国の調査によると、地方への移住に興味がある20代は約4割。しかし、今すぐ移住を検討している人は全体の3%。
つまり、「ゆくゆくは」地方移住したい・移住の時期は未定という「ゆるふわ移住検討層」がほとんど。
実は、ヤマガタ未来ラボをご覧頂いている読者のみなさんの中にも「今すぐじゃないけど、ゆくゆくは」「機会があれば」「きっかけがあれば」「5年後、10年後に」UIターンしたい・してもいい・もしかしたらするかもしれない?という方も多いです。
そんな人を応援したい、サポートしたい(なんなら採用したい)、という地元山形在住のみなさん。
そんな彼らを「どのようにサポートして行くか」「どのような場を持てば良いか」でお悩みではありませんか?
そこで今回は、今年度、山形県と5つの市町村が主催となって実施した山形の仕事と暮らしを体験するインターンシップ事業「やまがたCAMP」のレポート記事を通して、「ゆるふわ移住検討層」の人をサポートしていくためのヒントをお届けします。
実際に現場で、参加者をサポートしたコーディネーターが、ゆるふわ移住検討層をサポートする上で大切だと感じたこともお伝えします。
今後の参考にしてください。
山形キャンプとは
※今年度の「やまがたCAMP」は終了しました。
「やまがたCAMP」は、今年度山形県が実施している「やまがた暮らしインターンシップ事業」のことで、山形県と5つの市町村(酒田市飛島、大江町、朝日町、飯豊町、金山町)が共催で実施しました。
山形県外在住の参加者が、地域で暮らす仲間たちと出会い、活動することで、「自分らしさ」や「やりたいこと」の発見や新たな学びのきっかけにし、これからの自分の生き方・働き方を考えてみるという趣旨のプログラムです。
■第2弾 大江町(2018年8月22日〜24日)
今回の主会場となるATERAは旧きらやか銀行大江支店。
大江町の中心に位置するまちなか交流館です。
やまがたキャンプ in 大江町の参加者は6名。
今回の参加者の全員が、大江町を訪れるのは初めてとのことでした。
大江町の魅力をwebで発信している、「おいで、おおえ」の渡辺然さんと、布施果歩さんによるオリエンテーション。大江町とはどんな場所?そして、お二人の普段の仕事についてお話しがありました。
この会場にも、渡辺さんと布施さんが撮影した大江町の風景や住民の方の写真が飾られています。
オリエンテーションの後は、さっそく町へ出て町中探索です。ガイドは、大江町観光ボランティアの会の石川博資さん。
車で移動をしながら、大江町の観光名所を回ります。
旧最上橋。
左沢駅は、JR左沢線の終着駅です。
左沢駅には、観光施設もあります。
楯山公園
大江町を一望出来るこの場所は、絶景ポイントでした。
先ほどの旧最上橋や、左沢駅も見ることが出来ます。
五十嵐農園訪問さんのぶどう畑。
数種類のぶどうを食べ比べしました。
大江町在住で、デザイナーとして活動している、大沼兄昌さん。
仙台と大江町の二拠点で活動されています。
オフィスには、大沼さんがデザイン制作をしたポスターが。
このオフィスも自宅の倉庫を改修した場所とのこと。
1日目の宿に向かう途中。
みんなで寄り道してみました。
手に持っているのはクルミです。
足湯もありました。
立ち話をしていると、「どこから来たの〜?」とお風呂帰りのおばあちゃんに話をかけられる場面もありました。
大沼さんがデザインした、バス乗り場の標識もあります。
1日目の宿は、やまさーべ。
旧、小学校を改修した宿泊施設です。
迎えてくれたのは、地域おこし協力隊として活動されている村中亮竜さん。
学校の名残が残る、場所がちらほら。
宿の部屋の名前は家庭科室・校長室。
夜の交流会では、参加者・大江町役場の職員のみなさん・やまさーべのスタッフのみなさん・おいで、おおえのみなさんと一緒に芋煮を食べました。
役場の若手職員の方のトランプマジック。
プロ級です。
交流会はなかなか終わらず、その後も食堂に残り話が盛り上がりました。
■2日目
朝ごはんは、自分でさばいた魚です。
自然体験プログラムに参加しました。
森の中を歩きながら、ネイチャーガイドを体験。
やまさーべ館長の佐々木隆馬さん。
お昼ごはんは、冷たいひっぱりうどん。
午後は場所を、ATERAに移動し、地域おこし協力隊の村中さんの仕事についてお話を聞きました。
左沢小学校の生徒の下校時間に、交通整理のお手伝い。
ATERAに戻り、参加者のみなさんで、ワークショップ。
大江町の魅力、感じたことを付箋に書き出します。
また、自分の将来やってみたいこと、目指したい暮らしかたを付箋に書き発表をしました。
夜は、就農者の受入を行っているOSHINの会さんとの交流会。
■3日目
OSHINの会 会長の渡辺誠一さんのご自宅で野菜の収穫から始まります。
収穫した野菜で、朝ごはんをつくります。
すもも畑に移動しました。
収穫したすももで、すもも焼酎をつくりました。
帰ってからの、お楽しみです。
若手農家さんのぶどう畑では、ぶどうの収穫作業を体験しました。
最後の昼ごはんは、かいもち。
「そばの匂いがする」と初めての経験にみなさん興味津津です。
OSHINの会のみなさんと、最後の交流をしました。
コーディーネーターが考える『受け入れるに当たって大切なこと』
・受け入れ側としては、町を知るにはどうしたらいいかを考えることが大切です。
実際に町を歩いてみて自分の目で見ること、そこで暮らす人・働くひとから直接話しを聞くことで
リアルな町の今を知ることが出来ます。
・町の中に、参加者とさまざまな人をつなぐコーデイネーター的な存在の人がいることも重要です。今回のやまがたキャンプ大江町では、「おいで、おおえ」が3日間参加者のみなさんと行動を共にし、住民と参加者をつなぐパイプ役をしてくださいました。
もう一度訪れたいと思うときに、最初に連絡が出来る存在がいることは、これからもこの町とつながっていきたいと思うときの大切な要素です。
東京で、振り返りを行った際に、参加者のみなさんからは、
・「おいで、おおえ」のwebサイトを見ています
・東京であった、大江町の物産展に行ってきました
・OSHINの会のみなさんがいたらいいなあと思って顔を出しました
という嬉しい声も聞くことが出来ました。キャンプをきっかけに、大江町との交流が続いていくことを楽しみにしています。
今後の参考までによろしければどうぞ!