国の調査によると、地方への移住に興味がある20代は約4割。しかし、今すぐ移住を検討している人は全体の3%。
つまり、「ゆくゆくは」地方移住したい・移住の時期は未定という「ゆるふわ移住検討層」がほとんど。
実は、ヤマガタ未来ラボをご覧頂いている読者のみなさんの中にも「今すぐじゃないけど、ゆくゆくは」「機会があれば」「きっかけがあれば」「5年後、10年後に」UIターンしたい・してもいい・もしかしたらするかもしれない?という方も多いです。
そんな人を応援したい、サポートしたい(なんなら採用したい)、という地元山形在住のみなさん。
そんな彼らを「どのようにサポートして行くか」「どのような場を持てば良いか」でお悩みではありませんか?
そこで今回は、今年度、山形県と5つの市町村が主催となって実施した山形の仕事と暮らしを体験するインターンシップ事業「やまがたCAMP」のレポート記事を通して、「ゆるふわ移住検討層」の人をサポートしていくためのヒントをお届けします。
実際に現場で、参加者をサポートしたコーディネーターが、ゆるふわ移住検討層をサポートする上で大切だと感じたこともお伝えします。
今後の参考にしてください。
山形キャンプとは
※今年度の「やまがたCAMP」は終了しました。
「やまがたCAMP」は、今年度山形県が実施している「やまがた暮らしインターンシップ事業」のことで、山形県と5つの市町村(酒田市飛島、大江町、朝日町、飯豊町、金山町)が共催で実施しました。
山形県外在住の参加者が、地域で暮らす仲間たちと出会い、活動することで、「自分らしさ」や「やりたいこと」の発見や新たな学びのきっかけにし、これからの自分の生き方・働き方を考えてみるという趣旨のプログラムです。
第4弾 飯豊町 2018年9月15日~9月17日(2泊3日)
田園散居集落と、自然にあふれた飯豊町。田舎暮らしに興味があったり、都会生まれ都会育ちで”故郷”に憧れを持つ女性を対象に、女子旅を開催しました。参加者は11名。
■1日目
待ち合わせの米沢駅で、お出迎え。
3日間の行程中、参加者全員でバスで移動します。
最初の目的地は、レセプション兼ランチ会場の農家レストラン「エルベ」。
実行委員長の川﨑光さんの挨拶ではじまります。
ランチの後は、農業体験です。今回受入をしてくださったのは、藤川農園さん。
参加者分の長靴の用意をしてくださいました。(女性には嬉しい心遣いですね!)
長靴に履き替え、収穫用のかごを持ったら、いざ収穫体験スタートです。
ブロッコリーも収穫しました。
ミニトマト・ブロッコリー・なす・きゅうりとかごいっぱいに収穫体験をしました。
ぬかるみにハマってしまい、長靴が抜けなくなってしまうアクシデントもありました。
農作業体験の後は、日本一の田園散居集落景観の眺望を楽しみました。
1泊目の宿は、飯豊町にある「ホテル・スロー・ビレッジ」。
一人ひとり選んだ浴衣を着て準備万端です。
浴衣で、手の子八幡神社例祭を見学しました。
お祭りの後は、交流会。お昼に収穫した野菜でピザを作り、BBQをしました。
初日の夜の交流会はなかなか終わらず、二次会の場所をホテルに移してからも遅くまで続きます。
■2日目
午前中から活発に動きます。中津川地区の運動会に参加します。
この地域は、人口300人弱の地域ですが、この日だけは運動会に参加するために帰って来る方がいて、人口が増えるんだとか。別名「里帰り運動会」と呼ぶそうです。
100人以上のラジオ体操。運動会の目玉とも言っていいほどの、縄ない競争は、年代ごとのリレー形式。60代以上の方の技が光ります。
体育館全面を使って、綱引きも。応援する声も次第に大きくなります。
汗を流した運動会の後は、ダムカレーでランチです。
ランチの後は、先輩移住者の話を聞きます。
坂本さんご夫妻。
九州出身のお二人は、東北にあこがれて東北での移住を計画していたそう。そんな中、今住んでいる家を見つけ、「ここに住みたい!」と思い、飯豊町に移住を決めたとのこと。
コーヒーをいただきながらお話を聞きました。
アクティビティ体験の時間。
カヌーか陶芸を選び、体験します。カヌーはほとんどの人が初体験でしたが、10分も経てば、あちらこちらで楽しい声が聞こえてきました。
2泊目の宿は農家民宿。3ヵ所に分かれて、家庭の味をごちそうになりながら、ゆっくりとした時間を過ごしました。
■3日目
朝は、農家民宿のまわりを散歩したり、写真を撮ったり。朝ごはんまでの時間をのんびりと過ごしました。
受け入れてくださった農家民宿のお父さん・お母さんとの一枚。
道の駅でのお土産購入・休憩の後は、振り返りの時間です。
3日間で出会ったみなさんからのメッセージ動画を見ながら、3日間を振り返ります。
参加者のみなさんより、参加してみての感想の共有の時間も。
たくさんの出会い、経験あった3日間。東京での再会を約束し、全行程終了です。
みなさん、お疲れ様でした〜!
コーディーネーターが考える『受け入れるに当たって大切なこと』
・参加者みなさんが女性という女子旅。旅の途中でも、女性が好きな要素がたくさん詰まった内容でした。
(1日目に、好きな浴衣を着てお祭りに行ったり、2日目のアクティビティはカヌーと陶芸から選んで出来たり)
嬉しい配慮がたくさん詰まった旅でした。
・観光名所を巡る旅ではなく、この町で暮らす人に出会い・地元のローカルなイベントに参加し、地元の方と一緒に過ごす時間は、なかなか体験出来るものではありません。人との出会いこそが、この町で暮らすこと働くことを想像する大切な要素であると気づきました。
・今回の旅では、前年度のプログラムに参加した3人がサポートメンバーとして同行してくれることに!先輩として、主導で動いたり、参加者目線で旅の経験を話してくれたことによって、より楽しく充実した時間になりました。
旅の様子は、飯豊町帰郷希望女子応援プロジェクトからチェックして見てくださいね。
このプログラムをきっかけに、飯豊町との交流が続いていくことを楽しみにしています。
今後の参考までによろしければどうぞ!