00000皆さん初めましてこんにちは。今回初登場の後藤健一郞と申します。以後お見知りおきを。

私は小中高校はもちろん大学も就職も山形なので、生まれて40年間山形から出たことのない、生粋の山形人です。でも仕事でいろんな所に行ったり食べたり食べたり食べたりした結果(詳しくは私のブログhttp://pattu.exblog.jp/をご覧ください。ホント食べてばっかりw、やっぱり山形の最大の魅力は「食」であると思っております。高くておいしいのは当たり前。安くておいしいのがいっぱい揃っているのが山形だと思いますので、そんな山形の食の魅力を少しでも紹介できればなと思います。


さてまず最初にご紹介したいのは、この時期の一大イベント「芋煮会」です。

山形の一大イベント「芋煮会」

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9月になると山形市馬見ヶ崎川河川敷にて「日本一の芋煮会フェスティバル」が開催されます。このイベントが開催されると「そろそろ芋煮会のシーズンだな〜」となります。

他県では河原で肉を焼きますが、我々は芋を煮ます。
聞いたところによると全国各地にいる山形出身の方が河原で芋煮会を行う事も珍しくはないそうで(友人は多摩川にて大鍋で芋煮会を行ったら炊き出しと間違われたそう)、最近ではドイツのライン川でも「欧州一の芋煮会(クリックすると山形新聞の記事へ飛びます)」なんていうのも開かれているそう。

あ、そうそう、この映像(写真・山形市観光協会)は全国ニュースでも流れるので「え?山形では重機で芋煮会やるの?グリス臭くならないの?」なんていう声も聞かれますが、この大鍋(直径6m。約30,000食を調理できる。当然だが私達が芋煮会する時にはこんな鍋は使わない)から芋煮をすくうための大型重機は工事現場で使われたことがないもので、グリス代わりに食用油脂を用いている専用車両なので心配ご無用。


芋煮の味

0003さてさてその芋煮ですが、山形県には4つの味があり、大きく分けると醤油と味噌の2大勢力があるのはご存じでしたか?
私の住んでいる寒河江市(寒河江市と中山町の間を流れる最上川の河原が芋煮会発祥の地)を含めた村山地方、新庄市を中心とした最上地方、米沢市を中心とした置賜地方は(中身は多少違うが)牛肉が入った醤油ベース、日本海沿いの庄内地方は豚肉が入った味噌ベースです。内陸の人達は庄内の芋煮を「それは芋煮じゃなくて豚汁でしょ(豚汁はジャガイモなので違うのだが)」と言うことがありますが、それを言うと庄内の人はカチッとするようです。


 

また山形が発祥であることは間違いないのですが、仙台や福島、岩手など近隣でも芋煮や芋煮会(岩手は芋の子汁だっけ?)は行われ(近隣は庄内のような豚肉・味噌ベース)、牛肉・醤油ベースの内陸風芋煮をごちそうすると「山形の芋煮もちょっと変わっていておいしいんですね〜」と言われたりもしますが「こっちが本家だよ」と内心カチッとしたりもします。あ、私だけ?心が狭くてすいません。


 

0005さて村山地方の芋煮は、里芋の他は牛肉・ネギ・ゴボウ・キノコ・コンニャクが入ります。置賜はこれに豆腐を入れたり大根を入れたりするそうで、こんにゃくも糸コンだそうです(友人談)。最上は牛肉だと言う人もいれば豚肉だという人もおりました(周囲の友人談)。
いずれにせよ醤油と酒、砂糖で味付けされており、初めて食べる人は「え?醤油の汁物で甘いなんてあり得るの?」とびっくりします。が、おいしいので納得します。


 

0004一方庄内地方の芋煮は、里芋は同じなのですが豚肉を使っているほか、特徴的なのは厚揚げなどが入るところです。村山地方では家庭であれお店であれ、まず食べることができません(なお写真は4地方の芋煮が全て食べられる山形駅前にある居酒屋「山形長屋酒場」さんにて撮影させて頂きました)。やっぱり私的には(村山地方の芋煮しか食べた事無いので)「これが芋煮?」と思うのですが、広範囲で見ると牛肉&醤油は稀らしく、ぐるっと周囲を豚肉&味噌に囲まれております。


まあ醤油味でも味噌味でもどっちでも良いのですが(ここまで書いておいて、どっちでもいいのかいw)、芋煮を囲むとコミュニケーションが生まれます。呑みにケーションなんていう言葉がありますが、芋煮はまさにそれ。イモニケーションです。

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写真は今朝作った我が家の芋煮


山形県以外では(郷土料理のお店以外)なかなか芋煮はお店では食べられないと思いますし、山形のようにコンビニで薪を売っていたり(この時期はそうなのよ)、スーパーで鍋や調理器具、ゴザなどを貸してくれるわけでもない(この時期だけのサービス)ので、なかなかお店や屋外では難しいかも知れませんが、お家ならきっと他県でもできるはず!

 

山形出身の皆さん、そろそろ芋煮(会)いかがですか?

そして山形にまだ来たことが無く芋煮を食べたことのないあなた!クックパッドなどにもレシピが載っておりますので、ぜひぜひ秋は芋煮、試してみて〜。きっと山形を近くに感じるはず。
・・・でも一度食べてみないと「え?何この甘い汁?」となっちゃうと思うので、まずは一度山形へお越しくださいませ。

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この記事を書いた人

後藤 健一郎

さくらんぼで有名な山形県のどまんなか寒河江市に生まれ、大学も就職も山形という山形以外には住んだことがない陸封型山形人。 山形のタウン情報...

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