どうも。山形の朝夕はすでに寒し。布団から出たくなーい!

わずかな温もりにすがって毎日遅刻ギリギリの社会人4年目です。来年の目標はズバリ「早起き」!!!

 

【河原って、芋煮をするためにあるんでないの?】

寒いのは大の苦手な私ですが、美味しい物は大大大好きです♡

早朝準備で呼び出されようが、防寒着で着ぶくれしようが、カイロ何枚も貼り付けようが、山形県民のお約束・河原de芋煮会には当然行きましたよ!

職場、学校、サークル、仲間内・・・etc.1年に一度と言わず、何度か参加する人も多いのではないでしょうか?

山形県の大きな河原には、芋煮用のスペース、水道がバッチリ用意されていて、おまけにシーズン中はスーパーなんかで「芋煮セット」(←鍋から具材まで至れり尽くせりで揃います。)が売られていたりします。

最近では材料の配達などをしてくれる宅配サービスまであるそです。これぞ手ぶらde芋煮!

県内の芋煮事情は年々進化し、より手軽に芋煮会が出来るようになっている模様です。どこまで便利になることやら。

しかしこれ、当たり前だと思ってました・・・。しかも、秋になれば、里芋(剥かれてるやつ)、ゴボウ(切れてるやつ)、他の県でももちろん売っているものと思ってました!!!

でも、学生時代に他県から来た友人から「いや、そういうの山形や宮城くらいだから。河原と言ったら普通、BBQじゃない?」と冷静に返されて思わずあ然。うそーん!!!河原がもったいないな、と思いましたよ。

 

【芋煮、した方がいいよ。美味しいから。】

全国放送の食レポ&旅番組にもたびたび登場する、山形県が誇る郷土料理、芋煮。

秋になったらやっぱり食べとかないと!そして、どうせなら、みんなでワイワイ作った方がより美味しい!!

10月のことになりますが、私も仲間内で芋煮会をやりました。

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自分たちで薪を組み、火を起こし、鍋を火にかけ、具材を入れて行きます。

作り方は簡単♪里芋、ネギ、牛肉など火の通りが遅いものから鍋に入れ、煮立ったら調味料(醤油、砂糖、みりんなど)でお好みの味に仕上げます。

最近は秘密兵器“芋煮専用のタレ”だって市販されているそうです。便利です。これなら女子力低下気味の私でも美味しく出来ます!いいぞ、芋煮!!

 

【芋煮戦争を舐めちゃいけない!】

おっと!大事なことを忘れていました!それは・・・。

先ほど具材に「牛肉」、調味料に「醤油、砂糖、みりん等」と書きましたが、これはあくまで山形県は内陸の芋煮におけるレシピです。

前回のコラムでも触れましたが、山形県の内陸と海沿いでは文化が大きく異なります。ほとんど異文化です。

庄内地方(海沿い)の芋煮で使用するのは、もっぱら「豚肉」。それに調味料は醤油の代わりに「味噌」。

うっかり私のような気遣いの出来ない女が庄内の芋煮を見た日にゃあ・・・。

「これって、豚汁じゃないか!?」

なんて!言っちゃだめですよ!すごーく言いたいんですけどね。同じ県民同士で仲間割れは良くない。馬鹿に出来ない郷土料理、芋煮。うっかり失言すると庄内の方から「じゃあ、お前は金輪際、豚食うな!味噌汁飲むな!生涯、牛と醤油汁だけ食ってろ!」と怒られちゃいますから。(←半ば冗談ですが、本当に友人からそう言われたことがあります・・・)

お酒の席とかでよく盛り上がって勃発するんですよ。名付けて芋煮戦争

「日本人なら味噌を食え!」「豚なんて安い肉より牛だろ、牛!」「豚汁言うな!この醤油汁がっ!」

みんな芋煮が大好きです。それぞれに思い入れのある味と作り方があります。

だからこそ、大勢で集まる芋煮会では、地域性を配慮して「味噌・豚」鍋と「醤油・牛」鍋の両方を準備するところも少なくはないようです。様々な地方の人が集まる職場間での芋煮会は特にそんな光景が見られるような気がします。

 

【味噌&豚でも、醤油&牛でも、結局どっちも食べるけどね♪】

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上の写真は、内陸芋煮。(牛、入ってます♪)

時々、勃発する芋煮戦争も、胃袋だけは一人前のぐーたら女子の私にとっては、別に食べられればどっちでもウェルカム♪でございます。なんでも食べます、よろこんで!!

でもやっぱり一人で食べるのはつまらないですね。

大鍋&大人数で食べる方が断然、美味しいです。しめにはカレー粉を溶かしてうどんを投入するのもよし!

あー、想像しただけでお腹がすいてきた!!!

そもそも、あんな具だくさんの料理。おひとりさま用にチマチマ作ったところで勿体無い気がしませんか?

数人分まとめてどーんと鍋で煮るからこそ美味しそうに見えるってもんです!ああ、一緒に食べてくれる人がいるから芋煮を作るのか、それとも芋煮の周りに自然と人々が集まってくるのか。

なんとも不思議な郷土料理です。

もちろん私の夢は、いつ現れるか知れぬダーリンとその子ども達との大家族でにぎやかに芋煮の鍋を囲むこと♡

 

しかしまあ、そんな夢にふけっているとあっという間に真冬になってしまいそうですね。寒い寒い。

さらに、うっかりしてたらカレンダーも残り1枚!もうすぐ聖なる季節がやって来ます。

1年経つのは早いなー。現実を直視するのは億劫なので、やはりギリギリまで布団にもぐることに致します。

いっそのこと、冬眠したい。聖なる季節なんて寝過ごしちまえ!へへーん♪

 

・・・ではまた次回!

 

【追記 ~干物女でも出来る!簡単芋煮レシピ~】

☆内陸芋煮☆

材料:里芋(皮なし)、牛こまorバラ肉(県内では「芋煮用」として売られていることも多い)、こんにゃく、長ネギ、ごぼう(笹がき、アク抜きしたもの)、きのこ(舞茸、なめこ等お好みで♪)、調味料(砂糖、酒、醤油)

分量:すべて適当!!(各家庭で微妙に味は違います。ジャッジメントは、鍋奉行に!)

ざっくり過ぎる作り方:①里芋は皮なしでもよく洗ってから使ってください。②材料を食べやすい大きさに切ります。一般的に、こんにゃくは平たいものを手でちぎり(火が通りやすくなります。決してズボラ精神からではありません)、長ネギは斜め切りにすると、より本場の芋煮らしくなります。③鍋に水を張り火の通りが遅いごぼうと里芋を強火で煮ます。吹きこぼれ注意!途中アクが出るので、気になる方は気が済むまで取ってください。(私はあまり気にしませーん♪)④里芋によく味が染み込むよう、ここで調味料をお好みで投入していきます。(作り方が簡単な分、芋煮の善し悪しはこの塩梅で決まります!周りとよく相談の上、特にお姑さんがいらっしゃるようなご家庭ではどうか穏便な味に仕上げてください)⑤味が調い、里芋もホクホクになったら、いよいよきのこ、長ネギ、こんにゃく、そして牛肉を投入します。(牛肉はくれぐれも固すぎませんように!どうか!それだけはお願い申し上げます)⑥すべての材料に火が通ったら、いよいよ味の最終チェック!「よし!」と誰かがうなれば、完成ですっ♪

 

☆海沿い芋煮☆(※庄内地方在住の友人から聞いたものをお伝えします)

材料:里芋、豚バラ肉、こんにゃく、長ネギ、ごぼう、きのこ、油揚げ・厚揚げ(海沿いでは、厚揚げ=油揚げなんです!ここでも食文化に違いが!じゃあ薄い油揚げは?と聞いたら、友人曰く「薄揚げ!」ですってよ!)、調味料(砂糖、酒、醤油、味噌)←って醤油!?入れるんだ、一応。私も今回、初めて知りました。

分量:言わずもがな♪

友人もざっくり♡な作り方:①材料を食べやすい大きさに切る。内陸の材料に加えて、油揚げは油抜きしサイの目切りにします。②鍋に水を張り、ごぼうと里芋を強火で煮ます。③アクを取りつつ調味料を投入!友人曰く「母親から、酒→砂糖→醤油→味噌の順に入れろと呪文のように教えられてきた」とのこと。(この順番を守ることが海沿い芋煮のポイントなのかも知れません。「どうして?」と友人に質問しても、既読スルーされましたが・・・)④美味しく出来上がったお汁に、きのこ、長ネギ、こんにゃく、油揚げ、そして豚肉を投入します。(肉の固すぎ警報は庄内地方でも発令中のようです)⑤味の最終チェック!(「美味しい♡」と感じる心に出身も流派も関係ありません!きっと誰もがうなる豚汁、いえ、芋煮が完成することでしょう!)

皆さまもぜひ、お試しあれ~♪