つ。会社員生活を経て、山形県に移住し、ゲストハウス・カフェバー・グランピング施設「GLAMPiCを経営。写真の柴犬は、看板犬の大吉。

 

数年以内に山形にUターンして何か「場づくり」的な何かがやりたいかも?と考えているHさんからの質問
ー元々、ゲストハウスはやりたかったことだったんですか?

大学時代からゲストハウスをやりたいなと思っていたんです。私も旦那さんもお互い、それぞれ20カ国くらいは旅をしていて、ゲストハウスみたいに色々な国の人が交流できる場所作りに興味を持っていて。それで会社を辞めるタイミングでゲストハウスのことに関して色々と勉強したり、海外でゲストハウスを開こう!とも思っていたんですが…。

海外で起業をした知り合いの方に話を聞くと、法律が国ごとに結構異なっていて、法律関係がゆるいところだと契約期間中でもいきなり1年で返してと言われたりなど聞いて、リスクを鑑みて、最初は日本で起業してみようかとなりました。うまくいけば海外とかにも進出していくっていう流れの方が良いよね、と。

ーゲストハウス、カフェバー、グランピング施設を運営されていますが、これらは全部やるぞ!と元から計画していたんですか?

1番最初はゲストハウストをするつもりでしたが、建築基準法の関係でこの建物(現在のカフェバーの建物)でゲストハウスは止めようと当初はなっていたんです。

元々この建物が3000坪の裏山付き物件で出されていて、裏山で何する?という風になった時に、ちょうど関東でグランピングが流行っていたんですね。ただ、その時は東北では確か1軒もなくて、周辺の綺麗な自然を生かせるかなと思い、裏山でグランピングをやろうかという風になり計画を立てました。

実は最初はカフェとグランピングの2本柱で進めていこうという事業計画だったんですけど、ゲストハウスにかなり興味があったので、グランピングを作りながらも、やっぱりゲストハウスもやりたいよね…と、グランピングを作っている途中でゲストハウスも手を付け始めたらこうなりました(笑)

 

ー裏山を生かそうという気持ちから生まれたグランピングですが、裏山付きの物件にした決め手は何だったのでしょうか?

元々旦那さんが寒河江市の協力隊になったということがきっかけで山形に来たのですが、なかなかいい物件に巡り合えず…。例えば空き物件でもリフォームをされたくない、という方が多くいらっしゃったんですね。そんな中、現在の物件を見つけて大家さんとお話ししてみたら、大家さんもチャレンジ精神が旺盛なすごく素敵な方で。

湧き水を自由に使えるというのが何よりもわくわくしましたね。それでほぼ即決でした(笑)

湧き水は、大家さんが道路ができる前に自分でパイプを引いたそう!(笑)

 

どんなお客さんが来ますか?

ーカフェバー、ゲストハウス、グランピングの予想していた客層はどんな感じでしたか?

カフェバーは若い方向け・女性が多めというイメージで作っていて実際の客層は予想通りでした。意外と年代高めのご夫婦が来られたりもします。

グランピングの客層は「アウトドア好きの県外のお客様」がメインと考えていて、コロナ前まではその予想通りでした。宮城県・関東から来る方が多く、基本的に東京より遠いところから来る方はかなり稀ですね。県外からのお客様が8割くらいでしたが、コロナ禍の今は山形県内のお客様にとても利用して頂いてます。

ーいらっしゃる方は、旅行の目的自体が「グランピング」「山形」なんでしょうか?

うーん、どうなんでしょうかね…。6月頃はさくらんぼ狩りと合わせてという方もいました。あとは、東北旅行の一拠点としてという感じで利用してくださる方もいらっしゃいました。ここが目的っていう方も何組かいらっしゃいました。

最近は県内の方で、グランピングが初めてのない方も利用してくださったり、山形県でもグランピングの知名度が上がってきているのかな、と感じることもありますね。

ーゲストハウスの客層は、どんな感じでしたか?

外国人のバックパッカーの方が多かったです。来られる割合としては単身、グループ、ご夫婦もしくはカップルの順ですかね。コロナ前ですと、アジア圏だと台湾の方が多くて、フランス、イギリスのヨーロッパ圏の方もよく来られていました。特にフランス人の方が多いかなと感じます。

今フランスでは日本がブーム的な感じなのかも。ゲストハウスはドミトリーのようになっていて、グループで貸切る場合を除いて通常は4人で定員なのですが、4人全員国籍が違うなんてこともあったりしてすごく面白いです。

ここはJRの駅からバスが1日5、6本くらいしか通っていないし、日曜日は運行もしてない(笑)

なので作っている最中に、これもしかしたら外国人のお客様は来れなくない?!ってなっていたんですけど、意外と来てくれました(笑)

山形に来る外国人の方って、東京とか渋谷とかの都会ではなくて、田舎を楽しみにしてる方なので、山奥にあるゲストハウスっていうことで好印象を持ってくださることが多くて。思っていた以上に来て頂いているなって思っています。

 

 

 

どうやって、作りましたか?

ーご自身の手でグランピング施設、ゲストハウスを作ったということですが、どういった経緯で作ろう!となったのでしょうか?

一緒にやっている旦那さんの方が建築関係の大学を出て現場監督をしていたので、大工ではないのですが興味があって…というのが1番のきっかけですね。私も父親が建築士だったので工具とかの使い方には違和感もなく、基本的な部分は旦那さんメインで進めてもらってサブで私も手伝っていました。ほぼ素人なので設計図もなく、その時その時で思ったように作っていくみたいな感じでした(笑)

ーすごい!(笑)ちなみにホームページにあるゲストハウスにあるベッドも、もしかして手作りですか?写真のグランピングのウッドデッキも?

そうです!ウッドデッキはその支えとなる単管を打ち付けるところからすべてやっています。グランピングからはほぼ工事の業者さんは入れていなくて。0ベースで作りましたね。ちなみにグランピングの下の部分は、平らにはしていなくて斜面にウッドデッキをだんだんにして配置することで平っぽく作っているのですが、実際はかなりの急斜面です(笑)

ーこれらの工期はどれくらいかかったんでしょうか?

開業したのが、カフェバーが2017年10月、グランピングは2018年9月、ゲストハウスが2018年12月と段階的にオープンしているんですが、週末にカフェを営業しながら、平日に工事を進めていましたグランピングの工期は期間としては半年かかっていますが実質3カ月程度ですね。ゲストハウスも同様。カフェは実質5、6カ月程度ですね。カフェは8割くらいはDIYで、他は大工さんを入れていました。

 

ー工期の期間をお伺いして、思っていた以上にペースが早くてとても驚きです!寝る間も惜しんで…みたいなイメージなんでしょうか?(笑)

深夜にDIYをしていた時期もありました(笑)集中できるときに進めると結構進むのですが、逆に今日はダメだねという日もあったりして…。

ー答えられたらで結構なのですが、施設を作るのにどのくらいお金がかかりましたか…?

えーと、グランピングは初期の場合で150万円。ゲストハウスが100万円、カフェが1番費用がかかっていて300万円くらいいっちゃったって感じです。やっぱり外注するとその分早く仕上がったり、お金もかかりますがクオリティも高いです。

 

ーそのDIYについて、1つとても気になっているのがお店のサイトにもある「DIYのアドバイスをします」というものなのですが、これは私にも教えて頂けるのでしょうか?

全然大丈夫ですよ!この問い合わせであるのは大体は「工具貸してください」が多いです。あとは雪板というスノーボードの板みたいなものを作りたいとか。工具と作る場所の提供と、作り方のアドバイスなども行ったりしています。工事に関しては旦那さんが基本的になんでもやれます(笑)

ー実は今までのお話を聞いていて、自分でサウナ作れるかなと思いまして…(笑)

実はサウナ、私たちも作ろうと思っていて!新しく土地を手に入れたところです(笑)カフェの近くなんですけど、川も近くに流れていて利用できるかなと思っています

ーサウナが完成しましたらぜひ行きたいです!また、完成したらサウナの作り方も教えてほしいです!

是非!サウナの方は作るのは旦那さん担当なので、聞いていただければと思います(笑)

 

ーとても興味深く、楽しいお話をたくさんお伺いいたしました。本日はお時間頂き、ありがとうございました!

 

 

研究員の視点

大自然の中にあるGLAMPiC同様、お話のスケールの広大さを感じました。長濱さんと旦那さんの「作る」という発想に至る部分もですが、DIYを受け入れる大家さんの存在もすごい。

私は山形出身ですが、『山形の人はあまり変化を好まない人が多いのかな』という印象を持ち続けていました。ですが、長濱さんのように全く縁もゆかりもない土地から、山形に移住される方もいて、更にそういう方が今まで山形になかったものを作り、運営しているということに刺激を受けました。

何かを1から始めたり作り上げたりすることはとても容易いことではないのですが、長濱さんご夫婦が何かを作り上げることに楽しみを感じ、物事に打ち込める人だからこそこれらの施設を作り上げることができたのだなと感じる部分が多かったです。

GLAMPiCは犬の利用も可能なカフェで、秋田県の警察犬学校で教えていた方をお呼びして犬のしつけ教室なども始めており、作り上げて終わりではない新たな開拓を更に進める気持ちも強く感じました。GLAMPiCとは別にシェアハウスも運営しており、新しく始めようとしているサウナ関連ではシェアハウスに住んでいる東北芸術工科大学の生徒さんに色々と手伝ってもらうということで、これから先もとても楽しみです。

最後には旦那さんもご挨拶にきて頂き、可愛い柴犬くんとも対面することができ、ご夫婦のほんわかとした温かみをDIYの施設同様感じることができました。

 

 

GLAMPiC

WEBサイト:https://glampic.net/

記事をシェア



友だち追加
ヤマガタ未来ラボ LINEの友だち登録でおすすめコラム・求人情報をお届け!


未来ラボ研究員

この記事を書いた人

未来ラボ研究員

モヤモヤしながらも、山形と関わる自分のこれからを考え、模索し行動する人々。

「山形県の地域と自分の関係性を深めていく」プログラムに参加...