JR吉祥寺駅から線路沿いを歩いて徒歩約10分ほど、幹線道路に面したところにある趣あるお店が、「山形の飯と酒の店 YAMMA」。

川西町出身のオーナー生田(いくた)淳二さんが2012年にオープンしたダイニングバーの主役は、山形県、置賜地方の名物料理や県産食材を使った創作料理とお酒。山形の美味しいモノと、生田さんの人柄に惹かれて、東京西エリア在住者、都内在住の山形にゆかりがある方が夜な夜な集まってきています。オーナーの生田さんの山形に対する想いは、山形に縁がある人はきっと、思わず共感してしまうでしょう。

YAMMAは、山形人である生田さんのこだわりが詰まったお店なのです。

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山形の魅力を東京の人に伝える”山形の空間”

生田さんは、元々劇団員。山形で役者やろうと思っても大きな劇団は少ないですし、小さな劇団は発表の場が限られているので、勉強するには東京に出ざるを得なく、上京してきました。

その後、独立して飲食店を開店することを決意。「せっかく様々な人の集まる大都市東京で店をやるなら出身地の山形を売りにしたい。お酒と食を通して、少しでも山形の魅力を東京の人に知ってほしい、それが山形のためにもなるのではないか」という気持ちから、「山形の飯と酒の店 YAMMA」をOPENしました。

YAMMAという店名の由来は、「ぱっとひらめいた『山形の空間』という言葉の頭と最後を取って『山間』」。生田さんが来ている制服の左胸部分に輝いている店のロゴは、山形の県章をモチーフにしています。

 

こだわりの地酒とワイン

YAMMAのこだわりの山形ポイントは、地酒とワイン。

「山形県産の日本酒、リキュール、ワインなどを常時15種類以上置いています。できる限り、山形の酒屋さんから仕入れることを心がけています。山形のお酒は、東京での知名度は決して高いとは言えませんし、多くの銘柄を扱っている店もあまりありません。東京ではなかなか飲めないものを提供したいと思っています。」

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生田さんのオススメのお酒を伺いました。

「川西といえば樽平酒造『住吉』が有名ですが、個人的に推している日本酒は、同じく地元・川西町にある中沖酒造店が仕込んだ『一献』です。東京はお燗を売りにしているお店も多いですから燗が映える一献の魅力をもっと知ってほしいですね。

もう一つ薦めたいのは南陽市の東の麓酒造『東の麓』。高級酒米山田錦を使用した特別純米酒東の麓はコストパフォーマンスの高い逸品です。

日本酒に限らず、初めて山形のお酒を飲んだ方からは『山形の酒はどれを飲んでも美味しい』と嬉しい言葉をいただくことが多いです。」

 

置賜の生産者の食材をふんだんに使う!

お食事はもちろん、山形の食材を使ったメニューを数多く用意しています。

「芋煮は勿論ですがYAMMAのイチ押しは、山形から仕入れた米沢牛を使ったコロッケ、牛すじの煮込みです。店で使うお米にもこだわっていて、川西町の浦田農園さんが作った『はえぬき』の特別栽培米を使用しています。米沢の郷土料理・冷汁も多くのお客様から『美味しい』と言っていただけるメニューですね。山形出身者が食べた時に、懐かしいと思ってもらうのはもちろん、東京の方にもとても好評ですよ!」

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食材は、置賜の生産者のものが多いそう。

「生産者の想いを分かった上で調理したいと考えていますので、実家に帰った時は、直接話を聞きに足を運ぶこともあります。山形産食材100%で料理を提供するのが理想ですが、なかなか難しいので、できるだけ山形のものをふんだんに使うことを心がけています。」

 

山形への想い

生田さんに山形に対する想いを伺いました。

「これから必ず地方の時代が来るのではないかと考えています。

東京は人も物も飽和状態ですし、地方が衰退すれば東京も困ると思います。地方が中心の野菜や肉、魚を生産する一次産業は、必ずしも華やかな仕事ではありませんが、都市部の食を支えています。自分自身がお客さんに食べ物を提供する側に立ってみると、できるだけ安全な物を使いたいと思います。安全な物を提供したいと考えると、山形産の食材は自信を持ってお薦めできますし、東京の人に是非食べてほしいという思いがあります。」

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「やはり自分が育った地元には愛着がありますね。山形に帰る度に田舎があってよかったと思います。若いうちは地元の魅力に気付かないかもしれないけど、30代を過ぎると、地元への想いが蘇る瞬間って誰にでも出てくると思うんですよね。『山形がバックボーンにあってよかった』と思えるのはありがたいことだと思いますよね。

うちの実家は冬になると雪に囲まれて不便を感じるところにあるのですが、 うちの父親は実家の畑や田んぼで農作物を作りながら『自分が作った物を食べて、この土地で生活していきたい』といつも言っているんですよ。父は地元が好きで暮らしているのだなと感じます。

そんな地元を残していきたいですね。

あと、子供を育てるなら田舎がいいなぁって思いますね。」

 

目標は、山形を中心に人間関係が広がっていくこと

YAMMAを通して、山形を好きになってくれる、興味を持ってくれる人が少しずつですが出てきているとのこと。

「ひと月に何組かは『山形出身です』と足を運んでくれる方がいるんですよね。お客さんとの繋がりもでき始めていて、山形のつながりが出来てきたことを感じます。店を開いてよかったと思える瞬間です。山形やYAMMAを中心にして、人間関係が広がっていくことを目指したいですね。」

最後に、ヤマガタ未来Lab.の読者の皆さんにメッセージを頂きました。

「私は地元・川西町が好きだから、山形を発信するお店をやっています。YAMMAだけでできることは少ないと思いますが、こういう活動はいつか実を結んで輪になると思っています。山形に興味を持ってくれる人が増えて、山形が盛り上がってほしい。今後は、お客様と実際に山形に行って収穫のお手伝いツアーとか、してみたいんです。

1人1人が、地元を大事に思う気持ちを、大切にする、その気持ちを行動に移せると良いですよね。

東京に来た時は『山形出身です』と是非足を運んでください。そして、山形のこと、置賜のことを話して、一緒に盛り上がりましょう!」

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ヤマガタ未来Lab.会員特典
1.「ヤマガタ未来ラボを見て」と伝えたら、YAMMAセット(メニュー:玉こんにゃく、秘伝のひたし豆、だし豆腐、合鴨ロース煮、米沢牛のコロッケ、米沢牛の芋煮鍋)が、2800円→2500円の特別価格でご提供!

2.生田さんと川西の方言が喋れる、地元トークができる!

山形の飯と酒の店 YAMMA(ヤンマ)

住所
東京都武蔵野市吉祥寺本町1-37-5
URL:http://yamma634.jugem.jp

営業時間
平日 18:00~25:00(L.O.)
土日祝 17:00~25:00

電話番号
0422-90-7766

アクセス
JR・京王井の頭線「吉祥寺」駅から徒歩約10分

平均予算
2500~3000円

定休日
月曜日