国の調査によると、地方への移住に興味がある20代は約4割。しかし、今すぐ移住を検討している人は全体の3%。

つまり、「ゆくゆくは」地方移住したい・移住の時期は未定という「ゆるふわ移住検討層」がほとんど

実は、ヤマガタ未来ラボをご覧頂いている読者のみなさんの中にも「今すぐじゃないけど、ゆくゆくは」「機会があれば」「きっかけがあれば」「5年後、10年後に」UIターンしたい・してもいい・もしかしたらするかもしれない?という方も多いです。

そんな人を応援したい、サポートしたい(なんなら採用したい)、という地元山形在住のみなさん。

そんな彼らを「どのようにサポートして行くか」「どのような場を持てば良いか」でお悩みではありませんか?

そこで今回は、今年度、山形県と5つの市町村が主催となって実施した山形の仕事と暮らしを体験するインターンシップ事業「やまがたCAMP」のレポート記事を通して、「ゆるふわ移住検討層」の人をサポートしていくためのヒントをお届けします。

実際に現場で、参加者をサポートしたコーディネーターが、ゆるふわ移住検討層をサポートする上で大切だと感じたこともお伝えします。

今後の参考にしてください。

山形キャンプとは

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※今年度の「やまがたCAMP」は終了しました。

「やまがたCAMP」は、今年度山形県が実施している「やまがた暮らしインターンシップ事業」のことで、山形県と5つの市町村(酒田市飛島、大江町、朝日町、飯豊町、金山町)が共催で実施しました。

山形県外在住の参加者が、地域で暮らす仲間たちと出会い、活動することで、「自分らしさ」や「やりたいこと」の発見や新たな学びのきっかけにし、これからの自分の生き方・働き方を考えてみるという趣旨のプログラムです。

■第5弾 金山町(2018年10月6日〜8日) 2泊3日

やまがたCAMP最後の開催地は金山町で、10月6日から8日に実施されました。最大の特徴は、初日にセッティングされた地元の若者らとの交流かもしれません。交流会は夜遅くまで盛り上がり、参加者と町との距離がぐっと近くなりました。その後も帰路につくまでに彼らは何を体験し、何を感じ考え、何を持ち帰ったのか、現地コーディネーターを勤めた梶村が所感を交えてレポートします。

■1日目
人身事故の影響で新幹線の到着が1時間ほど遅れてしまい、急きょ、前入りしていたCAMP参加者3名に新庄市内を周遊していただくことに。“運転手”のA課長がまっさきに案内したのは、新庄が誇るディープで昭和な飲み屋街「あけぼの町」。ノスタルジックな雰囲気と飲食店の意外な多さに、山形デビューの面々から歓声があがります。きっと真っ先にここに案内された意外性に驚き、すぐに案内してくれた人の遊び心に気付いたことでしょう。いやが上にも、これから始まるプログラムへの期待が高まります。雪国の小都市になぜこれほどの飲み屋街が発達して今も活気があるのか、そんな疑問が参加者の頭をよぎり、この地域への関心を高めているようにも思いました。

掴みはOK!!
しかし、思いがけないカタチで幕を開けることになったこの「あけぼの町」が、やまがたCAMP金山町編の初日のクライマックスを暗示していることを、彼らはまだ知りません。

あけぼの町の後は、新庄城址内の戸澤神社でCAMPの成功を祈願

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14:30(農業体験)
1時間遅れで7名の参加者全員が揃ったところで、町のワゴン車で金山町へ。最初に向かったのは農事組合法人いずえむさん。稲作を中心に、ハウスでのトマト、畑作を行う他、米粉を使ったたこ焼き店も経営されています。ちょうど稲刈りの最盛期で、うなりを上げる乾燥機の下で従業員らが忙しそうに立ちまわっていました。その前で、若き後継者・青柳直希さんから事業の説明と農業をしたいと思った理由などについてお話しいただきました。しかしその脇では、採ってきたばかりらしい落花生を前に打合せをしているグループも。山形大学さんと集落の人たちが落花生の事業化プロジェクトに取り組んでいるということで、農業に抱いていたイメージと目の前の光景にギャップを感じた参加者もいたのではないでしょうか。話しを聞いたあとは、直希さんの案内で田んぼへ。稲刈りを体験しつつ、超速のコンバインの威力を目の当たりにすることに。
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稲刈り体験を終えたその足で、次は落花生畑へ。山形大学の先生や学生らと合流し、落花生の収穫体験です。落花生といえば千葉や沖縄などが思い浮かび温暖な気候が合っているのかと思いきや、金山での栽培もすこぶる良好のようです。なぜ落花生なのか、そして落花生が何をもたらし得るのか先生の話しを聞きました。土を触りながら、年代の近い山大生と交流する参加者らの姿も見られました。こういう偶然が起きちゃう金山、いいね!

じーまみ(地豆)を手にする、広島出身で沖縄の大学に通う参加者図5
最後に直希さんから自慢のお米「つや姫」のプレゼント!
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17:00(交流会)

さて、初日のクライマックスです。この日のために、町の若者達が交流会を準備してきました。コアになるのは「WAGE☆スターズ!」というボランティアサークルです。彼らが一番輝くのはクリスマスで、依頼のあった町の子ども達のためにサンタになってプレゼントを届けているそうです。ちなみにWAGEスターズは「若い人達や若いスター達」を意味します。そんな彼らが幹事となって、金山町は「かねやま大楽校」という若者の学びと交流の場を設けています。この日までに2回集まって、CAMP参加者をどうやっておもてなしするのか考えてきました。まずは準備のお手伝いから。CAMP参加者は3班に分かれ、おにぎり班、芋煮班、BBQ班に加わり、お手伝いしながら交流します。一緒に手を動かしていると、仲間になった気がしてお互いの距離がぐっと縮まるようです。あちらこちらで「どこから来たの?」から始まり、話が弾んでいました。

1542603939886金山町の名勝「大堰」に隣接する、古民家を再生して建てられた休憩所で、30名を超える若者による交流会が始まりました。
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ご馳走のなかには、いずえむさんの新米(つや姫)のおにぎり、収穫体験でいただきBBQで素焼にした落花生があれば、いなごの佃煮も。その姿かたちから敬遠されることの多いいなごですが、CAMP参加者が「意外といける!」と手が伸びるのに、逆に金山の大楽生が顔をしかめるようなこともあってさらに打ち解けていきます。

自分たちでにぎった新米のおにぎり。CAMP参加者が「金山のご飯は美味しい!」と激賞することになる最初のひと口!
美味しくないはずがありません。

やまがたCAMP×WAGEスターズ×かねやま大楽校で記念撮影!「K!」
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2日目(10月7日)
10:10(街歩き)
台風の影響を考慮し、予定の1時間遅れで街歩きがスタート。
神沼さんの先導で、景観に配慮して整備された街並を歩きます。金山といえば金山杉ということで、最初に訪ねたのはその金山杉を用いたオリジナルの家具や雑貨を製造販売している岸家具店へ。その土地の素材を、オリジナルの技法を駆使して、更に素材の木目や風合いを活かして造った一品ものの作品は、それだけで訪れる者にとってはここでしか買えない、持って帰る意味のあるものに違いありません。案の定、「自分に」と言いつつ、どれを買うか迷うCAMP参加者達。彼らが「金山杉」に実際に目で手で触れた最初のワンシーンだったかと思います。

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岸家具店を出ると、そこからすぐの「きごころ橋」へ。大堰と並ぶ金山町のランドマークで、町の大工さん(金山職人)の技が光る、屋根付き歩道橋です。木の隙間から川面を覗く、木造りの橋。実際に自分の足で歩きながら、案内役の神沼さんから説明を聞いたばかりの大工職人の存在と技を実感しました。

次いで、蔵史館まで歩きます。

個人所有の2つあった蔵のうち道路側の蔵には商工会が入居し、奥側の蔵は町が譲り受けて整備し、「金山町街並みづくり資料館(愛称=蔵史館)」として開放しています。町民が展覧会を催したり、街歩きをする観光客の休憩処などとして使われているそうです。また神沼さんからは、更なる有効活用を模索しているのでアドバイスが欲しいと参加者に話しかけます。蔵史館では、かつての蔵のオーナーが有していた敷地や邸宅のスケールを実感し、驚くことになります。一部の大規模山林主などで構成された“旦那衆”の存在を知りました。

蔵史館(前方)に向かう参加者。右の建物は商工会館。

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次は「マルコの蔵」の資料館へ向かいます。途中、金山型住宅に目を奪われながら歩くことになります。
フォトジェニックな金山の街並み
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マルコの蔵」は、かつて新庄で百貨店を営んでいた商店が町に寄付した2棟の蔵で、現在は「金山町まちかど交流施設(愛称=マルコの蔵)」として、1棟は博物資料館、もう1棟は特産品販売所兼カフェとして開放されています。博物館には景観を意識して街並みを整備してきた経緯と系譜が分かるようになっています。昭和52年から7年かけて整備された農業用水路、昭和58年から始められた「街並み(景観)づくり100年運動」。そしてこうした動きがどういう意図で生まれ、どのような意味をもっているのか、神沼さんの解説も加わります。全ては「金山杉」の山を守り維持していこうとする、旦那衆と大工職人達と町民の想いが起点になっている、と。観る者の目を奪う素晴らしい景観が、金山の山林に対する住民の想いと、そんな想いを育んできた町の成り立ちと歴史、風土、そうしたものが基盤となって形成されていることを知りました。
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12:00(昼食)
お昼は郷土料理をいただきました。接待や法事などでも利用されている「栄家」さんでの豪華なランチ。山菜やもって菊、ガッキ煮(馬スジ)などの他、最上伝承野菜で、金山町の漆野で作られ莢ごと食べられる「漆野いんげん」も!どれもとっても美味しい♪
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右側下が漆野いんげん

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15:00(乗馬体験)
ホテルに戻りしばし休憩した後、「セラピーファームめごたま」に移動。ここでは乗馬だけでなく、全国的にも珍しいホースセラピーを提供されています。こうした新しい取り組みに共感した調教師が、北海道から移住してくるくらいで、彼と話しをすると「ここじゃないと経験できないから」と返ってきました。ひょっとして、日本のホースセラピーの最前線のひとつ?途中からいつの間にか一緒になっていた常連さんらしい男の子がいました。彼はCAMP参加者たちにアドバイスしたり積極的に話しかけてくれていましたが、スタッフが「彼も学校に行くのが難しかった子なんですよ」とそっと教えてくださいました。頼もしい男の子の姿を見ていると、なんだか嬉しくなってきます。

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19:00(ワークショップ)

夕食後、ホテルの一室でワークショップを行いました。「やまがたCAMPで持ち帰りたいこと」「2日間を通して印象に残っていること」を参加者間でシェアしたあとで、金山町の地域おこし協力隊2名をお迎えしました。それぞれから活動内容を紹介してもらったのち、CAMP参加者には彼らの活動上の課題について一緒に考えたりアドバイスをしてもらいました。協力隊員は実際に金山に移住し、それぞれの方法で地域おこしに挑戦している同世代の若者たちです。1人は農業で自立していくために研修生として技術の習得を目指しているほか、新しい作物の導入にも挑戦しています。もう一人は、買い物支援のアプリケーションを開発して提供することで、高齢者の買い物難民問題や町内商店の活性化に挑もうとされています。

三膳隊員(右から2人目)を囲む参加者と山形県の担当者の伊藤さん

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ところで本ワークショップには2つの目的を設定していました。1つは、CAMP参加者に地域おこし協力隊という移住の方法があるということを知ってもらい、将来の選択肢のひとつとして持ち帰ってもらうこと。もう1つは、協力隊員が抱えている課題に対して解決のヒントを提供してもらうことでした。これらが達成できたのかまだ判明できないところもありますが、ひとつ言えるのは、「地域おこし協力隊のために」と考えていること自体が金山町での2日間の振り返りになっているだろうということです。記憶が新鮮なうちにアウトプットしてみる。2日目の終わりにこの時間が持てたことはとても大きかったように思います。

3日目(10月8日)
9:10(街歩き)終始快適だったホテル「シェーネスハイム金山」をチェックアウト後、3日目も街歩きでスタートしました。小雨混じりの2日目と打って変わって秋晴れとなったこの日、爽快な気分で街歩きができました。まずは、大堰へ。景観を意識した石造りの農業用水路はとても珍しく、住まう人の息遣いを身近で感じるような感覚があります。地方の人の歩いていないシャッター街だとまるで人気を感じないのに、金山の街並みや用水路では人が歩いていなくとも人気を感じる不思議。景観を守っていこうとする住民の想いや、用水路に放たれている錦鯉などにこうした人々の日々の営為を感じるからかもしれません。
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この日の天気の様に、街歩きはゆったりと進みます。
錦鯉に親しんでいると散歩中の2人組の地元のお母さん方がやってきて、すれ違いざまに「景色がいいから」と近くの山腹にある稲荷さんに行こうと誘われました。じゃー行きましょうと付いていくことに。「どごから来たのぉ?」などの質問に答えるなどしながら山を登ること数分、街を見下ろすお宮に到着。あそこが何々、あちらが何々と、神沼さんと地元のお母さん達の解説が始まりました。お母さん方のホスピタリティに思わず嬉しくなるハプニングでした。きっとCAMP参加者達も。こうしたチャンスを逃さない臨機応変な時間の使い方って大事ですね。

楯山の稲荷神社からの眺め
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街に降りると、金山暮らし体験住宅(移住体験住宅)へ。この日は常連さんが利用されているのだと神沼さんの説明を聞きながら体験住宅の前を歩いていると、突然「神沼さん!」と声が掛かりました。まもなく定年を迎えようかという年頃の男性グループで、定年後は仲間でお金を出し合って、二拠点居住の住まいを金山に構えようと考えてらっしゃるそうです。彼らと神沼さんのやり取りを聞いていると、これまでにどのような関係を築いて来たのか想像がつくというものです。次は、若い夫婦が小さな子どもを遊ばせている自然公園を脇目にし、金山住宅に挟まれた狭い町有地を通り抜けて、「交流サロンぽすと」へ。1階部分は交流スペースとして、観光客が休憩したり町民が交流活動に利用しているとのこと。2階部分は町の女性グループが運営する「森の子ども図書コーナー」となっており、赤ちゃんから小学生高学年までの本の貸し出しを行っているそうです。とても雰囲気のいい建物ですが、ここも十分に活用されていないとのことで、神沼さんから「どうやって使ったらいいか考えてけろ」とCAMP参加者に依頼がありました。

11:00(視察)
最後の視察先は「認定こども園めごたま」です。現在地に移転する前にこども園だったところが学童保育施設「めごたま学童クラブ」となっており、まずはそこから見学。本部長の井上亘さんが案内してくださいました。こちらには裏山があって、裏山全体が学びの場として活用されているそうで、ヤギやポニーと触れ合えたり、山菜を採ったりといった体験を通じて金山の四季、金山の豊かな自然を体験・体感できるようになっています。きっとここで幼少期を過ごす子どもたちは、郷土に対する理解や愛着をもって育っていくのだろうなと思います。

車で移動していよいよこども園へ。

2017年7月に完成した新園舎は、ふんだんに金山杉が使われており、きっと子どもたちが素足で駆け回っているんだろうなと容易に想像できるほど居心地のいい園舎でした。庭の遊具は子どもたちも一緒になって造っているとのことで、まだまだ未完の様子。いや、完成することがあるのだろうかと思ってしまうアプローチでの園づくりと教育なんだなと理解します。こういうところで子育てしたいよね、と思ったのは私だけではないはず。。。
こども園を案内する井上本部長。子どもが刈り取ってはざ掛けにした稲わらも。dav

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井上本部長自身も金山に移住してこられた方です。努力があってのことでしょうが、こうした斬新な取り組みを展開できる金山の懐の深さも感じずにはいられません。都会からやってきたやまがたCAMP参加者の目にはどのように映ったことでしょう。

12:00(昼食)
昼食は餃子園さんで、最上名物の“愛をとりもつ”とりもつラーメン。最上では、とりモツをはじめ馬モツ、馬スジ、馬肉も好んで食べられてきた地域です。独特のクセが苦手な方もいますが、皆美味しく食べられたようで、案内した事務局はホッと一安心。

13:00(振り返り)
やまがたCAMP金山町編の最後の時間は、マルコの蔵の2階で、振り返りのワークショップでした。「3日間の想いを出し切る、共有しあう」、「また会おう!この7人で良かったね!の想いを持ち帰ってもらう」を目的として設定し、実施しました。

3日間一緒に過ごした“同志”との距離感が素敵!
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cof参加者だけでなく事務局も感想をシェアしたワークショップでした。

この最後のワークショップで出たアウトプットから、その一部を紹介します。

■印象に残ったこと

  • 子育てに熱い思いを持っている人がいる
  • 「まち」が子どもを育てている
  • 挨拶を返してくれる街の人たち
  • 街中みんなが知り合い
  • 金山杉と地域の暮らしが密接
  • 空きスペースをうまく活用できている
  • 空がきれい
  • 美人さんが多い
  • 納豆の粒が大きい

■金山町はこんな町!

  • 自然とともに生きる町
  • 水と時間が静かに流れる街
  • 住民参加型の町づくり
  • 観光地?ランドマーク?そんなのないかもしれない、人の魅力で人を呼べる街
  • 景観が美しい
  • 子育てしやすい
  • 町を変える若者がいる
  • 人が素敵

■どうしたら金山への訪問者を増やせるか?リピーターを増やせるか?

  • 山村留学
  • コワーキングスペースを作る
  • ホテルで体験やツアーなどのプログラムを組む
  • 新庄金山間の交通手段を確保してほしい(電話したら迎えに来てくれるような友だちほしい)
  • ふらっと遊びに来れるように、「誰かに会いに来る」、「誰かを連れてくる」ような流れを作りたい
  • また会いたいと思える人がいるかどうかが重要
  • 良いものがたくさんあるのに発信できていない(住んでいる人にとっては当たり前だから?)
  • 子育ての体験できる機会をつくる(体験入園、体験移住)

■町への要望&これからの金山との関わり方

    • 山形の友達を巻き込んで、金山町の魅力を伝えるドキュメンタリーを作りたい!補助金を!
    • 情報発信を行うとともに、祭りに参加したりスキーをしたいので、イベント情報や宿泊施設の情報をください!
    • 首都圏で行われている金山のイベントに参加する!
    • 体験移住したい!
    • ホームステイしたい
    • フリースペースの活用方法を考える
    • ゆるキャラつくる
    • 定期的なイベントを開催する
    • 都市の友達と金山町の人々とのパイプ役を担う
    • 金山町SNS公式アカウントを作る
    • 金山杉のまな板を自慢する
    • 町で受け入れるインターンシップがあったらよい

 

コーディーネーターが考える『受け入れるに当たって大切なこと』

町の担当の神沼さんが中心になって設計されたやまがたCAMP金山町編でしたが、町の成り立ちや、町の今とこれからに触れられる凝縮したプログラムだったと思います。隣町の真室川に移住して4年目の僕にとっても、新しい発見と気づきが得られた最高の3日間でした。

私も山形に移住してくる前の東京居住時代に、全国で地域おこしの第1線で活躍する人々の下で学ぶNPOのプログラムに参加していました。それから5年以上の時が経ち、今では曲がりなりにも受け入れ側の一員として関わらせていただけていること、そしてやまがたCAMPの参加者のうち何人かは、きっと数年後には受け入れ側で活躍されるのだろうなと思うと、とても感慨深い体験となりました。

実は、将来的な金山町への移住について口にする参加者もいらっしゃって、よくよく聞くと金山町の人々との交流に心を揺さぶられたようでした。特に初日の交流会!

上に挙げたアウトプットでも、人との繋がりに言及されているのが多いのに気が付きます。山形県はどちらかというと、Iターンよりも県出身者のUターンの推進に重点を置いていて、そういうケースでは働き先の確保が優先されるのは当然かと思われます。しかし、地縁や血縁のない都会の方々を呼び込むには、おそらく違ったアプローチが必要になるのは想像に難くないのではないでしょうか。
職場は大事ですが、条件だけ考えるなら都会の方がいいところがごまんとあって、移住する意味がないのです。やりがいのある仕事、能力を発揮できる環境、実現できる暮らし等など、Iターンを検討する若者が求めるポイントは多種多様ですが、まずはどんな人とお付き合いできるのかから始まるような気がしてなりません。知っている人が誰もいないところにはなかなか入っていけないものです。
その点、金山町のポテンシャルはとても高いように感じられます。自分の町が好きな人の多い金山町の人の繋がりは、きっと新しい人を呼び込んでいくことでしょう。
素晴らしい景観と、人とのご縁を楽しみに金山町を訪ねてみては如何でしょうか。

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