企業のWEB担当者は1人で担当することが多いことから、よく孤独だと言われます。
ましてや、WEBマーケティングがそこまで活発でない地方の中小企業のWEB担当者は、社内にも社外にも相談できる人があまりいなくて、孤独感が強い時もあるのではないのではないでしょうか。
毎日手探りで、頭の上に「???」を浮かべながら、孤軍奮闘していませんか?
その気持ち、めっちゃわかります。なぜなら私もそうだから(現在進行形)。
「複数の業務を兼任しながら、WEBも担当している」「初めて、WEBマーケティングの担当になった」という方なら、尚更ですよね。
筆者は、従業員8人の会社でWEB担当者として、めちゃくちゃいろんな業務と兼務しながらWEBを活用した顧客との関係性作りをやっています。
先日、山形県内でWEBマーケティングを担当している若者から「情報収集にオススメのWEBサイトとか教えて」と、言われたので、せっかくの機会なので記事にしてみました。
私の知識・経験なんて大したことないと思ってましたが、意外と同じように試行錯誤している地方中小企業のWEB担当者の力になることが出来るのかもしれない、とちょっとだけ思ったので、地方中小企業の1人のWEB担当者が成果を上げていくため読んだ本・WEBや日頃の活動についてをお伝えします。
『これが絶対正解だ!(ビシィ!)』という感じではなく、あくまで1人の経験談として受け取っていただければ幸いです。(他の人がどうやってるかはわかりません)
あと、今回の記事には、WEBマーケティングの細かい方法論は書いてません。WEB担当者としてのスタンス・立ち回り方がメインです。
目次
- WEB担当者・WEBマーケティング担当者の仕事
- 筆者のやってること
- WEBマーケティングの知識を身につけるのにオススメな本
- WEBマーケティングの知識を身につけるのにオススメなWEBサイト
- 社外コミュニティに混ざるのもまた良し!
- 1人ではなくチームでやる
- 経営視点でWEBマーケティングを考えるときのオススメな本&手法
- まとめ
WEB担当者・WEBマーケティング担当者の仕事
WEB担当者の定義も幅広いと思うのですが、ここでは「WEBサイトを作ったらあとはたまに更新するだけ」というよリも、「WEB(HP、商品・サービスサイト、ECサイト、オウンドメディア、SNS、ブログとか)での顧客(見込み客)と関係性作り・集客をミッションとして背負っている人」をイメージしています。
筆者のやってること
私が所属している株式会社キャリアクリエイトは、山形に関わる人の「キャリア(働くを含めた人生そのもの)」を充実させるために、1人1人が「自律的な意思決定・行動が出来るようになること」を重視した場作りを行っている会社です。
事業内容としては、
【人と企業の出会いの場作り】転職支援サービス(人材紹介、企業紹介)、マッチングイベントの企画運営
【組織が学ぶ場作り】企業研修、社員教育
【“キャリア“を考える場作り】大学・高校などの学校や地域でのキャリアカウンセリング、キャリアセミナー・ガイダンス、WEBサイトでの情報提供
【山形県内と県外を繋ぐ場作り】WEBサイトでの情報提供、実践型プログラムやイベントの企画運営
【個人が学ぶ場作り】各種講座の企画運営
とかなんですけど、WEB担当者の仕事としては、HPの企画管理、人材紹介サービスのサイト「山形転職」の企画管理、ヤマガタ未来ラボ(このサイト)での編集・記事執筆、それぞれのSNSアカウントの運営などです。その他に、営業企画・営業アシスタント的な仕事や転職相談に申し込みがあった方との面談、行政事業の書類書き、イベント企画運営、などなど兼務してます。
なんでも屋です。
たまに、そんなだったら1人で仕事出来るんじゃない?フリーランスに戻れば?独立したら?と言われます(今の会社に入るまでは、フリーで仕事をしていました)が、「会社」のメリットは、弱みを補完し合えること、お金をもらいながら学べること、ヒト・モノ・カネのリソースが個人保証なしで調達出来ること(社長に感謝)とかあるので、案外会社で会社員するのも悪くないと思っています。
話が逸れました。
ちなみに、大学とかでマーケティングを学んだことはありません。必要に迫られて、フリー時代から必要な知識は本やWEBで獲得し、我流でとにかくやってみて(わからなくてもやってみる人だ、とよく評されます)、今ここです。
WEBマーケティングの知識を身につけるのにオススメな本
本は、全体を把握できます。
本は、業界のプロフェッショナルの知識と経験を手に入れられるので、オススメです。
自分の興味のある本を読めばいいと思いますが、私が読んで良かったと思う本を紹介します。
「さっぱり何もわからない」、「価値・ベネフィットって何?」という方はまずはこちらから
WEBマーケティング(以下、WEBマーケ)は「マーケティング」の1つ。WEBマーケでは、「価値」とか「ベネフィット」が必ず出てきます。
マンガでわかる! 安売りするな! 「価値」を売れ!
読みやすさ度★★★★★
エクスマで有名な藤村さんの著書。マンガなので読みやすい。まぁ難しいことは考えず、マンガ読んでみてください。
小さくても勝てます
読みやすさ度★★★★☆
小さな理容室が行列店に変わった実話に基づく小説を読み進めるうちに、マーケティングのエッセンスが自然と学べる構成になっています。たぶん、個人経営・個人事業主がピタリとハマるんだろうけど、中小企業も共通することが多い(というがほとんど一緒)だと思います。
WEBマーケティングの基礎行ってみよう
商売のことがなんとなーく、うっすら頭に入ったところで、WEbマーケティングの基礎を。
ネット集客のやさしい教科書
読みやすさ度★★★★☆
いちばんやさしいコンバージョン最適化の教本 人気講師が教える実践デジタルマーケティング
読みやすさ度★★★☆☆
WEBマーケティング担当者、何かしらの”コンバージョン”を成果として求められていると思います。いろんなジャンル別にコンバージョンを成立させるための考え方をまとめたのがこちらの一冊。
マーケティングの基礎行ってみよう
同時に、マーケティング全体のことも頭に入れておくと良いですね。
WEBマーケティング(オンライン)とWEB以外のマーケティング(オフライン)は繋がっていますから。
どうすれば、売れるのか?
読みやすさ度★★★★☆
元リクルートの筆者が語る、リクルート流の「売れるコンセプト」の作り方。商品企画・事業開発に近い感もありますが、WEBで発信するコンテンツ作りにも参考になるはず。
課題解決につながる「実践マーケティング」入門
読みやすさ度★★★☆☆
「マーケティングの目的とは」という基礎から、最近の潮流まで体系的にまとめられています。悩み別にページが構成されているので、入りやすいです。中小企業の事例もたくさん。入門書としてオススメ。
大学4年間のマーケティングが10時間でざっと学べる
読みやすさ度★★★☆☆
タイトルそのまんまです笑。上の本よりは少し教科書的だけど、フォントやイラストが可愛らしく&「見開き2ページで1つのこと」で話が進んでいくので、延々と続く講義感がない。堅苦しくなく学べる1冊。
コミュニティマーケティングも
熱狂顧客戦略(MarkeZine BOOKS) 「いいね」の先にある熱が伝わるマーケティング・コミュニケーション
読みやすさ度★★★☆☆
ヤマガタ未来ラボでは「コミュニティ」を大切にしています。友人が出した本で勉強してます。興味ある方は以下の本もどうぞ。
全てのマーケティング担当者、いや全てのビジネスマンに送るUSJ復活の立役者の胸熱な1冊
USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門
読みやすさ度★★★★☆
USJの最近の快進撃の立役者であるマーケティングのスペシャリスト森岡さん。マーケティングってここまでするんだ!とか、それ以上に仕事に対しての姿勢にビシバシ刺激もらえます。ビジネス書って感じじゃなく、自叙伝的な感じ。
WEBマーケティングの知識を身につけるのにオススメなWEBサイト
WEBの記事の良いところは、「SNSの中でもインスタのトレンドが知りたい!」とか「グーグルアナリティクスってどうやって使えばいいの?」とか、WEBマーケティングの中での1つ1つの細かい事象に対して記事が書かれているので、今自分が気になっている事柄について詳しく知ることが出来ます。
WEB担当者にオススメのサイトをご紹介します。
ferret
Web担当者Forum
MarkeZine
社外コミュニティに混ざるのもまた良し!
WEBマーケティングの世界は幅広く、トレンドの移り変わりが激しい世界です。1人だけでなんとかしようというのは責任感もあって素晴らしいのですが、個人で全てを網羅するには限界もあり時間もかかります。
時代は「1人で抱え込む」のではなく、「みんなでシェアする」のが主流です。課題や知識を共有し、お互いに切磋琢磨する仲間との出会いがあるのがコミュニティです。
山形のネットショップ勉強会|ヤマガタWebビジネス研究会
変化が激しく、予測がつかない社会にあっては、グローバル、ローカルを問わず、ビジネスにWeb的発想・思考を持ち込むことが重要な意味をもってきます。この研究会は、地元のEC・Web事業者等が集まり、ECをはじめとしたWebビジネスのトレンドやビジネスモデルを学び、Webを理解して上手に活用していくためのコミュニティの場として設立するものです。(出展:http://www.yamagataweb.com/summary/)
WEBマーケティング山形
山形県を拠点にWEBマーケ分野で活動する人たちの集まり・コミュニティです。お互いに高め合い、切磋琢磨し、協力しあい、WEBマーケティング業界で、プロとして活躍し続ける人材になることを目指す共同体です。
私もメンバーとして運営しており、活動内容としては、講座の企画運営、勉強会・イベントの開催、オンラインコミュニティでの情報交換とかやっていこうと考えているのですが、最近立ち上げたばかりでまだまだこれから。WEBライティング講座は4月に実施しました。山形県内のWEBマーケティング担当者の勉強会とか、いつか出来たらいいなと思っています!
興味ある方、「興味あるー!」とご連絡ください → webmayamagata@gmail.com
1人ではなくチームでやる
WEBマーケ担当者が1人で業務をやり切ろうとする時、その責任感は素晴らしい反面、デメリットもあります。
・精神的にも体力的にもしんどい
・思い込みに捉われていたり独りよがりになっていても気づきにくい
・アイディアに拡がり・数が出ない。化学反応が起きにくい
・自分だけ知識を身につけて施策を実行しようとしても、社内の関係者と意思疎通を計りにくい
なので、私の場合、周辺業務に関わる人を巻き込んで「WEBマーケティングチーム」を作って、コンバージョンをどうするか、WEBサイトをどうするか、という話し合いをしています。
話し合いで決まったことの実働は、メイン担当者である自分が行うことが多いですが、手いっぱいな時はチームメンバーにお願いしたりします。
そうすることで、強みを発揮し弱みを補完する関係が出来ていると感じます。
1人でのWEBマーケ業務に限界を感じているのであれば、近い領域でやっている人や全然違う領域の仕事をしている人でも興味を持ちそうなメンバーに、WEBマーケティングの話し合いに混ざってもらうことからスタートしてみはいかがでしょうか?
経営視点でWEBマーケティングを考えるときのオススメな本&手法
WEBマーケティング業務を進めていると、業務を行う上で「決めること」が必要になる場面があります。
担当者1人だけで決めて進めることができる内容もあれば、上長や社長と話し合いや確認が必要な内容もあります。
1つの商品・サービスの戦略の話から、会社は今後どうしていきたいのか?という経営戦略の話にまで踏み込む必要が出てくる時もあります。
そうすると、WEBマーケティング・マーケティングだけの話にとどまらなくってきます。なので、勉強が必要、、!
経営視点を持つと、難しくなる反面やりがいも出てくると思いますよ!
経営視点でWEBマーケティングを考えるときのオススメな本&手法をご紹介します。
デジタル時代の基礎知識『ブランディング』 「顧客体験」で差がつく時代の新しいルール
読みやすさ度★★★☆☆
オススメWEBサイトで紹介したMarkeZineが発行している本。ブランディングの基礎をサクサクと学べます。
財務(お金のこと)に強くなる
最初は、予算は上から降ってくるものかもしれませんが、ゆくゆくは経営の観点から予算がいくら必要か自分で考えられるようになれたら、言うことなしです!
そんな人材になれるよう、お金のことに強くなりましょう。
私は、P/L、B/Sの読み方なんてさっぱりわかりませんでしたが(今も出来ている自信はないが)、MGと言う経営体験ゲームを続けてきたおかげで、経営におけるお金のことが少しは考えられるようになったかなと思います。少しは。
(MGは、ソフトバンクの孫さんもやってるんですよ!)
弊社でも、山形県内でMGを主催しているので、興味ある方はお問い合わせください!→お問い合わせ
まとめ
地方の中小企業のWEB担当者が仕事で成果を出すために必要な本やWEBサイトなどをご紹介しました。
成果を出して行けば、任せられ、どんどん楽しくなると思います。
私も我流で今も試行錯誤ですが、なんとかかんとかやってます!
一緒に楽しく頑張りましょう〜!